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「生きづらさ」を抱えた自分をそのまま認めてもらえた。

大学生スタッフのみお、副代表のあや、元銀座No,1ホステスAskaのインタビューに続いて、今回は動画担当のあさみのインタビュー。 

今でこそ「生きていること」や「幸せ」を実感しながら毎日を過ごしている彼女ですが、1年前は体調を崩し自信を失っていたそう。そんな彼女は写ルン族に出会ってプロジェクトに参加したことで大きな転機を迎えたとのこと。謙虚に「緊張します・・・」と言いながらも嬉しそうに話してくれる彼女にインタビューしました!

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ルワンダの保育園で子ども達と戯れるあさみ。現地の子ども達は人懐っこくて、元気いっぱいです!

-写ルン族では何を担当していますか?
あさみ:主にSNSの投稿と動画制作の担当をしています。

私は感情が拡散しやすいので、SNSのように短くサクッとまとめられる投稿を頻度高く行っていけるのかな、、、と思っていましたが、やっぱり書くと長くなってしまいます(笑)。内容は展示会を経て学んだことだったり、感謝の気持ちを綴ることが多いです。

また、動画の本数はまだ少ないですが、あまり脚色をしないヨーロッパのドキュメンタリー参考にしています。セリフもなく、ありのままの様子を伝え、動画を見てくださる方に委ねるイメージです。動画の素材によって編集方法を変えたりもしています。 

-自分が見たもの感じたことを誠実に伝えているイメージなんですね。

あさみ:はい。自分が学生時代に国際関係を学び、実際にルワンダに渡航したことで大きくギャップを感じました。

日本で学び知る情報と、実際に自分見て感じたことは大きく異なりました。例えテレビのドキュメンタリーなどであっても脚色されていることもあるんだなと感じたんです。それ以来、自分の目で見て感じたことを大切にしようと思っています。

あさみが初めて作成した動画

-実際にルワンダに訪れてあさみちゃんが感じた「ギャップ」を教えてください。

あさみ:私はルワンダに行ったことで、現地の人を尊敬するようになりました。

生命力というか、いろんなことを含めて尊敬しているんです。彼らは支援対象ではありますが決して「かわいそうな人」ではないんです。自分を持って生きている人が多くて、目が輝いていて、周りを気にするでもなく、素敵なものを素敵だと言える人が多い。その感じたままを伝えたいと思っています。

スタッフになったきっかけ

あさみ:2年前にルワンダに滞在していた際、偶然にも滞在先のKISEKIでごっちさん・あやさんとお会いしたんです。その時お二人は別のプロジェクトでルワンダにいらしていました。  

-2年前といえば、Happy Mother Project(ごっちとあやを中心に、2年前ルワンダのシングルマザーを対象に家族写真撮影やファッションショーを開催したプロジェクト。以下HMP)のことですね。

あさみ:はい、お話をお二人から聞いて新しく、面白い試みだなと思いました。ただ活動を持続可能なものにしていくのは大変そうだなとも感じていたので、外から見守っているような感じでした。

-HMPのことも知っているあさみちゃんから見て、写ルン族のコンセプトはどう写っていますか?

あさみ:持続可能な支援に繋がると感じました。学生時代に国際関係学を学んだからこそ、単発のボランティアで終わるのは残酷だと思っていたんです。

KISEKIを運営する山田美緒さんのように、スタッフを長く雇い続けたり、支援を5年10年と続かせるBOPビジネス(Base of the Economic Pyramid)をいつかやりたいと思っていましたが、こんなに早く関われると思っていなかったので、お話をいただけた時は本当に嬉しかったです!

