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(2023.09.03)脈診について。肝虚陰虚証の脈象(慢性になると特徴的な脈が現れる!)この特徴や脈が分かれば…。


患者さんの脈を診ただけで、
あれこれ聞かずに「腰痛があるんですか?」とか
「眠りが浅いんですね~」ってさりげなく言い当ててしまう。

「つらかったね」「よく頑張ったね」「わかるよ~」と共感し
今ままでの頑張りをねぎらう。

こんな事が本当にできるのか?という話だ。

漢方の古典に「傷寒論」という古書がある。

漢方をやる人間にとってはバイブルのような存在だ。

この傷寒論を書いたのが張仲景という人物。

嘘か誠か?

張仲景は、人の体の中を透視できたそうだ。

日本の枕草子?にも
「張仲景にこの病を診てもらいたいものだ」と
名前が出てくるほど、世界的に有名な名医だった。

ある日、病を患った虎が人間の若い女性に変身して、
張仲景のところにやってきた。

張仲景はその女性の病を治してやってから、
「変身しなくても、治してあげるから安心してまた来なさい。」
と別れ際に言ったそうだ。

張仲景は、透視できる能力を持って
後世に臓腑経絡の働きや、治療法、診断法、
病理、病症、脈の現れ方などを様々な形で書き残した。

脈診とは、患者の脈拍数を数える事ではない。

患者の血管に触れることで血脈の幅や血脈壁の硬さ、
血の流れを感じる事。

最初は軽く指を乗せる程度に触れる(軽按)から
しっかりと押し込んで血脈の底まで感じる(重按)まで
色々な触れ方をして感じ取る。

脈診にも様々な方法やそれぞれに特徴がある。

臓腑経絡の病理状態を察知し、古典医学の効果を最大限に発揮するには六部定位脈診だとおもう。

六部定位脈診とは、
六部全体および六部それぞれの脈状を診て、
臓腑経絡の気血津液の虚実寒熱を診る方法です。

しかし、これをいきなり初心者には難解である。

そのためにとりあえず脈状の中の虚実(強弱)
のみを区別することから始めるといい。

いわゆる脈差診や比較脈診などと言われるものです。

脈差診は経絡だけの虚実を知る上では有効です。

しかし、治療する経絡は分かっても
どうやって治療すればいいかわからない。

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漢方の奥深い世界に触れたことで、ますます興味が湧いていることと思います。漢方には、体質改善や健康維持に役立つ素晴らしい効果があります。ぜひ、漢方を学び続け、自身や周りの人々の健康に役立てていただければ幸いです。 今後とも、🦓シロ/漢方相談薬局にご期待ください。