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健康マインド(幸せに近い言葉❗②)31文字に託したおもい

「前衛短歌 三雄」と呼ばれた歌人が居ます。
1920年 塚本邦雄 滋賀生まれ 大阪で亡くなったこの作家の(水葬物語)の液化するピアノ❗に酔いました。

革命歌作詞家に凭りかかられて             すこしづつ液化してゆくピアノ


ロミオ洋品店春服の青年像下半身なし
        ***さらば青春

金木犀 母こそとはの娼婦なる
       その脚まひるたらひに浸し


1928年 岡井隆  名古屋生まれ 92歳で他界したこの歌人は医師であり、愛人と5年間の逃避行をする情熱の人でした。

そのあした女(ひと)とありたり沸点を                                  過ぎたる愛に(佐世保)が泛ぶ

泥ふたたび水のおもてに和(な)ぐころを
迷うなよわが特急あずさ


晩年の作品はこころに沁みます。

ここといふ選びをつねにあやまちて
 夢のごとくにたのしかりける

1935年 寺山修司 青森生まれ

海を知らぬ少女の前に麦藁帽子の
 われは両手をひろげていたり

一本の樫の木やさし その中に           血は立ったまま 眠れるものを 


寺山修司は私には、想い出の多い作家です。



ふるさとの 訛りなくせし友といて            モカ珈琲は かくまで苦し 

一粒の 向日葵の種まきしのみに            荒野をわれの 処女地と呼びき 

地球儀の 陽のあたらざる裏がはに          われ在り一人 青ざめながら 

うしろ手に 春の嵐のドアとざし          青年は已(すで)に けだものくさき 

あ〜、一番有名な作品を忘れてました❗

マッチ擦するつかのま海に霧ふかし          身捨つるほどの祖国はありや


それぞれの短歌の解釈は皆さんに任せて、私には言葉の格好良さ❗を教えてくれた、颯爽とした歌人です、続く。



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