-実はスタッフに誘われた時、あさみちゃん自身は苦しい時期だったと聞きました。

あさみ:そうなんです。昨年はコロナの影響もあり、考えていた自分の計画が思うように進まず、また仕事もうまくいかない日々が続き、休職も経験しました。

今になって分かったのですが、私は感受性が人一倍強く不器用。でも成長している実感が得られることが自分にとって大切だったんです。ただ、自信をなくしていたこともあり、この自分の資質はこれからもいろんな職場で迷惑をかけることになるのかな、と生きづらさを感じていた時でした。

ごっちさんとあやさんには、そんな仕事の悩みなども相談し、励ましていただいていて。とてもお世話になっていたので、スタッフのお誘いをいただいた際は「私でよければやります」とお答えしました。

最初は今のような自信は持てていませんでしたし、プロジェクトの詳細もよくわからなかったけど(笑)、初めてMTGに参加した時にめちゃくちゃ面白いと感じて「やりたい!!」と全身で思うようになったんです。

-そうだったんですね!どんなところでそう感じましたか?

あさみ:毎週スタッフMTGを行なっているのですが、みんなの顔を見ながら進捗状況を確認しているんです。そこで同じ目標に向かって頑張っている人がいるんだなと感じられています。

また、子ども達やアーティストの作品を見ることで元気がもらえますし、節々で「生きてるなぁ」って感じられるんです。成長している実感が日々得られていて、派手じゃなくても、確実に前に進めている感覚があります。

-スタッフとして活動する中で、自分への自信につながった経験は?

あさみ:動画作成です。以前から動画編集には興味あったので「やります」と手を挙げましたが、実際にやってみると難しくて・・・。続けられるか不安になりましたが、自分で考えて、撮影して、編集した形になった時は嬉しくて。大変さがあるからこそ、乗り越えられると達成感があります。 

動画作成は難しく、大変な部分ももちろんありますが、それでも「楽しいもの」と思えるようになったことが成長したなぁと感じます。

特に楽しい!と感じられたのはさゆりさん(写ルン族アーティスト。書と子ども達の写真を融合させた独創的な世界を表現する)の撮影に動画担当として同行させてもらった時のことです。 

-あの時は自分で「行きたい!」と言って同行させてもらったんですよね。

あさみ:はい。自分が撮影した映像を見て「楽しい」と思う以上に、さゆりさんに帯同されていた動画クリエイターの方の映像が素晴らしくて。   

写真は好きでもアートに疎かった私ですが、さゆりさんの世界と映像が一体化するんだと感じられた瞬間でした。アートの無限の可能性を感じたし、とにかくカッコいいんです。自分の視界が広がりました。

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さゆりさんの動画撮影中。初めは緊張していたそうですが、だんだんエンジンがかかってきて夢中になっているのが分かります。

あさみ:また、動画はもちろん自分でも学んでいますが、スタッフのたかとさん(来月インタビューで登場します!)はライターでもあり動画も作成できる方なので、色々と教えていただいています。

最初の頃は同じくスタッフのみおくんと一緒に何度もMTGを重ねましたし、本当にありがたいです。

-スタッフとして活動する中で大変だったことを教えてください

あさみ:特に活動当初、私は自分に自信がありませんでした。
さらにスタッフにはスキルがある方がたくさんいたので、最初の頃は「自分が役に立てているんだろうか」という悩みがずっとありました。

-そうだったんですね。もう少し具体的にお聞きしてもいいですか?

あさみ:はい。まず人生経験、社会人経験の差をすごく感じたんです。そもそも話についていけない。何をしたらいいかわからないのが一番怖かったです。

というのも、私はこれまで指示待ち人間だったなぁ、と。。。ですから、ごっちさんからよく言われる「自分の好きなようにしていい」という意味が分からなくて。最初はそう言われても、自分が何をやりたいのか、何をしたいのか、何をすればいいかわからなかったんです。

-その感情、すごくよく分かります。

そんな自分を変えるため、同じくスタッフであるたかとさんに添削してもらいました。

動画の作成の仕方はもちろんですが、SNSに投稿するときの感情のだし方とか、方向性なども教えていただきました。私にとってメンター的な存在です。

-スタッフとして活動する中で嬉しかったことを教えてください

あさみ:9月に行われた高松展にもスタッフとして参加したんですが、そこでは偶然看板を見つけてふらりと展示会場に入って来られた方が多くて。その方々が思わぬ感動を得て帰って行かれるのを何度も目の当たりにしました。

「頑張ってね」とか「子どもたちのことを考えているんですね」など温かい言葉もいただけましたし、感動して下さっているのが分かる表情だったんです。

作品が人の心を動かしていること、それを提供できていることを感じられたのが嬉しかったです。

-なぜそれを嬉しいと感じたのですか? 

