見出し画像

フリーランスの友人への報酬を踏み倒そうとした業者を合法的にコテンパンにした話(後編)〜そうだ、公正取引委員会にチクろう〜

前編はこちら

(このお話は友人や企業の特定を避けるため、話の流れを変えない程度にフェイクを入れています。また、友人にも記載許可をいただいています。)

前回までのあらすじ

「えーん、北原えもーん!取引先が契約書もくれないし報酬金を一部払ってくれないよお〜!!去年の11月末までにとっくに納品し終わってるのに、なんとか問いただしたら『3月末な』とかいう途方もない先の期限を指定してきたんだ〜!!」
「あと準備したのに勝手に受領拒否して、受け取ってくれない納品物もあるんだよお〜!!」
というフリーランス太くんの泣きの相談を受け、義憤に駆られた北原えもんは、秘密道具「法律」を片手に取引先を社会的に殴るべくアップを始めた。

フリーランス太くんの取引先がしでかしている狼藉は「下請代金支払遅延等防止法」に引っかかる疑いがあることを確認し、フリーランスの強い味方、『下請かけこみ寺』に相談するよう伝える。
なんと、かけこみ寺に伝わりやすい相談内容のまとめ文章まで作る手厚いフォローっぷりだ。
(ここは前編記事の有料箇所に書いてあるので、参考にしたい方は見てください。伝わりやすいまとめ方のコツも書いてあります。)

そしてフリーランス太くんがかけこみ寺へ相談した結果、「マジで下請代金支払遅延等防止法に引っ掛かりそうだから、本格的に公正取引委員会に相談したほうがいいよ」との回答をもらったのであったーーーーー
そして今回、我々は国の行政機関・公正取引委員会の門を叩くこととなる(電話で)ーーーーーーー

あれ、勝手に値下げもされてない?

かけこみ寺に相談もしつつ、フリーランスの友人は取引先の会社Bと、その親会社(委託元かもしれない)である会社Aに連絡を取り続けていました。
会社Bだけにメールを送ると無視されて何の返答も来ないため、親会社のAを巻き込んでいますが、今まではせいぜい会社Aの「会社Bの担当に確認をしますね」の返答が来て会社Bより「確認してまーす、担当不在でーーす」をオブラートに包んだ、中身のない返事が来るばかりでした。

ただ今回はこちらが本気でやったろかい!然るべきとこ(このメールでは具体的な機関名には言わず)に報告すっぞ!という姿勢を見せたところ、会社Bより中身のある返信が来ました。今までにない早さで。
ざっくりまとめると

・納品物受領してくれないって言ったけど、フリーランスさんが前回のイラスト納品報告してないから悪い。辞退だと思っちゃった〜★こっちは「辞退っすか??」の確認メール送ってるよ?届いてないの??
・未納品分の受領?まあ受け取ってあげてもいいけど??大元の発注元の会社A様の回答次第かなぁ〜
・後期3ヶ月分の報酬は3月末にちゃんと支払うって言ってんだろ、文句あんのか
・イラスト1点8,000円だったよな?そうだよなあ??

と言った内容を丁寧にした感じの責任逃れたい感丸出しのメールが返ってきました。こっちはイラスト納品報告もしてるし、そのあと「次の納品日いつですか?」の確認も友人は何度もしてるんだが????

報酬金についても……え?8,000円???

私が「確か1万円で契約したんだよね?やりとりの証拠ある?」と友人に確認したところ、
「契約書はない。ただ、メールで1点8,000円で提示されて、1万円じゃないとやだって返した。そしたら確認しますの返事の後、『イラストの納品お願いしまーす!』のメールが来たから1万円だと認識してる。」とのこと。

ず、ず、ず、杜撰ーーー!!!(前編ぶり2回目)
金額に関する決定通知をせずなあなあで話を進める杜撰ぶりーー!!!!それで仕事発注する業務していいんか!?!?といいたいくらいの杜撰ぶり。
値下げも勝手にされとるーー!!!!
友人にも「ちゃんとそういうのは次から契約書とか、金額や支払い期限の載った書類をもらうんだよ、もらう権利はあるし、発注側は出す義務があるんだよ」と伝えました。
あと会社Aは次からちゃんと業務委託をする会社を選んだほうがいいと思うよ。

ここで一息。

画像1

そうだ、公正取引委員会にチクろう。

まぁ、友人と取引をしている会社Bは救いようのないところだなぁと心から思ったので、これで心置きなく公正取引委員会にチクれます。
かけこみ寺は丁寧に、公正取引委員会の電話番号を教えてくれたそうなので、先日かけこみ寺に伝えた内容と同じ内容を説明するよう指示しました。

その結果、公正取引委員会からの返事は
「たしかにこれはかけこみ寺も言っていた通り、下請代金支払遅延等防止法に引っ掛かりそう。ただ、相手の会社Bの資本金が一定額ないと『親事業者』に当てはまらないからなんとも言えない」とのこと…。

そうなのです。
会社Bが法的義務を果たすべき「親事業者(発注をする会社)」と認められるためには資本金がある程度ないとダメなのです。
その会社の資本金は基本的に会社ホームページの「会社概要」のページに書かれているのですが、さすが契約書を交わさない杜撰な会社B、資本金がホームページに載っていません。もう後ろ暗い背景があるんじゃないかと疑ってしまうほどの黒さ。
そんな時、公正取引委員会は「ちょっと資本金とかはこっちで調べてみるね」とのこと!優しい!!!

しかし「めちゃくちゃ時間かかるから、手っ取り早い解決を望むならこの回答をもって法テラスか弁護士に相談したほうがいい」との回答も同時にもらいました…。
うーん、法テラスは相談自体は無料かもしれないけど、そのあと相談聞いてくれた弁護士に頼むとなると完全に費用倒れかも…。弁護士も数万円のために元気に働いてくれるとは考えにくいし、いかがすべきか。

そうだ、親会社にチクろう

親会社である会社Aに、さっきの会社Bからの回答と、公正取引委員会からの回答を踏まえた要望をとりあえずチクるか!!!となりました。
親会社Aはちゃんと資本金も載っている会社、さすがに公正取引委員会に目はつけられたくはないだろうし、裁判だって余計な時間かかるからやりたくないよね。
それでもどうにもならなかったら法テラスとかに相談することも視野に入れつつ…。

とりあえず先程の会社Bからの杜撰責任逃れメールに返信する形で、ざっくり以下のような内容のメールを、会社AとBを両方宛先に入れて送信するよう指示しました。

(以下有料です。相手に上手に気持ちを伝えるコツも載ってます。)
今回北原すごい頑張ったけど、友人からお金もらってないので(後日ご飯は奢ってもらう予定)、よければぜひ有料記事を購入していただいて、北原を褒めてくれると嬉しいです。

ここから先は

1,506字 / 1画像

¥ 200

この記事が参加している募集

「この投稿めっちゃよかった〜!」って思ったら、サポートもぜひ…よければぜひ…!! 作家業や、記事作成の活動費にさせていただきます!