Jabraがコンシューマー向けワイヤレスイヤホンから撤退するので最後にJabra Elite 10を買ってみた。
1.「Jabra」とは。
現在、世界100カ国を超える国で営業を行っている。
・補聴器関連のシェア50%強
・ヘッドセットなど音響機器50%弱
のシェアを持つ。
GNグループの子会社の一つが「Jabra」である。
2.GNグループの歴史。
同社の流れを更に遡ると歴史は長い。
1869年にデンマーク・コペンハーゲンで設立された。
当時は電気通信事業者
「グレート・ノーザン・テレグラフ株式会社」
として世界に電信線を張り巡らしていた。
日本には1871年(明治4年)初めて海底ケーブルを陸揚げした。
日本では一般的に「大北電信会社」と呼ばれていた。
その後、メーカーとして無線機や電話の開発などを開始したのは1947年のことである。
そこから更に、補聴器やヘッドセットなどの音響製品に参入し、更に紆余曲折を経て、2009年にブランド名をJabraに統一した。
携帯電話事業などもサービスしていたが、2011年末に電気通信事業からは完全に撤退している。
3.Jabra製品にたどり着くまで。
当時、仕事でJabra製品を利用する事が多かった。
会社で利用する、リモート会議用スピーカーやヘッドセットなどは、その他のメーカーの製品も利用していたが安定性や品質はJabraが一歩先をいっていた様に感じる。
そうしたJabraに対するイメージの下地はあった。
初めてのワイヤレスイヤホンを家電量販店に購入しにいった。
そして、オーディオはやっぱりSONYでしょ!と最終的にSONYのワイヤレスイヤホンを購入した。
3行で簡単に書いたが、SONY製品に決定するまで実は相当な時間をかけた。
それはワイヤレスイヤホン黎明期で、各メーカー接続性など安定性に対して切磋琢磨していた頃だと思う。
当時、口コミサイトなどインターネット上のレビューは、どのメーカーも評判は芳しくなく、途切れなど接続性についての不満、電池持ちに対する不満、片方しか音が出なくなるなど、様々な不満の数々が書き綴られていた。
実はJabraは頭になかった。そもそも個人向けワイヤレスイヤホンを発売している事を知らなかった。
なので、SONY、BOSE、JBL、Victor、オーディオテクニカなど、知っている馴染みのメーカー製品は一通り確認した。
2019年初夏には、2024年も終わろうとしている現在とは違い、各メーカーハイエンドからミドルレンジ、エントリーモデルまで何機種も取り揃えているわけではなく、1機種をメイン機種として発売していた様に思う。
当時SONY製品ではWF-1000Xが販売されていた。口コミやレビューの評価を見た印象はあまりいい印象はなかった。
しかしもう少し待てば、新機種としてWF-1000XM3が発売されるという情報を得た。
俺は数ヶ月待って、WF-1000XM3を購入した。
SONYのワイヤレスイヤホンの評価は
「高いけど使い物にならない。」
という酷い印象だった。
ブツブツ途切れ、雑音が入り、すぐにiPhoneに接続してくれないワガママな製品だった。そして音声通話時のマイク性能も、周りの雑音を拾いすぎてしまいノイズキャンセラーが全く機能していない。最悪すぎる。
4万円近くした記憶があるが、嫌になり2ヶ月もしないうちに利用を辞めてしまった。
安かろう悪かろうは諦められるが、高かろう悪かろうは最悪のばかやろうである。
そして、ワイヤードイヤホンを利用していたが、やっぱりワイヤレスイヤホンを利用したくなった。
そして、色々探しているうちにJabraがワイヤレスイヤホンを発売していることを知り、購入を決めた。
当時Jabra Elite 65tを販売しており、初めはあまり期待していなかった。
が、ワイヤレスイヤホン黎明期としての接続の安定性はピカイチだったと思う。
4.Jabra製品にすっかりハマっていた。
それからすっかり気に入り、今回でJabraのワイヤレスイヤホンは4機種目である。
Jabra Elite 65t→75t→85t→Jabra Elite 10
ハッキリ言って、SONYやBOSEの様な派手さというか、誰しも知っている超有名メーカーという訳でなく、そんなに知名度もないし、シンプルなデザインでパッとはしないかもしれない。
でも、使っている人を見たことがない。それもまたいいと思った。
Jabraは接続性など安定していて、自分としては満足な音で音楽を聞けて、ワイヤレスイヤホンとして音声通話も問題なくできるマイク性能が一番の安心感だった。
これからも買い換える時にはJabraを購入していこうと思っていた。その時はJabra Elite 85tを利用していた。
少し前にJabraが新機種を何機種か発売していたのは知っていた。
これからもJabraがワイヤレスイヤホンを製造し続けると信じ切っていた俺はJabraの新製品にそこまで、興味を示さなかった。
「買い換える時にまた調べたらいい。」
その後、しばらくして、Jabraがコンシューマー向けから撤退するというニュースを見た。
2024年末、今発売されている製品が最後の製品だと思うと正直さびしい。
おそらくあまり知っている人はいないメーカーだと思うが、壊れるまで大切に利用していきたいと思う。
5.ありがとうJabra。そしてさようなら。
買ってしまった、Jabra Elite 10。値段を見てみたら、正直すでに処分価格で公式サイトでも発売されており、半額を少し切る値段で購入できた。
Jabra Elite 85tもまだまだ、現役で利用できる状態でなんの不満もない。
だけど、Jabraが日本で最後に発売した機種をどうしても使いたくなった。そして気がつけば、ポチッ。
実機も確認せず、そこまで調べず購入。Jabraなら大丈夫。
そしてその気持ちも期待を裏切るものではなかった。
ブラックが良かったけど、在庫切れでココアになってしまいました。
ありがとうJabra。壊れるまで大切に使い続けようと思う。
そしてさようなら。