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嵐のSNS解禁から考える、企業とユーザーの関係性の変化について
ブランディングテクノロジー経営戦略室の黒澤です。
3連休中に、嵐がSNSを解禁して、大きな話題となりましたね。
ジャニーズはSNSをやらないという常識を打ち破った素晴らしさがあり時代が変わる空気が日本全体に広がっていると感じています。
この時代を変えてくれた嵐のSNSコンテンツから、マーケティングやブランディングという視点で何を学び、実務につなげていくと良いのか?を考えていきます。
嵐のSNS解禁概要
解禁したSNSは下記5アカウント
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①ツイッター(@arashi5official)
②Facebook(@arashi5official)
③インスタグラム(@arashi_5_official)
④TikTok(@arashi_5_official)
⑤Weibo(@arashi_5)
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どんな反応だったかは、noteのプロデューサーをされている徳力さんが解説をされているので、まずこちらの記事を読んで頂くことオススメです。
■記事執筆時点
・ツイッター公式アカウントのフォロワー数は120万超。
最初の投稿は17万リツイート。MVは110万再生。
・インスタグラム公式アカウントのフォロワー数も120万超。
最初の投稿は60万いいね。MVは50万再生。
・Facebook公式ページのファン数は10万超
最初の投稿は約5万いいね。6000を超えるシェア。
・TikTok公式アカウントのフォロワー数は43万超え
最初の投稿は20万いいね。
・Weibo公式アカウントのファン数は14万超。
最初の投稿は10万いいね。4万シェア。
・LINE MUSIC TOP 100のリアルライムの65位までが嵐に独占される
全てのSNSや音楽アプリでトレンド1位を獲得!
この結果がすごいことは誰もがわかっていることだと思います。
インプレッション数もフォロワー数も、桁が違います。
では、この大きな変化によって、ユーザー(消費者)の行動はどのように変わるのでしょうか?
嵐によって変わるユーザー行動
まず、SNSアクティブユーザーは確実に増えたはずです。
特にネットリテラシーが低いと言われていた層(特に地域ユーザー)がSNSのログイン時間が増えたと考えています。
このような変化がたくさん起きているイメージです。
↓
うちの嫁もTwitterアカウントを再開しました。笑 https://t.co/2n1OE4sbA4
— stay anonymous (@Ex_crawler) November 4, 2019
今までSNSを使っていなかった顧客層がログインしてSNSを活用するようになれば、企業側は検索エンジンだけの対策をしていれば良かった流れから、SNSコミュニケーションの重要性は一気に高まりました。
自分たちの業界やサービスカテゴリー周辺で、 SNSのユーザー行動、ソーシャルグラフがどのように変化していくかは注目しておきましょう。
※ソーシャルグラフとは?
ソーシャルグラフとは、Web上での人間の相関関係や、そのつながり、結びつきを意味する概念である。 ソーシャルグラフは、主にユーザー間のつながりを活かした機能として活用されている。
Webio辞書より引用
続いて、嵐が教えてくれた「これから求められるコンテンツ」について考えていきます。
企業側が消費者にサービスやブランドメッセージを伝えていく手段が変わってきていることがわかります。
嵐のやり方を少しでも参考にして、自社のマーケティングを進化させたいところです。
①コンテンツに求められるリアルタイム性
嵐のSNS活用で素晴らしかったのは、リアルタイムにチャットで応えるコミュニケーション設計がありました。
嵐がTwitterを始めた時のツイートはこちら
Twitterはじめました~みんなと今まで以上に身近に、より早くつながれるように!僕らについてきてね!!!!!
— ARASHI (@arashi5official) November 3, 2019
Hello Twitter! We wanted to get closer to our fans across the world. Come along with us!!!!! #嵐 #ARASHI pic.twitter.com/yDQ5PZiITk
Twitterはじめました~みんなと今まで以上に身近に、
より早くつながれるように!僕らについてきてね!!!!!
これからは、静的なコンテンツから、リアルタイムに顧客と対話し、より身近に感じてもらうための「動的なコンテンツ」が求められるようになることを示してくれています。
瞬間風速を記録するようなプロモーションだけではなく、その後のリアルタイムコミュニケーションで、ファンにとって「身近な嵐」を体現したのが素晴らしかった。
YouTubeのリアルタイムチャットで、嵐のメンバーが投稿した瞬間は、一気にファンの熱狂度と信頼度が上がったのではないでしょうか?
