(3)プロレス

日曜日になった。今日は僕もゆかもあかりも予定がなく暇な日だ。昨日ゆかに1日中遊ぼうと言われていたが、どうせまた足を舐めさせられたりするのだろう。そう考えていた矢先、ゆかとあかりが部屋にやってきた。2人とも体操服姿だった。
「お兄ちゃん、今日はプロレスしよ?お兄ちゃんが勝ったらなんでもいう事聞いてあげる♪」
「えっ……」
「もちろん2対1でね!」あかりが嬉しそうな顔で言う。
「い、いやちょっと待って……」
「はい、決定ね♪」
「ちょ……」
「ルールは簡単。先にギブアップした方の負けね♪」
「わかった……」
「お兄ちゃんやる気満々じゃん!お兄ちゃんが負けたら私たちの言うこと聞いてもらうからね!絶対だよ?」
「わかった……」
こうして3人で遊ぶことになったのだが、これが地獄の幕開けになるとはこの時は思っていなかった。
「はい、試合開始〜♪」
あかりの掛け声で試合が始まった。いきなりあかりが飛びかかってきた。僕は難なくそれをかわす。
しかし、あかりはすぐに体勢を立て直すと再び向かってきた。今度は正面から組み付かれてしまう。あかりは腕を捻り上げようとしてくるが、逆にその勢いを利用して背負投げをしてやった。
「きゃあっ!!」
あかりは悲鳴を上げて地面に叩きつけられた。
「あかり大丈夫?」
ゆかが心配そうに声をかける。
「いったぁ〜い!!もう怒ったんだから!」
あかりは立ち上がるとこちらに向かってきた。
「えいっ!」
あかりは僕の股間を蹴り上げた。

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