見出し画像

日本のへそからぶらりたび 備中神楽編


岡山県の備中地方に備中神楽と呼ばれる神楽がある。備中神楽は岡山の祖父に教えてもらって知った。

神楽といえば僕が人生で初めて見た石見神楽が思い浮かぶ。
大学の卒業旅行で当時廃線間近の三江線の終着駅・江津駅で神楽のポスターを見たのがきっかけ。祖父から教えてもらったとき、岡山県にも神楽があるんか知らなんだと衝撃を覚えた。

6月の中旬の土曜日、夏の始まりを感じさせるほど日差しでお出かけ日和。備中神楽のポスターを見て絶対見に行きたいと思い、岡山県井原市の中世夢が原にある吉備高原神楽民俗伝承館へ。

備中神楽鑑賞のハイライト

備中神楽の演目

榊舞

神楽のはじめに、神殿(こうどの)、神職、神楽太夫、氏子、その他いっさいを清める舞。
神楽が始まり舞台も厳かな雰囲気に一変し、一鑑賞者である僕も気が引き締まった。

白蓋(びゃっかい)
舞台中央に吊り下げられた飾り
榊舞の風景①
榊舞の風景②


猿田彦舞


猿田彦舞に登場する猿田彦命は、道の神、道案内の神、旅人の神とされている。天孫君臨の際、天照大御神の孫・瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)一行を先導した神で先払いの神でもある。

猿田彦命

天狗のような形相はどこか力強い武士のようだ。
猿田彦の舞は悪霊を鎮め人々を災難から守るために、扇子舞の後、刀や長刀で邪気を取り払うというもの。

刀を振りかざす猿田彦命
扇子舞
刀を振り回す猿田彦命

大国主命


大国主命


島根県出雲市にあるい出雲大社の御祭神、福徳円満、縁結びの神と言われている。

サンタさんのような大国主命
いただいたお菓子🍭🍘


地舞、竈巡りの舞、最後には福の種をお授けになる。たくさんのお菓子を満面の笑みでばら撒いてた大国主命の姿が忘れられません。


大蛇退治

大蛇退治の様子
息が荒い大蛇達

大蛇にさらわれたお姫様を救うために、素戔嗚尊命が立ち回りを繰り広げて、大蛇の首を切り落とし退治するというもの。石見神楽でも定番の演目で大蛇に毒酒を飲ませるシーンも健在でした。大蛇退治の話は個人的に神楽の中で1番取っ付きやすいと思います。備中神楽の大蛇は石見神楽と比べるとやや大人しめかなと感じました。

吉備津舞


温羅と吉備津彦命の闘っているところ


吉備津彦命(きびつのひこみこと)が備中国の主宰・岩山明神に頼まれて、内宮姫から二本の矢を受け取り、新山(にいやま)に立て籠り邪道をはたらく温羅と吉備津彦命が戦うという演目。話のオチはわかっていたけど、ダイナミックに舞う姿が脳裏に焼き付いてます。吉備津彦命の衣装は本当にゲームの勇者のような衣装で格好良かったです。

岩山明神
内宮姫
吉備津彦命
温羅


備中神楽を鑑賞してみて

備中神楽鑑賞の舞台 吉備高原神楽民俗伝承館
神楽面の比較は個人的にかなり関心があります。

初めての備中神楽は3時間半ほどでしたが、どの演目もダイナミックで躍動感があり見応えがありました。舞台に貼っていた白蓋(びゃっかい)がより神楽を厳かにしていたと感じました。
備中神楽についてより深く知りたい、第二の故郷の岡山について理解を深めたいと思った旅でした。次は岩手の早池峰神楽も見てみたい。

備中神楽は月1度の定期公演やっているので興味のある方は是非

最後に備中神楽 大賀社、美星 三日月神楽 備中神楽を企画してくださった方々本当にありがとうございました。お陰様で念願の備中神楽鑑賞でした!!

この記事が参加している募集

#旅の準備

6,409件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?