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【#1】なぜ食農連携とウェルビーイングが並列なのか?から自己紹介
こんにちは。食農連携プロデューサー/ウェルビーイングフードデザイナーの大平恭子です。
さて、この肩書の並列、なんだか長いなーと思いませんか?
なぜこういう表記を選んでいるのか?それは、私のこれまでの経歴・実績とこれからのビジョンの両方を汲んでいるからです。やってきたことはどれも意味があり、私のブランドとしての大切な要素となっています。
ですので、現段階では、この2つの切り口から自己紹介したいと思います。まとまってない?いえ、掛け算で考えていただけたら嬉しいです。
まずは「食農連携」の部分からです。
1,食農連携のスタートは2011年の6次産業化法
私は2008年創業時から「食と農のマーケティング」あるいは「食と農を繋ぐ」を事業の軸として仕事をしています。今でこそ食の多様化や地方創生・移住定住といった社会の変化の中で一次産業や地方が身近になってきていますが、当時このテーマで真っ向から仕事をしている人間は多くはなく、その後2011年に農水省で施行された六次産業化法の推進を支援する農水省・6次産業化プランナーに採録されたのをきっかけに、その立ち位置を確立していきました。
導入当時は「農業者自らが加工、販売に乗り出すことで、経営の多角化を図り~」といった文脈で、その経営的な位置づけや加工品開発におけるマーケティング戦略、販路開拓支援が主な事業活動であり、行政や関係団体のオファーで全国で講演セミナーも行っています。
そして、その時からひとつのメッセージを持っていました。
農業=agri +culture その語源は、
agri=畑、土地 culture=耕す、文化
2,当時の農産物は「モノ」で売り方は「販売志向」。
今は2021年。その10年前が、2011年。そこからさらに時間を巻き戻すと、国内農業(一次産業)は、国内流通の大型化や物流の発達とともにありました。各産地は食糧供給基地として産地リレーの中で旬を繋ぎ、売場を安定的に満たし、国民の食卓を潤してきたのです。そこで求められるのは、流通事情に合わせた「規格」や「保存性」であり、他産地との差別化要因は「鮮度」や「糖度」、もちろん価格的に反映される「収量」等。売り方でいうと、「どうやって売るか」に注力されていた時代です。
3,Agri + Cuture は、人にいい影響を及ぼす。
こんな産業経済至上的な環境が一般的であり、「人にとって良い食は」や「環境と共生する農業とは」というのは、社会全体でとらえるというより、一部の志向性の中に置かれていたと記憶しています。
一方で、日本の中の中山間地における農業は小規模農家によるもので、その「耕し」は食糧供給(モノの供給)だけでなく、里山らしい景観や食文化、地域コミュニティによる縁を紡いできました。それもまた農業の「あり方」であり、「人の心を灯をともす」ものです。
このように、「人の心」と農業が潜在的に持つサービス機能の関係性に持論を持っていたのですが、当時はウェルビーイングという言葉は知らず、言語化できずにいたのです。 (2)につづく。
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