見出し画像

お別れ

私は新生児集中ケア治療病棟、通称NICUにて看護師として働いています。
今年3年目の春に、1人の赤ちゃんとのお別れを経験しました。
とっても辛くてこの経験、気持ちを文章として残したいという気持ちでnoteでの発信を始めたと言っても過言ではないです。

私は赤ちゃん好きが転じて、NICU看護師になりました。
NICU病棟は産科に続いて”おめでとう”がたくさんある病棟で、
小さく生まれた子がぷくぷくに成長して退院していく姿は本当に可愛いものです。

そんな中でも助からない子たちがいます。私の病院は少ない方みたいで年に2人くらい。これまでも何人かいましたが、そういう重症の子たちは先輩が受け持ちをしていたのであんまり関われる機会がありませんでした。

しかし2年目の終わりあたりから重症の子達を受け持てるようになったこと、春先の入院過多、先輩たちの離職により先ほどの子を最近よく受け持っていました。

忙し過ぎてちゃんと看護できてたのかなって思ってしまう。もっとお口からミルクを飲ませてあげればよかったかなとか。(でもその子にとっては負担に繋がるから間違った判断ではなかったかも)

もうダメかもってなってからと私のPMSの時期が駄々被り、夜な夜な号泣しながら眠りについてました。なんか深く考えなくても勝手に涙が出てきてしまうのです。

亡くなってしまった次の日に勤務だったため、直接お別れができたことはとっても良かったなと思います。最初は勤務中だからここを離れるのもなとか、先輩の方が行きたいよなとか、先輩が私の行きたい気持ちに気づいてくれないかな、とかそんなことを考えてしまっていたけど、このままじゃダメだと思って自分からお別れしに行きたいと言えたことは今でも本当に素晴らしい判断だったと自分でも思います。

抱っこして顔を見れたけど、何も声をかけてあげられませんでした。ここは反省、でも心では言えたので伝わってるといいな。
ママたちもいたけどここでも泣いてしまった。泣くの我慢すると過呼吸気味になるので、我慢できなかった。看護師として正しい振る舞いなのかわからないけど。

看護師として患者の最期とどう向き合っていくかはまだまだ課題が残ります。とにかく辛かった。何がって問われてもうまく説明できない。けど胸が痛い。新生児であるからこそ、その子の幸せなんて提供する側のエゴなんじゃないかなとか。でも最期に家族の腕の中で過ごせたことはやっぱり良かったんじゃないかなとか。わからない。ここはまた先輩とかとゆっくり振り返りできたらいいなと思ってます。
とにかく言えることは、小さな小さな体でとっても頑張って偉かったし、私たちはみんな大好きだよってこと

病棟では相変わらず忙しない日々が続いてて、楽しいこと嬉しいことがあればみんな笑顔だしお腹は空くし日常は変わらず流れるんだなあと変な感じ

ねお


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?