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2度目の就職の話

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面接編、薬局編に続き、受付編、検査室編、震災編、闘病編、退職編と続きます。 この頃はまだ一般枠での勤務でした。 社内ニートに陥ってしまう検査室編以降が話のメインとなります。
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記事一覧

2度目の就職の話 【薬局編 ⑬】

基本、パートタイマーの蒔田さんの勤務が午前中だけであったために、昼休憩からは嵐のような時…

2度目の就職の話 【薬局編 ⑫】

「看護婦さん、これ本当に眠れるお薬なの?」 ご高齢の患者様の中には、看護師と似たデザイン…

2度目の就職の話 【薬局編 ⑪】

上村さんが使っていたマグカップと同じものを探しに、主要駅にある大型雑貨店を訪ねましたがシ…

2度目の就職の話 【薬局編 ⑩】

「今週金曜日の夜、空いてる?」 いつになく笑顔の桐島さんに声を掛けられました。 「院長先生…

2度目の就職の話 【薬局編 ⑨】

初給与をいただいた日のこと、 廊下を歩いていたところ、岩橋さんに呼び止められました。 また…

2度目の就職の話 【薬局編 ⑧】

翌朝、私は職場へ向かうも、間近まで来て脚が駅方向へと引き返していました。 とりあえず落ち…

2度目の就職の話 【薬局編 ⑦】

入社してひと月ほどが経ち、私はますます焦りと緊張、そして不注意からのミスを繰り返してしまうようになりました。 そのたびに桐島さんに叱責され、隣の受付からは私の噂話が聞こえてくるようになりました。 ある残業の日、薬局のプリンターから打ち出された患者様に渡す投薬の説明の用紙が消えてしまいました。 「ない、ないわ。」 「そんな消えるはずないじゃないの。見つかるまで探して。」 薬待ちの患者様は薬局窓口の前で、いらいらを募らせています。 そして、桐島さんと私のやりとりを見ていた上村さ

2度目の就職の話 【薬局編 ⑥】

桐島さんとふたりきりだった薬局に、院長の紹介で週2回のパートタイマーの大学院に通う女性、…

2度目の就職の話 【薬局編 ⑤】

桐島さんは慣れない科長の役割に加え、仕事面でも常識面でも注意が必要で危なっかしい私との毎…

2度目の就職の話 【薬局編 ④】

「困るわよね。」 桐島さんがため息をつきました。 私が分包機を使って分包した錠剤の個数に過…

2度目の就職の話 【薬局編 ③】

科長の退職間近の頃のこと、私は薬の分包機の使い方を彼女から教わり、一枠ごとにシートから直…

2度目の就職の話 【薬局編 ②】

私が入社した時点では、20代の女性が薬剤科の科長で間もなく結婚退職をされるため、後の科長と…

2度目の就職の話 【薬局編 ①】

仕事の初日の日、私は面接を行った会議室内でバレーボールの話で苦戦した事務部長とこれから直…

2度目の就職の話 【面接編 ③】

事務部長は笑顔で尋ねてきました。 「チームって、やっぱり高校の同級生で編成されてるのかな?配置は?」 私は言葉に詰まらせながら、 「…はい。卒業した高校の集まりみたいな感じです。私はレギュラーメンバーではなくマネージャーですが、練習のときはみんなと一緒に汗を流しています。」 すると、更に事務部長が突っ込んできました。 「いつもどのあたりで試合しているの?」 私は実際に何度か試合で行った土地の名前を答えますが、ある土地の名前を答えたときに事務部長が、 「そこには障がい者のスポー