劇場版 ソードアート・オンライン -プログレッシブ- 冥き夕闇のスケルツォを見た話
こんばんは。なお君です。
半年ぶりのnoteになってしまいましたが、感想文を書こうと思います。
タイトルの通り、SAOの映画を見たので興奮が冷めないうちに文章を錬成していこうと思います。
自分のステータス
SAOを最後に見たのは大学生の時なので、もう3年くらい前だと思います。しかもdアニメストアでたまたま見つけて途中まで見た、みたいな感じです。
1期は普通に面白くて最後まで見ました。ですが、2期あたりからこう、ストーリーがだれてきてただキリトとアスナがイチャついてるのを見るだけの時間が増えたあたりで一旦試聴をやめてしまいましたw
映画とかは見てないです。
なので、本当に久しぶりに見ました。しかも4DXで。
感想
4DXがシンプルに良い
ロッカーに荷物を預けて、映画館に入りました。ドラムの練習から直行したので、だいぶ大きかったです。手ぶらでシアターに入れるのは身軽なので良い体験だなと思いました。
SAOの戦闘シーンに合わせて座席が動き、連動するのを想像してみてください。
最高ですよね?
最高でした。まさにその期待通りの体験を摂取してきました。
足元が水だったり、水に関係するシーンの時は水飛沫が飛び出してきました。少し涼しい感じです。メガネをかけていたのですが、少し水滴がかかりました。でも視聴に支障があるほどではなかったです。
音よし、動き良し、水良し。加えて匂いもありました。
ブルーブルーベリーのタルトが出てくるシーンがあるんですが、そのときちゃんと酸っぱい匂いが漂ってきて、マジですごいな最近の映画はと思いました。
全身で視聴できるのが4DXの良さですね。
追いついた時代、同期する時間
2022年10月31日はSAOの世界でこのゲームが発売された日です。つまり、時代が追いついたのです。
ストーリーの日付は12/29から始まるのですが、これは今僕たちがいるところからほんの少し先の未来です。Happy New Yearのパーティーなんかは毎年絶対あるでしょう。そういう、今の時間と微妙にリンクした、今だからこそ感じられるSAOとの時間的な距離の近さ、みたいなのがすごい印象的でした。
まるで、少し手を伸ばせばそこにいるかのような。
このエピソードをこの時期に出したのはとてもうまいなと思います。こういうのでいいんですよね。
かっこいいとかわいいの両立
もちろんアスナのことです。
剣を握らせれば一流プレイヤー。かっこいい。
でも剣を盗まれたり敵に襲われたらとたんに守ってあげなきゃいけない可愛い女の子になります。あといわゆる怖いものも苦手っぽい。
かわいいは最強、とかいってる画像ありましたが、かっこいいとかわいいの両立こそが最強だと思いました。
やっぱり世界観が好き
本当にオンラインゲームでありそうな、モブの上にあるアイコン。
シンプルながら情報が見やすいUI。それを通したキャラクターの視点。
ザ・酒場、みたいなシーンでみんながわちゃわちゃ団欒している。楽しそうに話している。
戦闘シーンの最後はキリトとアスナが力を合わせて同時に止めを刺す。
かと思ったら、ラストアタックは誰かで小さな小競り合いをしていたりする。
こういうので良いんですよね。
本当に好き。
音楽について
実は一年前の今日、僕はドラムの体験レッスンに行きました。すなわち、ドラムを始めて今日が一年だということです。
楽器やってるとわかるんですが、自分のやる楽器が曲の中でよく聞こえてくるようになります。今回の映画も例外ではありませんでした。
やはりBGM、インストが多いのでかっこいいフィルインドコドコみたいなのは少なくて、基本のビートながらもしっかり気持ちを盛り上げてリズムを支えてくれるような、そういうドラムが響いていました。
あとボス曲のピアノ?がマジで良すぎてよかったです。あんなのアツくならない人間がいない。
