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社労士独学受験録④~試験開始編~

試験官は早めにやってくる

開始までまだ20分以上あるのに、教壇に試験官が立ち、試験問題を数え始める――
ここで受験生は2つに分かれる。
テキストを鞄にしまい、試験官の様子を伺う人。
試験官が目に入らぬかのように、気にせずテキストを読み続ける人。

これは試験慣れしているかどうかによりますが、基本、試験官は『喋り始めるまで無視』で良いと思います。特に社労士試験の選択式は数字の暗記要素が強い為、直前に山張りした箇所をさらっておくのはとても有効です。
私は小心者かつ、初めての国家資格試験だったため、すぐにテキストをしまい、試験官の様子をぼんやり眺めていました。悪手です笑

クセの強い受験生

開始15分くらい前になると、ぼちぼち試験官が試験について説明を始めます。こういうのって、大体受験生は黙って聞いているものなんですが、この1回目の受験時は変わった受験生がいました。試験官の机の上に置いてある時計が見づらい(時計持ち込み可で、その方も時計を持っていたのですが・・・)という抗議を2分くらい続け、微妙な空気に笑 自分はこういうのに遭遇すると笑っちゃうタイプなので、とてもリラックスできました。

いざ試験

2019年当時、テキストに書いてあること以外、特に前調べもせずに挑んだ社労士試験。
午前、選択式——
これは前情報通り、時間はたっぷりあって、ゆっくり解答を選べる感じ。
んー、これ何やっけ状態が2問くらいあるけど、まあまあ順当・・・

「すみません」

!!

試験中に声がするとビビる・・・

「冷房を弱めてほしいのですが」

さっきの時計おじさんやん! 

さっき言えよ~

この時点でほとんど解き終わっていたので、特に影響なく終了。
いや、でもそんな寒くないし、自分的にはちょうど良かったんだけどな~・・・

昼食
選択式の自信がなかった問題確認しようかな~、という誘惑と戦う。
社労士試験は午前の選択式、午後の択一式で個別に必要得点ラインが決められており、午前がダメだったら、午後どんなに頑張ってもダメ、という特徴があります。
自分は何があっても午後も全力でやるつもりだったので、テキストを慎重にめくり、該当する部分を上手くよけ笑 午後の択一式の最終チェックを行いました。
これは結果、正しかったと思います。正解、あるいは不正解が確認できてしまうと、自分の場合はいずれにしても集中力が切れてしまう可能性が高かったです。午後の長時間に及ぶ択一式へ集中する為にも、過去は振り返らない方が賢明だと思います。

午後、択一式——
問いに対し、5つの選択肢から1つの択を選ぶ70問。
労働基準法から順番に解いていく・・・

一般常識・・・

健康保険・・・

(やっぱ時間ギリギリになりそうやな・・・)

テクニックとかをまるで知らない自分は、レベル30くらいでラスボスと戦うRPGをしている気分でした。奇跡が起こればクリアできるか・・・


「すみません」

おい!まじか! 時計おじ・・・じゃない。

今のは、目の前の席、ぽっちゃり同世代の男性か。どうした?


試験官「どうしました?」

男性「これ、汗で解答用紙のマークした部分が滲んでしまって、どうしたら良いでしょう?」


冷房のくだり、効いてるやんけ!!



確かにちょっと暑いくらいだった窓際の席。これ試験官なんて応えるの?

試験官「新しい解答用紙に交換はできますが、時間内に書き写して頂く必要があります」

地獄・・・そんな時間絶対ないやろ・・・

!!  時間ないんは自分も一緒やった!

30秒ほど同情の念にかられていたものの、そこからは自分の試験に集中。

したのですが、時間が足りず・・・やばい・・・
厚生年金(試験問題上、最後にある科目)は、たまたま見た瞬間に択が絞れる問題が2つ続けてあり、ギリギリ全問埋める。

解答用紙回収時、前の男性の解答用紙が視界に――

お、埋めてるっぽい。良かった!

こうしてすったもんだの一年目本試験が終わったのでした。

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