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二兎を得る者は一兎をも追わず

そんなバカなって思いますが、案外こういう時もありませんか?
追いかけているうちは何も手に入らないというか、苦労に見合う成果が出ないというか。

もっとも、追わないだけで手に入れるための努力はしている、ということがほとんど前提だとは思います。

・自分が必要とする獲物(=目標、目的)を明確にする
・自分の武器、手段を明確にする
・獲物の性質を正しく理解する
・協力者、障害の有無を把握する
・上述の情報をまとめ上げ、獲物がかかるように罠を張る
・人事は尽くしたので、天命を待つ

思いついたのはこんな順序でしょうか。ここで更に追い立てることで、三兎四兎と捕らえることもできるのかもしれません。ですが、あくまで自分の必要量以上を求めないことが成功の秘訣ではないでしょうか。
それこそ、元の言葉の本質的な意味として、あれこれ求めないことが必要かと。

文量が少ない(笑) 元の言葉の対義語的なことわざで有名なものは、やはり「一石二鳥」でしょう。これ、ひっくり返してみましょうか。

「二石一鳥」

なんだか切ないというか、いかにも非効率的なことわざとなってしまいましたが。
見方を換えれば慎重、確実に捕るぞという気概も伺えて面白いですね。西洋のハンティングにしたって、猟犬が追い立てて狩人が仕留める、というスポーツですし。
日本の鷹狩にしても鷹が獲物を追い立てて主が弓で仕留める遊びでしたよね?違いましたっけ(汗)…違いましたね、「鷹に獲らせる」娯楽が鷹狩でした(笑)
そういう意味では鷹狩は今回のタイトルにより近いかもしれません。しかしどうなのでしょう、獲物の種類や使う弓矢の質、主と鷹の腕前次第では、本当に鷹が追い立てて主が仕留める、というスポーツハンティングが成立するのでしょうか。鷹匠の方でこの投稿見てくださる方とか…いないかな。

一石二鳥が成り立つ状況ならば、それを追求するに越したことはないと思いますが。私のような凡人は周りと協力して、それこそ三石一鳥くらいの感覚でいくのが効率が良いかもしれません。

翻ってみるに、やはり一番大切なことは何をどれだけ獲るのか、獲物の質と量を明確化することなのかなと思います。「敵を知り己を知れば、百戦危うからず」。また脱線してるよ(笑)
目標と自分の状況の把握が正確であれば、一兎を追って三兎を獲ることもできるし、五兎を追って猪や鹿を狙うこともできるでしょう。こうなってくると今度は「海老で鯛を釣る」になってしまいますね。

情報化社会ですねー。情報は武器であり、獲物であり。使いこなせるはずがいつの間にか翻弄されて、しまいには噛みつかれて身を滅ぼしてしまうことも。頭の筋トレ・ストレッチは大事ですね。

『二兎を追う者は一兎をも得ず』

二羽の兎を同時に捕まえようとする者は、結局は一羽も捕まえられないという西洋のことわざから。欲を出しすぎて同時に二つのことをうまくやろうとすると、どちらも成功しないということ。

今日から役に立つ!教養の『ことわざ』 西東社 p.302


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