あとこれは常套手段なんですが、あのキリトが無双する時のモチーフのメロディーを幾重にもアレンジして4DXでぶつけられましたね。御多分に洩れず感動しました。ズルだけどわかってるなあという気持ちになりました。最強の音響空間の活かし方だと思います。
メッセージについて
当然SAOは作品なのでメッセージを含みます。キャラの台詞や描写から、そういうものを伝えるわけです。
今回僕が受け取ったのは、「それぞれが生き方を見つけていく」「自分を大切にする、自分が大切にしたいからする」「PK(プレイヤーキル)集団の願い」あたりですかね。最後にこの辺を少し触れておしまいにします。
それぞれが生き方を見つけていく
ミトの背景をあんま知らないのですが(見てないので)、自分で作った防具屋さんを開きたいみたいなことを言っていました。過去にアスナを守れなかった?みたいな場面があるようですが、その時の後悔から最前線で戦うという生き方を諦めて素材集めに集中しているようでした。
アスナとの1on1でも勝利し、そのためアスナのボス戦を手伝って欲しいという誘いを断ります。
しかし、最後のボス戦ではアスナを助けに来てくれます。
論理的に考えて矛盾する行動を人間がとる時、そこには必ずその人の譲れない思いや感情が存在します。
今回の場合は何でしょうか?
これは僕の仮説ですが、おそらくアスナの成長に強く感化されて自分も何かを見つけたい、と強く思うようになったんだと思います。アスナは物語の登場時点では結構な強さでしたが、ミトがSAO(もしくはスマホのゲーム?)を一緒にやろうと誘った時はまだ初心者でした。
ミトはアスナが強くなっていく過程を近くで、時に遠くで見ていました。弱かった時を知っているからこそ、手合わせをしてアスナが強くなったというのを体で感じたんだと思います。
その成長に気づき、生き方の軸を見つけてそれをまっすぐ歩んでいるアスナに、ミトは自分もそう生きようという気持ちになったんだと思います。
いや〜〜。いいですね。
自分を大切にする、自分が大切にしたいからする
アスナの思いです。
キリトが命をかけてボロボロになるまで戦って二大巨頭であるプレイヤーギルドの同士の殺し合いを止めることができたのに、肝心のギルドの人たちからはビーターだの悪口を言われ揶揄され散々でした。でもキリトは大きなため息を一つついた後それを飲み込もうとします。
それに対してアスナは泣きながら「もっと自分を大切にしてほしい」「私が大切にしたいからキリトにしてあげられることはなんでもする」と言います。
キリト側としては、その扱いは受け入れているようでした。ソロプレイヤーの宿命として受け入れているんですね。
しかし今回の話はプログレッシブなのでアスナ側の視点が強く描かれています。
大切な人を大切にしたいという気持ちはたぶん愛なんだと思います。それはただ与えられるのを待つ人に降り注ぐことはなく、自分が与えるという行為を基点にして発生します。今回はアスナがキリトに与えたことになりますね。
PK(プレイヤーキル)集団の願い
今回の物語の主題、悪役はボスなんかよりも明らかにこのPK集団(の存在)です。プレイヤーを殺すことを目的にする、一見動機が不明なこの集団の願い、行動のきっかけはどこにあるのでしょうか?
最後、キリトとアスナが油断している時に地下室で襲われた時、ナイフを持ったPK集団の男は「おもしれーから」という理由でこのような行動をとっていることを明らかにしています。
正味、ここがこの作品の一番の肝だと僕は思いました。
ええと、要するにPK集団にとってはSAOをクリアするのが目的ではないのです。プレイヤーを殺す、プレイヤー同士を争わせて、それを見て楽しむ。だって面白いから。という単純な行動原理で動いています。
悪役の願いって時に何よりも純粋だと思いませんか?僕はそう思います。
おわりに
色々思ったことを書き散らしてみました。もし興味が湧いたら見に行ってみてください。
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