ぼやぼや転職活動記

前職を退職してから、2週間が経とうとしている。早いような、そうでもないような。

退職のトリガーとなったのは、尊敬する先輩が退職したこと。店長でもあり、対人において天才的に接しやすいオーラと、柔らかい考え方を持っていた人だった。その人が辞めてしまうことで、このお店はいよいよ真面目一辺倒、偏りのある堅苦しいお店に変わってしまうのではないかと、恐怖した。
そんな未来の不安から、突発的に退職を決意したのが始まりである。

その前に、踏みとどまって、人事に今後のキャリアなどについて相談もしたが、しっくり来るものもなく、かと言ってふわふわした状態で辞めることを悟られたくなかったので、「やりたいことが出来た」という、半分嘘で半分本当な理由を主張した。

先輩が辞めた後も、自分は2ヵ月程店に残ったが、正直想像してた不安はほぼ杞憂だった。
しかし、このままここで仕事をし続けるのにもしんどさを感じていた。

・身体を動かす仕事で、休憩がない
→取れない訳ではないが、お客を取らないと給料が入らないため、迂闊に休めない
・一部クセの強いお客のサンドバッグ
→セクハラ親父、不機嫌なマダム、意地の悪い常連など

主にこの2つの要素故か、病気をする回数が圧倒的に増え、せっかくの休日はいつも体調不良でバテていた。ワークライフバランスがめちゃくちゃだった。度々感じていたことが、店長の退職をきっかけに、じわじわと気になり始めていた。

そして辞めた。正直業務内容は好きだったけど、それを続けていく条件が自分には厳しかった。
人生における貴重な無職期間だと思い、半月~ひと月程休んだ…と言いつつ、気持ちが焦って1週間後くらいにエージェントの登録や無難に出来ることをした。

仕事を辞めて、気付いたことがあった。
在職中に考えていた「やりたいこと」は、全然やりたいことじゃなかったんじゃないかと。
子どもに関わる仕事だったが、興味を惹かれたのは「心理学を勉強しながら出来そうだから」と「心理学科卒業である必要がある=心理方面に特化した仕事というイメージ」で、特段子どもと関わりたい訳じゃなかった。
確信に変わった時、自分の中の目標が消え失せたような感じがして、心許なくて、また焦った。

それからまた思った。自分は「本」に関わりたい。それも「心理学の本」に。
「心理学」と「本」が好きなら、「心理方面に特化した書店を開く」のはどうかと思った。本当に唐突に。
勿論それでいきなり食い扶持を稼ぐことは出来ない(自信がないので)、その夢の礎になるような職に転職しようと思った。

そこでまずぶち当たった、「本に関わる仕事」の壁。
まず真っ先に思いついた書店員には、正社員登用がない。そのくらいの覚悟を決めてでも…!と思ったこともあったが、実際一人暮らしの生計を立てること、書店員になって得られるものの不確実さに、一歩踏み出しきれない臆病な自分がいた。出版社には、未経験の自分はまず転職出来ない。

それから興味の出る接客業を一つ見つけた。
信頼出来る筋からの求人、正社員、本に直接的な関わりはないが、お客さんとの距離が近いので、心理学や生き方を本で学びながらここまで実践し、知見を深めることは恐らく出来る(心理学は基本どんな職業でも役立てられるが)。
本と関わりはなけれど、条件が良いので上手く行けば夢の基盤を築けるかも。しかし、距離が遠いので、本当にワークライフバランスは整えられるのか。そもそも自分はこの仕事に探究心を持ってやっていけるのか。
どうしようもない迷いが首をもたげながら、何日かが過ぎた。

新卒時代の就職活動よりも、遥かに腰が重くなった転職活動。
なんでこんなに迷ってるのか、何を恐れているのか、最早自分でもよく分からない。
一つ頭だけで分かっていることは、焦っても一利もないこと。

メンタルだけが早って疲弊する毎日。
今日もギリギリ読書に助けられる。

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