問い
自社のコミュニケーション戦略にリアルタイム性をどのように組み込むことができるか?
ユーザーとのコミュニケーションの中に、リアルタイムでやり取りをして、ユーザーとの信頼関係を構築する要素がない場合は、嵐を見習って変えていきましょう。
もう少し踏み込んで、これから求められるコンテンツについて考えていきましょう。
②SNS時代のコンテンツはオンライン→オフライン→オンライン
どういうことか?
注目したいのは下記ハッシュタグです。
★#TurningUpDanceChallenge★
このハッシュタグでたくさんのダンス動画が上がっています。
香港からの #TurningUpDanceChallenge
— エン (@Cheunghoyiu) November 4, 2019
20周年おめでとう㊗️@arashi5official #arashi #嵐#今日から嵐ファン全員で嵐5人幸せにしてやるよ#大野くんの夏休み#マグロ #相模湾 pic.twitter.com/f5rFEjn6gW
here is my Turning Up dance cover! please do film yourselves as well and shoutout your country at the end! let's show arashi how loved they are around the world ~ #TurningUpDanceChallenge! @arashi5official #arashi #turningup #5x20 #嵐 #こんにちは #カナダ pic.twitter.com/6uZbAmJJ5k
— broadtsujun (@anupapaya) November 3, 2019
このハッシュタグを中心とした仕掛けが素晴らしい理由
・Tiktokを中心に踊って拡散すること前提につくっている
・ダンスなので、リテラシー関係なくグローバルに広がる
・オフラインにも広がる導線が設計されている
※どこまで公式の仕掛けなのかは不明ですが、国、言語、インターネットを超えて、コンテンツが広がる導線になっています。
#TurningUpDanceChallenge
— ジャニヲタおじさん (@janiwotaojisan) November 4, 2019
こういうことを起こしたくて嵐は、真似してみたくなる振付の「Turning Up」を携えて、SNSに乗り込んできたんだろうな。これ、Twitterから、YouTubeとかTikTokとか、まさかのWeiboに飛び火したら、文字通り、Turning up with the J-popだよな。
これからのマーケティングの世界で求められるコンテンツ
=オンライン拡散→オフライン拡散→オンラインでさらに拡散
嵐のコンテンツ拡散から、このポイントを改めて確認させてもらいました。
嵐のダンスは、数ヶ月後にはAKBの恋するフォーチュンクッキー的なブームに発展するのではないでしょうか?
オフラインを繋ぐためには「身体性をともなったコンテンツ」がキーワードになると考えています。
わかりやすくいうと、「真似したくなるコンテンツ」をつくること。
SNSでUGC(ユーザー起点のコンテンツ)を発生させるためには「真似したくなること」が大事です。
・この動き(仕草)を真似してSNSで発信したい
・この写真を真似してSNSで発信したい
など
インターネットを超えてコンテンツが拡散されるためには、「真似したくなるコンテンツ」をつくり、ユーザーが自分から発信したくなる導線設計をしましょう。
当然、一方的に発信するコンテンツは受け入れてもらいにくくなっています。
嵐によって日本のデジタルシフトは加速したはず!
まとめます。
嵐のSNS解禁から企業が学べる点は下記3つです。
①自ブランドの関連するキーワードにおけるソーシャルグラフの変化を確認
②リアルタイム性を自ブランドのコミュニケーションに入れ込む
③真似したくなるコンテンツを仕込む
嵐はこれからのブランディングやデジタルマーケティングのヒントを教えてくれました。
そして、SNSを中心に、日本経済全体のデジタルシフトを推進してくれたと考えています。
当社は、「ブランドを軸に、中小企業様のデジタルシフトを担う」をブランドメッセージとして掲げて、日々仕事をしています。
この嵐が起こしてくれた「変化」をより加速させ、より企業とユーザーが「身近な存在としてコミュニケーションを取り合える」環境をつくっていきたいと思います。
最後まで読んで頂きありがとうございました!
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