若い方との会話。中年おじおばが『若年性老害』にならないために

こんにちは。慈岳です。今回のテーマはおじおば会話術(謎言語開発)。

老害というとトシの取り方を間違ったおじいちゃんおばあちゃんのイメージですが、私ら中年も注意を怠ると『若年性老害』になってしまいます。特に会話は無自覚に若手さんへのウザがらせ・イヤがらせの温床になりがちですね。

さて、本題に入る前に断っておきます。人間どうしの会話に正解はありません。自己採点で100点満点中50点さえ厳しい私が、減点を減らすことを目標に気を付けていることを書きます。それではどうぞ!


●本稿での『若者』の定義

この記事を開いてくれた読者さんご自身が「若いなぁ」と思う年代の人としておきます。60歳のベテランおじから見れば20も年下の私は若者でしょうし、30歳を迎えたお姉さんから見れば、25歳のお嬢さんは5歳差でも若者枠かも知れません。

本稿は40~50代の中年向けの内容で、若者=成人直後~20代の設定ですが、完全な主観で結構です。アナタが若者だと思う人が若者!ということでよろしゅう。

●脈絡のない昔話はしない

「俺らの時代は~」「私たちの頃は~」。若者からすればしらんがな!ですよね。若者が興味を持って質問してきたなら答えれば良いですが、突然目的不明な昔話をすると100%困らせてしまいます。

何しろ彼等はまだ生まれていないか、生まれていてもまだ社会を知らない年頃です。夜の路上で大量の珍走団暴走族がイキッていたことも、親が無能バブル成金で伝統もクソもないエセお嬢様(笑)育ちをしたことも、ジャパニーズビジネスマンが24時間戦っていたことも、彼等には想像が付きません。

●「○○世代は~」とくくらない

若者にこれを言うと一発アウトになるくらいの、若年性老害御用達パワーワード。相手が「ゆとりですが何か?」と受け入れていれば文脈次第でワンチャンあるのですが、優秀であるなしに関わらず、彼等に限らず人は世代でくくられることを嫌がります。優秀な人であればあるほどその傾向がありますね。

そもそも彼等が育った社会を作ったのは大人たちで、育てたのも大人たち。若者を○○世代とくくってディスるのは責任転嫁以外の何物でもなく、そのシケた大人のバカさ加減を若者は知っています。自分の言いなりにならず不快だからといって、決して「これだから○○世代は」と逆ギレしてはいけません。

●昔流行ったギャグは使わない

「よっこいしょういち」って何なんですかね。10歳くらい年上の人たちは元ネタを知っているみたいです。10歳差でこれですから、若者に分からない時代のギャグは言わないに限ります。

心優しい陽キャなら「しょういちって誰スかwww」と元気良く全力の気遣いでツッコんでくれるかも知れません。そのツッコみがたとえアナタの望むものでなかったとしても、明るく相手してくれるだけその若者は相当に親切です。

基本的にはサブいレトロギャグを言われたら、失笑するかナチュラルスルーして、内心で『しょうもないおじおば』認定する人の方が肌感覚では多いかなと。私もおじいやおばあから分からないギャグを言われたら「はぁ?」って顔になります。昔のギャグは同年代かそれより年上の人どうしで使いましょう。

●聞きが8割、話しは2割

年代が近い、立場が同じ、価値観が似ている、いわゆる『合う人』どうしなら、話す量は均等割り振りでよいと思います。しかし年齢差がある場合、年下側は原則として年上に合わせますから、パワーバランスを考慮しておじおばの発言量は2割にとどめるのが良いでしょう。

令和の『イマドキの若者』でも、日本人の国民性なのかDNAなのか、ウザくてもキモくても痛くてもやかましくても、我慢しておじおばに合わせ、100のうち99のゴミの中から1を学ぼうとしてくれます。

これに甘えているようでは年上失格ですよね。機会を年の功で適切に見極めて、極力年下の方々に花を持たせるのがおじおばのマナー。実際デキるおじおばは自分が引いてでも若手が前に出る場を積極的に作り、若者から慕われます。

会話においてはどんどん若者に話してもらうことで、対年上コミュニケーションの練習台になりましょう。そうすることで年上の顧客に対しても堂々とビジネスできるようになりますし、顧客に安心して紹介できる部下後輩に育ってくれますよ。

●年上だからと頑張りすぎない

人間は親近感を覚えたら、属性関係ないボーダーレスになります。なので……「俺は年上だからシッカリしないと」「私はもうおばさんだからなぁ」。

はいダメー!人間としてごく普通にしましょう!

年上がドジッ子やらかすと、若者はある意味で安心できます。あまりやらかすと単なる無能のリストラ候補窓際老害ですが、おじおばが隙を見せなさ過ぎると、若者の皆さんは失敗することが怖くなっちゃうんですね。

なので自分のドジ姿やドジ談は、若者が困らない程度に適宜開示してよし。『程度』とか『適宜』とかふわっとしたこと言われて分かるのも、日本人おじおばの必須スキルですぞ。

あー……まぁ何と言いますか、年齢とか○○世代とかそんなしょうもない属性はほっといて、相手を1人のニンゲンとして尊重すりゃあ良いんですよ。若者がドジッたときに、「あるある大丈夫!自分も新任のころはよくやらかしたよw」的にフォローする感じのやつですかね。

私もあまり上手くやれていない自覚があるのですが、そうした言葉をナチュラルに掛けられたら良いかと思います。

●さいごに……合わなきゃポイでよし

いろいろ書いて参りましたが、突き詰めればコミュニケーションは、若者とおじおばの単純な構造ではありません。2人として同じ人間はいないわけですから、おじおばに親和性の高い若者もいれば、令和にいち早く順応したおじおばもいます。

そのいっぽうで、自分の世代こそが正義だと嘯くポンコツも、世代を問わず存在します。こじらせお怒り老害やメンヘラ若者なんかがそうですね。

人間誰しも自分が知らないことは語れないし、生物としての防御反応で、我こそ全能で正しいのだ!と他者を排除してしまうことが有ります。そのことを自覚した上で、『合わせる』のではなくほどほどに『寄せる』ことを考えればよろしいかなと、凡才慈岳は考えております。

寄せた上で尚も相手がイキッて噛みついて来たなら、そのときはバッサリ切ればよし。自分の人生には必要ないとみなした人に対して無理したら、確定で不快だし病みますからね。

どなたさまも変にカッコつけないで、100均レベルの安物プライドもポイして、合うなら合う、合わなきゃ合わないで素直にドライに行きましょう。

それではまた!

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