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真夏の京都、世界遺産に禅を学ぶ 〜きぬかけの路〜

今年の夏は暑い!
とはいえ、広島は瀬戸内海に面している&そこまでの高層ビル群もないせいか、風が通るため日陰にいればわりと過ごしやすい…のかな?名古屋に比べれば。
など言いつつも、久しぶりに名古屋に遊びに行く計画を立てていた私。それがなぜ頓挫したかと言うと、早めのお盆休み=有給休暇を取ろうとしていた日程に悉く予定が入ってしまったため。
愛知県探訪は冬に延ばし、とりあえず仕事に忙殺されていたボロボロのメンタルを救うために一路京都へ。
真夏の京都が〇〇〇〇だってこと、もちろん分かってますとも。※ヒント・灼熱地獄

京都の洋食はレベルが高い!

というわけで、やって来ました2年ぶりの京都。
一昨年は大河ドラマ『青天を衝け』にどハマリしてたからか、元離宮二条城や京都御所を訪ねた記憶が。広島からのぞみで2時間、お昼ご飯をいただいてから世界遺産巡りです。
京都は和食のイメージがあるけれど、洋食もレベルが高いとか。コーヒーも美味しいもんね。
初日のランチは名店のハンバーグをいただきます。
前菜で出てきたトマトのまるごとサラダがひんやり冷たくて甘くて、飲むくらいの速さで瞬殺してしまった。

メインのハンバーグは肉々しくて、デミグラスソースが苦くもなくしょっぱすぎずでちょうどいいお味。
こういうタイプのハンバーグって、デミグラスソースが塩っ気強かったりゴリゴリに主張してきたりするものなんだけど、こちらのはいい意味で万人受けするタイプ。
デザートのプリンも硬めでありながら滑らかで、バケツいっぱい食べられそうでした。
京都の洋食、最高だわー。

先達はあらまほしき。仁和寺へ

市バスに乗って、一路世界遺産・仁和寺へ。
『徒然草』に出てくるお寺だよね?という程度しか知識のないド素人の私。
表面だけなぞって知った気になってるお坊さんの話だったような。ちゃんとその道のプロに案内を頼まないからこういうことになるんだよ!的な。

北庭からのんびり池を眺める。
宇多天皇が落飾後に入られたお寺ということで、南庭には右近の橘、左近の桜があります。
外国人観光客の方々も、日陰で寛いでおられました。この日は風もあって涼しかった。

国宝・金堂。
紫宸殿を移築したものなんだとか。
ドーン!としてて立派でした←知識と語彙
金堂の西に、菅原道真公が腰掛けたとされる岩が祀られておりました。
頭が良くなりますように…と謎の願掛け。

青天を衝く五重塔。
シュッとした見た目なのは、各層の幅があまり変わらないからだそう。
大日如来を意味する真言が掲げられているのが格好いい。
仁和寺は遅咲きの桜、御室桜も有名ですが、まあ…真夏だしね。めちゃくちゃ青々としてました。

きぬかけの 路を歩いて 龍安寺

仁和寺を後にして、きぬかけの路を歩くこと10分少々。
今回の旅の一番の目的地、世界遺産・龍安寺に到着。
かの英国女王も絶賛したというロックガーデンが有名ですが、実は私が一番見たかったのは後述のアレ。
門をくぐると、蓮の浮かぶ広大な鏡容池がお出迎え。夏の早朝に来たいものだ。
ちなみに今回、方丈広間の襖絵が公開されていました。

蝉時雨の中、石庭を眺める。
本当に15個ある?と何度も数えたくなる不思議な岩の配置。
いくら数えても14個しかない…。そういうふうに見える(魅せる)のがこの石庭の魅力なのでしょうな。
ちなみに15個見渡せるスポットがあるそうなのですが、無粋なのでやめておきます。

私が一番見たかったもの。それは方丈広間の裏手にある、こちらのつくばいです。
何でも、黄門様の寄贈なんだとか。
『吾唯足知』
足るを知る。いい言葉です。
自分にも他者にも求めることが多すぎて、トゲトゲギスギスしていた心をスッと落ち着かせてくれるような、そんな静かな佇まい。
驚くほどひんやりした空気と、湿った植物の放つ匂いがまた落ち着く。
侘助椿を真正面に眺めながらしばし休憩です。
風が通り抜けるのも心地よい。
このままの流れで金閣寺行っちゃう?とも一瞬思ったものの、真冬ならともかく真夏はねぇ、無理っしょ!ということで見送りに。
この日はカルネとビール買ってホテルに直行です。

