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大麻取締法違反被告事件判決(抜粋)
(犯罪事実)
被告人は、みだりに、〇年〇月〇日、大阪市○○において、大麻である植物片約7.584gを所持した。
(大麻取締法の合憲性についての判断)
1 弁護人は、大麻取締法は憲法31条に違反しているから無効であり、本件に適用すべき刑罰法規はない旨主張し、その根拠として、①大麻取締法は大麻草を規制対象としているところ、大麻草はTHCA種とCBDA種の二つに分類され、麻酔作用を有するTHC(Δ9
控訴趣意書③(法令適用の誤り)
控訴趣意書③(法令適用(法令解釈)の誤り)
令和6年6月19日
大阪高等裁判所第〇刑事部 御中
弁護人 中道一政
記
第1 原判決が示した法令解釈
原判決は「好意を抱いた相手が実は金銭目的で近付いてきた者であったことが判明したことにより生じる恨みも、それは、そのような者ではないという認識を前提として相手に抱いていた好意の感情が裏切られたと感じたことにより生ずる恨みであるから」ストーカ
大麻取締法違反被告事件弁論原稿 (大麻取締法の合憲性について)
第1 大麻取締法が憲法に違反すること
1 弁護人の主張
弁護人は、結論として、大麻取締法は憲法に違反すると考えている。
このことを論じるにあたって、まずは、最高裁判例を検討する。
2 最高裁判例の検討
昭和57年9月17日の最高裁判例は、大麻取締法第1条にいう「大麻草(カンナビス・サティバ・エル)」に該当するのは、サティバ種に属するものだけであるのか、それともインディカ種やルーデ
控訴趣意書①(法廷録音)
控訴趣意書①
(審判の公開に関する規定に違反したこと:法廷録音関係)
令和6年6月19日
大阪高等裁判所第〇刑事部 御中
弁護人 中道一政
記
第1 被告人及び弁護人による法廷録音を許可しないまま公判をしたこと
被告人は原審第10回公判において、弁護人は原審第1回、第2回、第3回、第4回及び第10回公判において、公判中の録音許可を申請したが、原審裁判長は申請を許可せず、許可をしない
3月12日弁論原稿(テキスト版)
ストーカー規制法が適用される典型例
Xさん(加害者)はYさん(被害者)と不倫関係にありました。Xさんは、Yさんから不倫関係を清算しようという話を持ちかけられましたが、Yさんを手放したくないとの思いから、Yさんを待ち伏せしたり、電話をしたり、メールを送るなどして、Yさんが翻意することを期待していました。しかし、その期待がかなわなかったことから、次第に怨恨の感情を抱くようになって、いやがらせや中傷行