押したことがあるかわからないけれど なでたり ぽんぽんとなぐさめようとしたり 互いに洗ったり 寄っかかったり 枕にしたり 抱きしめたりした よほど体がやわらかくない限り じぶんでは 直接は見ることができないところ だから かもしれないけど 無意識や 意識 内側にふれるようなきもち 背中に限らずですね じぶんで見られない 頭や首や耳やもちろん内臓など ふれるには 信頼関係がひつよう ふくよかだった母や祖母の やわらかな背中を ときどき思い返しては 記憶のせなかに頬をうめ
日々は 透き通った 好き だった 想いは 白く 美しく はっきり みえていた 伝わっていた ふいに 暴れだした 自分勝手に すり減らしていった 濁って みえなくなっていった そのうち 醜いと はずかしいと ふたをきつく締めていた 向き合う 寄り添う 気遣う 確かめる 差し伸べる たずねること きらわれること 臆病になり 練習するようになった 失敗をおそれ 近寄ることすら 到底できなくなっていった ただ 一緒にいること 声を聞くこと 喜ぶ顔をみること 嬉しか
滑りぬけていく 感触や感情 あまりにもあっさりとしすぎていて 以前に できていたことが できなくなっているのか それか もともと できていたことなどなにもないのか 不明 自然 雲 海 山 遠い 時間が足りない ゆっくりと何も考えない 時間が 遠い 急いでたくさんのことを考えているいま 呼んでいる 小さい声で聞こえる 遠い
鳥海修さんいわく 清濁合わせのむ けしき 懐 山 歳をとり汚くしたくなった 濁流やダイナミック 大原大次郎さんいわく 自然と人口を併せもつ 声 生きている 居心地 とのこと きもち 変わっていくのが 自然なのですね ひとが書く文字がすきだ フォントも ひとが作ったもの 手作りのもの おもむき深く だれがどんな字を書くのか 見たいと常に思っている くせ 意識して変えたこと 丁寧 大雑把 スピード 筆圧 太さ 大きさ 友達の字を見分けられること など 人柄や 感情
もも ふくらはぎ 肩 尺骨 ゆび ひじ てのひら 対照 丹田 重心 おやゆび 前傾 あかるいきもち 背筋 大きな声 もういっかいおねがいします かみてしもて はちまき 帯 法被 ひょうたん お囃子 体育座り 学生の先生 汗のつぶ 二拍子 倍速 つまさき 髪を伸ばす 髪を結う 更衣室 足袋 手拭い うちわ 1リットルの水 覚える わすれる あまりに非日常 たまらない すきだ 無心に 舞う日に 向かいつづける 踊りつづける まいにち まいにち
してるもの オーバーオール カゴ しないもの 腕時計 できないもの 記憶 どれもこれも 時間をかけて 愛でていこうと思います
ボールペンや 鉛筆が 紙に引っ張られるような感触がすき クレヨンはふとすぎるけどきもちいい クーピーはすき どっちも持つとこふくめてどこでも書けるとこがいい ここ数年の 下支えについて考えるくせについて こたえがでたきがする ともだちがくれた 加点方式 きらいにならないこと ちからになる こわがらず 無心で 湖のアイススケートするみたいに 100エーカーのなかまが掘った落とし穴気づかないでわざとおっこちて文字をよじのぼりたいし どこにいくかわからない電車や すきだか
橙の日々 夕陽とベランダと富士山 睡眠 いすからおちる ピクニック にんにく 初恋 緑の建物 ねこ 飛行機 自転車 おぼれる バス リフティング シャンプー ジェンガ 失恋 水色の壁 坂の上 よそんちの桜の木 寝坊 低い信号機 蔦の絡まる店 後手を組む やわらかい蕎麦と湯気 小さいものだけの店 雪合戦 迷路みたいな電線 野菜を焼く ベランダと中庭 鍵をおいていく はじまるギリギリまでしゃべる 深夜の手紙 図書館までのみち 山登り 川の増水 歩く 阿波踊り チャイ ダイニン
かなしく くるしく つらく うれしく すきですきで できないこと みとめあえたら わかりあえたことになる? わからないことを許すことが 愛すること? 不明 手を 離す 繋ぐ だけでない 選択肢は 広がり続ける 選び続ける かけがえがない 選べなくなるとき ふたたび無限に 考えが広がって行くのだろうか 流れ 変わり 大きくちいさく 消えて とどまり また浮かんで 風をみて思う 無常 生きることは 雲のようですね 雲はすきです
生きたくなるセットについて たくさん考えた じぶんにとり たべもの 餃子とビール みんなで食べるたこやき 小豆のかき氷 田舎蕎麦 讃岐うどんと蓮根の天ぷら コーヒーの湯気 愛しい彼女のつくるタルト 父のナポリタンやオムライス 場所は 山や湖や自然にかかる雲や霧をながめること めをつむりたくなるような音のなかにいること ベランダ 草の上で寝転がること おもっていたよりたくさんあってまだ選べない 一度ついた嘘をつきとおすこと 忘れない
おでこ こめかみ まゆげ まぶた ほほ くちびる てのひら ふれる かわいている すべる しずむ ゆるす おどる 分け合う 口に出す しまっておく おもう 紅茶 かぐ なめる のむ まぜる 冷やす 熱が ある
どこに置くか ひとつのひと ふたつのひと まだないひと たくさん置ける人もいるのだろね じぶんは どこにどんなふうに 置きたいのか まだわからない このごろよく 海をおもう 夏がすぐそばにきてるからかも 夜が味方してくれる そして 早朝の散歩 近くに住みたいな 猫が家にいるけど 外にいる犬を見るのがすき 正確にいうと 犬を連れている人との 関係性みたいなものをみるのがすき 夜は犬いないね 動物たちは規則正しい生活
つるつるの無面 (そんな言葉が存在するかわからないけど) になりたかった 気が向いた面を 見つめながら愛でながら じんわり ふやしていけたら いつしか 面の数を 把握しなくなり さかいめが あいまいになり ひとつながりの 球のようになれたら はずんでいけると 憧れていた いまは ニ面か三面か 少なくも 異なる面を 愛しながら 止まりながら ぎこちなく 進むほうが 合ってるかもな 自分か 誰か 放られた ちからをもらって ちからをぬいて 音たて 転がり 角がとれ
ことば 音 踊り 絵 文字 感情 表情 におい 温度 湿度 感触 とどくまで のみこむまで 時差があり とりこぼすことしばしば 受け取り 落っことしながら からだに残ったものが 旅に出るの? できるかぎり 発してくれたもの みつめていたい 反芻したい めにやきつける たまに みのがしたいきもち あたまのうしろ あしのさきで 起きるいとおしいこと 受け取り 手放し 率直でいたい あなた わたし だれか なにか なにもないこと かざみどりになって 心が向くほう
会うとかならず頭痛がするから 好きだけど苦手なのかな と思っていた子がいて 笑いすぎて 酸欠起こしてる ということに気がついてから さらに好きになった そんな大好きが一人暮らしを始めるにあたり ミニマリストをめざしたいと 極小部屋に住んでいた わたしに相談をしてくれた (じぶんはこの部屋をかなり気に入っていたけれど監獄などなにかと言われやすい部屋だった そんなところもいとおしく 彼女も何度も訪ねてくれていた) ふたりで内見 その足で契約 空たかくひびく とんとん拍子
窓のそと 流れてく雨 木 屋根 雲 駅 衝撃 花 あしおと 空気 ひと パンのにおい 工事 発車ベル ひかりとかげ 電車に乗るのがたぶんすきです 窓は結露できれい 電車はどこ吹く風 ガタゴト