あさみ:子どもたちの支援をするためとはいえ、この活動を通して私も幸せをいただいているんです。ルワンダの子どもたち、サポーターや来場者の皆さん、写ルン族、皆が幸せや希望を感じられている「三方良し」の活動なんですよね。

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こちらは神戸展の様子ですが、こんな風に作品に込められた想いをお話ししたりしています(あさみちゃん撮影)。

あさみ:よくごっちさんが「人を動かすのは理屈だけじゃなくて、感情。人の心が動く瞬間が大事だよ」と伝えてくださるのですが、高松展でその言葉の意味がわかりました。だからSNSなどでは私がプロジェクトに関わって感じたこと、学んだことをありのままに伝えようと心がけています。

-あさみちゃんのSNSの投稿はすごく自分に向き合っていることを感じます。それに、じんわりと心が温まる。あさみちゃんの姿勢がそのまま現れているからなんですね!

読者のみなさまへ一言!

あさみ:まず、きっかけとたくさんの刺激ををくださるごっちさん、お声がけくださり優しく見守ってくださるあやさんには心から感謝しています。スタッフの皆さんもプロジェクトの雰囲気を悪くするような方は誰もいなくて、素敵なメンバーだと思っています。

そして素晴らしい作品を提供してくださるアーティストの皆さん。感受性の強さや、もしかしたら生きにくいと思ったこともあるかもしれない、そう言ったものを抱えて、強く、美しく、凛と生きていらっしゃる様子がとても素敵なんです。繊細な人が強く生きている姿が、私にとってはものすごく希望となっています。

アーティストの皆さんが提供してくださる作品のパワーを日々感じていて、涙することもありました。そんな彩り豊かな世界に携われていることがとにかく嬉しいんです。本当に「ありがとうー!!」という気持ちです(笑)

そして、このプロジェクトは絶対大きくなって欲しいし、いろんな人の背中を押すものになるといいなと思っています。というか、私の中では大きくなることが確定しているんです(笑) 

たとえ形が変わったとしても、5年10年と経ってもこのプロジェクトに関わっていきたいですし、サポーターの皆さまにも自分の人生の一部として楽しんでもらえたら嬉しい!

応援してよかったと思ってもらえるよう、応援していることを誇らしく思ってもらえるよう プロジェクトが大きくなるまで関わりたいし、ちゃんと見届けたい。そのために頑張っていきます。

これからも心を込めて、1本1本動画を作っていきますので、ぜひ見ていただきたいです。シェアも大歓迎ですので、よろしくお願いします!(笑)

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ごっちが画像編集している様子の撮影中。高松展の動画素材にしているようです。「動画をご覧になってくれたら幸せです!」とのこと。

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「こんな風に思えるということがとにかく嬉しいし、幸せです」「ただただありがたいんです」と何度も伝えてくれたあさみちゃん。あさみちゃんの表情からも、心からプロジェクトに関われていることへの喜びが伺えるようなインタビューでした。

スタッフインタビューを通して彼女の想いを届けられることがただただ嬉しいなぁと思います。

もともとは休職までしていた彼女が、目を輝かせながら自分らしく生きられるきっかけになったのは、同じように生きづらさを感じながらも自分を大切に生きているルワンダのかたやアーティストの皆さん、そしてやりたいことを自由にやらせてもらいながら、彼女自身を認め、見守ってくれるプロジェクトの存在があったようです。

かつての彼女と同じように悩んでいる方にとって、何か届くものがあると嬉しいなと思います。

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