絶品!緑寿庵清水の金平糖を求めて

この日は朝から暑かった!京都の夏が本気出してきた感じ。
とりま市バスで百万遍まで。今回はどうしてもコンフェイト(大河ドラマ『どうする家康』のアレ)が食べたくて、憧れのお店に直行です。
和を自称する観光地にありがち→お土産には金平糖!ですが、かの金平糖専門店『緑寿庵清水』は明らかに味も歴史も空気も違う。
京都伊勢丹や名古屋タカシマヤでもスタンダードな味は販売されてるけど、私は季節の味が食べたいのです!
清潔感のある暖簾をくぐって店内へ。
手指消毒してたら、店員のお姉さんがスイカの金平糖をくれました。
味…超スイカ。再現率スゴイ。
こちらの金平糖はカリッと噛んで味わうのが正解なようです。
自分と友人用に桃、檸檬、ほうじ茶を購入。さらに上司へのお土産を選ぶため、店員さんに相談。
酒のアテにも良いと聞き、大人味の金平糖も追加購入。試食させてもらいましたが、通常のものより柔らかめ、風味も豊か。
ちな紫蘇はめっちゃ紫蘇でした。鍛高譚と合いそう←
水分補給しながら川沿いをてくてく歩く。

鴨川沿いをひたすら歩く。
いちいち万城目学さんの作品が頭をよぎるw
ホルモーーー!
ゲロンチョリー!

今日のお昼ご飯は親子丼。
上司からはニシン蕎麦を食べろと執拗に勧められてましたが、私は私の食べたいもんを食べる。
京都大学近くのご飯屋さんの親子丼は、卵かけご飯と出汁の効いた親子丼のハイブリッド。箸では無理なのでレンゲでいただきます。
期待を裏切らない美味さ。

鳩居堂と死ぬ前に食べたいくずきり

これ以上灼熱の京都を歩いたらわりと簡単に死ぬと判断し、公共交通機関にて移動。
『鳩居堂』にて一筆箋やら便箋やらを購入。
今年度よりちょっとした手紙をしたためる機会が増えたので、こちらでひと通り揃えることに。
『鳩居堂』さんは名古屋のハンズでも取り扱いがあり、シンプルで品があって可愛い!という理由で大好きなのです。
鳩はもちろん、ハリネズミやうさぎや京野菜まで可愛くデザインに組み込まれてて、なおかつ無駄がない。
もったいなくて使えないとか言ってられないw

さて。
用事は全部済んだので、ちょいと歩くか!ということで四条河原周辺を散策。
と、5分程度歩いて後悔。
暑い。
暑すぎる。
無理。
八坂神社まで生きてたどり着ける気がしなかったので、熱中症になる前に避難したのは『鍵善良房』さん。
大学生の時に訪れた研修旅行でこちらのくずきりを初めて食べて以来【最後の晩餐】デザート候補に挙げたいほどに大好きな甘味処。
名物のくずきりとグリーンティーを注文し、シロップをたっぷり入れてひと息つきます。

賞味期限15分とも言われるこちらのくずきりは、FFで言うところのラストエリクサー。
冷たくてもっちもちで、喉越しよくツルリといける。
私は黒蜜しか頼んだことがない(毎回、今日こそ白蜜を!と思ってはいる)けど、沖縄・波照間島産らしい黒蜜は濃厚でコクがあるのにベタベタしない上品な甘さ。
最初に落雁が出てくるのもポイント高いです。
賞味期限15分?大丈夫。完食まで15分以上かかったことないから。
HPとMP全回復!

この旅で二箇所の世界遺産を廻り、京都の世界遺産コンプリートまで残りわずかとなりました。
世界遺産であってもなくても魅力的な場所は本当にたくさんあります。
来年の大河ドラマが始まったら、間違いなく行きたくなるんだろうな…。新幹線の窓から見える東寺の五重塔に別れを告げつつ、ちょっとしんみり。
あ!志野のぽん酢買い忘れた←

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