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よくなる着物

コロナが少しずつ収まってきている頃だった。

茶道を習い始めたことを知ったおじいちゃんが
着物を買ってくれた。

鈴がたくさん散らばっている柄

よく鳴る

“良くなる”


全てが良くなるようにという意味。

なんとも素敵なユーモアのある着物だ。

コロナで行き詰まっていた私に、ぴったりのものを贈ってくれた。



あ〜着物持ってくれば良かったな…

先週、お茶のお稽古に行ってきた。
シアトルにも裏千家のグループがあって、何人か先生がいる。

もしここに住むことになっても、茶道を続けられることが分かって嬉しい。

いつも着物でお稽古に行っていたので
洋服でお点前することがはじめてだった。

楽でいいけど、どれだけ着物に支えられていたか分かった。

帯を締めているおかげで、背筋が伸び、軸がぶれない。
気持ち的にも着物の方が落ち着く。

今回は短い滞在だからと
着物を持ってこなかったことを後悔した。

次はあの着物を持ってこよう。

おじいちゃん、今とっても良くなったよ。


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