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コミュ力がなくても大丈夫。な、取材法

ども。
愛媛県西予市(せいよ)の堀内です。

暑い日が続くねぇ

今日のテーマは「取材」。
企画(骨子)と同じくらい、媒体の魅力度や伝わりやすさ、拡散性を高めるカギとなる、重要なものです。
では、どうすればより良い取材ができるのでしょうか。
そもそも「良い取材」の定義って?
今日からすぐ実践できる、西予流の取材方法についてご紹介します。


1 良い取材=360°照明

私が個人的に定義する「良い取材」は、次の2つ。
誘導しないことと、360度全方向から光を当てることです。

取材にあたって経歴や思い、今までのいきさつなどの情報を事前に下調べをすると思うのですが、自分が「こういう回答ありき」で質問を組み立て、相手をそこに誘導してしまうと、深掘りができません。
深掘りができないと、広がりもないし、相手の真意を汲み損ねてしまいます。

ではどうするか。

取材対象者を「球体」だと思って、360°全方向から光(=質問)を当てて、いろんな思いを聞き出すことを意識します。

反対側にも光を当てる。球だからね。


ちなみに私、コミュニケーション能力はそこまで高くありません。
「ストレングスファインダー」でも強みの資質になく、とあるママさんには「広報をされてたからコミュニケーションが上位にくるかと思っていたけれど、意外」と言われたほど。
過去記事で紹介していますので興味がある方はこちらを↓

そんなコミュ力高くない自分が取材をできていたのは、「質問」を投げかけることで相手の実態や思いを理解しようと努めていたからだと思います。
イルカがソナーをあてて、物体を把握することに近い感覚かもしれません。

2 事前準備

①対象者(モノ・人・地域)について事前に調べる
②清潔感と親近感のある服装をする

主な事前準備はこの2つでした。
ちなみに「小児科医が子どもの緊張を解くために、白衣ではなくアロハシャツで診察をしている」というニュースを見て以降、まちの人との自然な距離感を測りやすくするために、取材の際は西予市イメージキャラクターTシャツを着用していました。
というか、今でも毎日着用しています🥹
着心地抜群。

個人的に、ボイスレコーダーは使用しません。
聞き直しや文字起こしがしんどいので。
取材は全てノートに書き起こします。

走り書き

事前準備の段階で簡単に「聞くことリスト」は作りますが、取材になったら臨機応変。
リストに沿って聞いていく、ということはせず、相手の話に主軸を合わせて、相手から出た話題について質問を投げかけていきます。

3 緊張をほぐす

想像してみてください。

市役所の人が、カメラを抱えてやってきた。
唐突に話を聞かれる。録音されたり、ノートに書かれたりする。
カメラを向けられて「笑って」と言われる。

私なら笑顔になれない…

これ、取材対象者から見た広報担当者です。
取材する側もどきどきですが、受ける側もめちゃくちゃ緊張する。
なら、緊張がほどけるような雰囲気を作り出すのも、スムーズな取材には必要。
ということで私が実践していたことは…

①いきなり取材に入らない
 →「熱いですね~」とか、お相手のインテリアや身につけているものから「〇〇素敵ですね」とか。
 →紹介してくださった人がいる場合は「〇〇さんから☆☆(取材対象者)さんが素敵だと伺って取材にやってきました」とか。

②お行儀よくしすぎない
 対象者のお宅に伺った際に、インテリアや賞状など、その空間内で目に入るものは「あれは何ですか?」とか「これって〇〇でしょうか?」と遠慮せず聞いていました。席を立って見たりもします。そこから場がなごむことが多いので。
 お行儀のよい人だったらしないことかもしれません…。


「私人見知りやし、①も②も難しいよ…」という方もいらっしゃるかもしれません。
でも、人見知りでも大丈夫。
矛盾したことを言うかもしれませんが、もし相手の緊張をほぐせなくても、真剣な思いや、誠実な態度は伝わっています。
緊張している場合は、相手に対し「緊張しているのでうまく取材できるかはわかりませんが、あなたの思いを知って、皆に伝えたいと思っているので、どうかよろしくお願いします」と伝えると、協力が得られやすいと思います。

私ならこう言われたらキュンとしちゃう

取材は1人でするものではなく、対象者と向かい合ってするものなので、良い協力体制を築けると◎
逆に人見知りくらいの方が、相手にとって程よく心地よい距離感を保てるので、良い取材ができるかもしれません。

4 適度なあいづち、核心でリアクション

広報時代、取材先で某メディアクルーと一緒になったときのこと。
新人らしきレポーターが、取材をしながら「うんうん」と盛んに相づちを発していました。
一生懸命な様子は周りにも伝わっていたのですが、取材途中でカメラマンが「うるさい」「声が入るから静かに」「頷くだけで十分だ」と一言。

こんしんのいちげき

相づちを連発することは、音楽に例えると全節をクレッシェンドで演奏するようなもの。
つまり、うるさい。
連発されると「本当に分かってる?」と思うし、人によってはその相づちに不快感を覚えたりする場合もあります。

そんなこともあって、私は取材中「うんうん」と相づちを連発しません。
声を発しない代わりに、頭を振って(頷きながら)聞いています。

そして要所で「うんうん」や「はい」と、声を発する。

「その話もっと聞きたい!」という箇所になると、「うん」と声を発したり、オウム返しで「〇〇なんですね…!」と言ったり。

相手の話の核心部分になったら、リアクションを大きくします。
そうすると相手からの話をより引き出しやすくなるように感じています。

5 複数出てくる言葉を要チェック

取材中、相手が同じ言葉を繰り返すシーンが、必ずあります。
その言葉こそ、キーワード。
相手の真意、核心の1つです。
その言葉を見つけたら、相手の気持ちを「自分なりに要約」して言葉に出してみてください。

自分なりの要約とは?

「〇〇さんにとって☆☆は、人生そのものなんですね」とか。
「〇〇さんにとって☆☆は、義務ではなく喜びなんですね」とか。

相手の話を自分なりに要約し、それを相手に戻すことができると「そう!自分の思いはまさにそれだ!」と自身で言語化できなかった部分を可視化することができます。
その要約が相手にとってフィットしないなら相手自身の言葉で言い換えてもらえるので、より核心に近付けることにもなります。

そうすると「この人は自分のことを分かってくれる」と信頼を勝ち得ることができ、ますます心のうちを聞かせてくださいます。

相手から何度も出てくる言葉を見つけ、それを要約し、相手に戻す。
このひと手間を挟むことで、取材はどんどん深くなります。

7 最後に

今日は取材法についてお伝えしました。
いかがだったでしょうか。
皆さんの知りたいこと、困っていることなど随時募集中です。
ぜひ教えてくださいね。
皆さんの広報ライフが学び多く、楽しいものとなりますように!

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私も出ています。
もしよければ見てみてくだされば喜びます。

ではまたね。