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家族に見つめられて

 家族、それは最小の人間社会。

ずっと、そこにあるもの。
変わらず存在するもの。

だから、ついつい安心して
後回しになってしまう事もある。

 私は、自分の両親を
45歳前後で続けて
亡くしています。

母は、75歳。
父は、73歳。

なんでも言い合うとか
仲良くお出かけとか
忙しい両親でしたので
ほとんどない親子関係でしたが
同じ世界に居なくなってから

家族で行った数少ない旅行。

広島の「因島」という所で
みんなで海に入ってはしゃいだ
遠い昔の旅を思い出しては
心に大きな穴が空いて
そこに冷たい潮風が吹いているのを
感じていました。

 私自身の子供たちとの関係は
有難い事に良好な方であると思います。

何でも話してくれて
時には喧嘩もします。

そして、時間の都合が合う時は
一緒に出かけたり。

 そんな日々が
ぽっかり空いた心の穴を
少しづつ、違う詰め物で
埋めていってくれている様に感じます。


年齢を重ねてから
特に50歳を迎えた去年から
私は体調をよく崩す様になりました。

それでも、したい事があるから
子供たちは、すっかり大きくなったし
大丈夫と、自分に言い聞かせて
騙し騙し、詰め詰めで生きていましたが

急に暑くなったある日
作業中に目の前が真っ暗になるという
初めての体調不良に遭遇しました。

父の日に近い日でした。

以前、頭痛が酷くて
薬でやっと眠りについた夜

夢の中に、父が愛犬と出てきて

「無理するな。まだ早い。」

と、泣きそうな顔で言いました。

その時は、心配してくれたんだ
有難いと思いながらも
生き方を変えずにいたのですが

今回の出来事は
違う世界へ行った
大切な家族「父」からの
メッセージだと思って
しっかり受け止める事にしました。

 自宅療養している私を
心配そうな顔で見つめてくれる
大切な家族の為にも元気でいたい。

これからは、実生活も趣味も
ゆとりのあるバランスを保ちながら
永遠ではない大切な人達との時間を
優先して生きてゆこうと思いました。

偶然、何かに引き寄せられて
このエッセイを読まれた方も
もしかすると、こういった傾向が
あるのかもしれませんね。

お互い無理なく
大切な人の為にも
ぼちぼち生きてゆきましょう。

後、私は、以前から定期的に
「デジタルデトックス」をしています。

これは、完全にネットから離れて
本来の自分を再確認する
私にとって大切な作業です。

ネットというものは
匿名性が高いからか
大なり小なりはありますが
何者にもなれます。

 便利なものには副作用がある。

そのバランスを取る為に
そこから時に
離れる事をオススメします。

 何事もそうですが

適度な距離を持って
改めて大切な事が見える様になる。

このエッセイは
忘れやすい私の健忘録として
忘れて同じ間違いをしそうな自分の為に
ここに記録しておきます。





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