祈らず友として

心地よい空間を探す。

依存に騙されて酔えるくらいに、

祈るような行為はもう出来なくて。

選択肢をいくつも転がす。

幾つも幾つも創り出しては掌から転がす。

どれかひとつが残ればいいと。

どれかひとつが進めばいいと。

そしてどれかひとつが辿りつけばよいと。

ゆっくりと優しく手放してやる。

そしてあとは終わるまで進める。

たったそれだけ。

そう、それだけで。

どんな道が消えて、どんな道が進むのか、

それを静かに眺める。

草の香りがたつ草原。

噛み砕いて理解していく。

翼と音の契約書は、何処にしまったろうか。

雨の森をふらふらと彷徨った。

食べてよい木の実かどうか未だ分からず、

ただゆっくりとそれを遠くに、おいている。

それでよい、それでよい。

確かに祈りは強かに成った。

君の世界が奪われる。

だから、君に剣と盾を贈ろう。

刃を潰した剣と薄い盾を。

代わりの筆と音楽を。

それすら君は要らないのだろうけれど、

まだ必要だろうから私がそばで、

持っていようか。

奏で、護り、育もう。

骸骨を乞う、その日まで。

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