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印象に残った彼との会話

数日前から女子バレーの練習の前に男子バレーの練習が始まった。
というか、女子の練習はなし?で、男子の練習があった。

女子の練習はいつ始まるか分からない。
明日から。と言われても明日から始まらない。
月曜から。と言われても月曜から始まらない。

それでも練習場所には行く。
今日は練習ないよ。と言われることにも慣れた。
そんな最近。


数日前から男子高校生のバレーの練習がスタートしたようだ。
私がこの街に来る前(9月上旬まで)は男子の練習も行われていたらしい。
16時〜男子の練習。17時〜女子の練習。だったらしい。
でも、9月中旬以降は男子の練習はなく女子だけの練習になった。
その理由を聞くと、11月のナショナルゲームには女子しか出ないから。らしい。大会がない男子が練習時間と場所を女子に譲った、という形。
それなら女子はもっと練習頑張らないといけないな。。。

来月には男女とも試合があるらしい。詳しい日程は誰も知らない。(監督も)
それに向けて男子も練習再開!
女子とは雰囲気が違って、パスや対人をする時もあまり私語はないように思う。黙々と、でも楽しそうにバレーをやっている。
カンボジア人ならではのバネがある子も多く、土のコートで裸足であんなに跳べるのはすごい!


やっと本題。

昨日、男子の練習後、女子のゲーム練習がすぐスタートした。
それをベンチに座ってパンを食べながら見ている男子選手が1人いた。
女子選手13人の名前を覚えるのにとても苦労した私は、早く名前を覚えたいと思って、彼に話しかけ、名前を尋ねた。
教えてくれた名前を携帯にメモして、クメール語の綴りも私の携帯に打ち込んでもらった。
その後、彼はそのままクメール語で何か打ち込んでいる。
Google翻訳に頼ると、
🧑『身長を伸ばす方法はありますか?』
だった。
彼の身長は170㎝くらいかな?カンボジア人の中では決して小さい方ではないと思うけど、チーム内には彼より大きい選手がたくさんいる。180㎝を超えている選手もいる。その中では彼は小柄な方。

クメール語で上手く伝えられる自信のない私は、難しいことは言わずに簡潔に、と思って、
「たくさん食べて、たくさん寝るのが良いよ」と伝えた。
すると、
🧑『たくさん寝られない。毎日4時間。』と返ってきた。
なんでそんなに睡眠時間が短いのかというと、
🧑『仕事をしているから』『12時に寝て、3時か4時には起きないといけない』『運送業をしている』『20キロ先に荷物を届ける』
これらが彼から教えてもらったこと。

衝撃だった。
カンボジアは就学率が上昇しているとはいえ、家の事情等で学校に通えない子供がいるのはわかっているし、街中でも”この子は学校に行っているのかな?”と思う子も見かけていた。
それでも今まで私は学校で授業をしたり、学校に通っている子たちの放課後のバレーの練習に参加していたので、実際に自分が関わっている子たちが学校に通えないという状況に直面することがなかった。それを良いことに現実を見れていなかったとも思う。
学校に通っている生徒たちも長期休みには家の仕事を手伝っている子がいると聞いていたけど、睡眠時間をこんなに削ってまで働き、自分のやりたいこと好きなことに思う存分時間をかけることができていない子がいるんだ、と実感させられた。


その後、その彼との会話はお互いにGoogle翻訳を通して続き、彼のバレーに対する思いをたくさん聞けた。
(Google翻訳に日本語を追加してくれたことが嬉しかった)

🧑『バレーは身長が必要ですか?』
「身長が高くなくても大丈夫。たくさん跳べばいい。身長の高さより体の使い方が大事」
🧑『バレーが上手になりたい。バレーを始めてまだ1年。』
「あなたは1年とは思えないくらい上手」(⇦これは本当に!)
🧑『サッカーをやっていたけど上手じゃないから辞めてバレーをしている。バレーがとても好き』『2、3年は苦労するだろうけど、将来のためになりたい』(⇦この真意は分からない。上手く翻訳できていないのかも)

「大人になってもバレーを続けたい?」
🧑『続けたい』
「ここ以外にもバレーを練習できる場所はあるの?」
🧑『家でやっている』
「家?1人?ボールはあるの?」
🧑『1人で。ボールは買った』
「家は遠い?」
🧑『学校から家まではバイクで30分くらい。15分で着く時もあれば、混雑していたら1時間くらい』
「家で1人でもできる練習を教えるよ。動画とか送る。日本のバレー選手は知ってる?」
🧑『知ってる。西田が好き。彼は左利き。』
「石川祐希って知ってる?とても上手だよ」
🧑『知ってる。彼は西田の友達。』
「。。。笑」


こんな感じの会話から、バレーが上手くなりたい!という熱い気持ちをたくさん伝えてくれた。他にもたくさん。言いたいこと、聞いてほしいことがたくさんあるんだなぁって思った。
クメール語で上手くコミュニケーション取れなくて申し訳ない😭


彼との会話から、私も何か力になりたい!と強く思った。

男子チームの練習に参加することは私の活動として要請されていることではないけれど、そんなことどっちでもいいと思った。

何かに一生懸命になる、熱中できるものがあることって素晴らしいことだと思う。それがバレーなら私にも手伝えることはあるかもしれない!
将来彼らがバレー選手にならなくても、こんなにバレーが人気スポーツの国なんだから、上手になって長くバレーを楽しんでほしい。
上達が全てではないけれど、上手くなり技術が身につくともっと面白いと感じることができるはず!


彼との会話は、カンボジアに来てとっても久しぶりに私の目がキラキラした時間だったと思う。
話してくれてとても嬉しかった。


(本来の活動の方は何をするか目処が立っていません。ま、それでもいいんだ)

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