展示会での身代わり

当時の会社の展示会は、主に浜松町で会場を借りてやっていた。
時期は10月で、メインの展示会だった。
それ以外には春に渋谷の本社でミニ展示会をやっていた。
展示会と社内で言うなら、浜松町の展示会の事だった。
同時俺の営業テリトリーは、杉並区だった。
主な展示会のターゲットは、飲食店とかだった。
展示会やってる時は、当然営業時間であった。居酒屋やスナック、倶楽部とかの夜の店も客先だったが、逆にこの時間は代表者とかは寝ている時間だった。
だから、観客動員は地元の営業マンに比べて、遥かに不利だった。
例えば、渋谷の本社での展示会の時は、地元の営業マンは、買う予定が無い客先にも記念品で釣って、顔を出させていた。だから、仕事中の姿出来ていた。来るだけだから、数字は上がらないが、地元の営業マンとしては、動員数でトップ取る必要があったのだ。

浜松町での展示会の話だ。
俺の客先で来てくれたのは、数ヶ月以内に改装する店や支店を増やす店舗とかがほとんどだった。あとは側近に買う人。
理由は展示会で契約すれば、納品がいつでも展示会価格の格安料金になる事と展示品で契約すれば展示品価格で買えるからだ。展示品はただ展示会で飾って不特定多数が触ってるだけ。中古でもなく、工場出荷時の新品である。だからそれが安く買えるのは、得だったから。

遠くからでも来てくれるお客さんは、ありがたかった。
だが、中には行けない人もいた。
そんな時、俺は後輩をその客になりすましさせて、来客数と計約を稼いだ。
契約は仮契約書と言う形で、実際にお客さんからもらっていた。日付入れないで。
そして、展示会で日付けだけ入れて、計約扱いで計上。
お客さんは展示会価格で買えるし、後輩は記念品貰えたし、俺は数字上がったし、みんなが得してたw

後は動員人数稼ぐため、友達を呼んだ時もあったなぁ。
彼は実際には、働いてる企業がうちの製品を買っても不思議ない業種だったので、件数稼ぎになったなぁ。

俺は2年目から展示会委員もやっていたから、動員とかでは、上層部からのプレッシャーもあったなぁ。

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