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【58歳、就活がんばる!!】 #14 解放感と喜び

毎日届く転職サイトやエージェント会社からの求人情報。「登録情報にマッチした求人」「応募履歴よりオススメの求人」「閲覧履歴よりオススメの求人」というものから、「企業からのオファーが届きました!」「企業からスカウトが届きました!」というものまでいろいろ。

残念ながら、そのほとんどが「その業種には興味ないぞ」とか「なぜそれを勧める?」というもの。“編集”を希望しているから動画編集や映像編集が引っかかるのはわかるし、“ライター”ということでコピーライターも含まれるのはわかる。クリエイターということでエンジニアであったり、WEBデザイナーがヒットしているのもわからないでもない。「連想ゲームか!?」とツッコミを入れたいくらいに(若い世代は“連想ゲーム”を知らん?)、編集&ライター括りでありながら、ECサイトの管理だったり、広告プランナーなど、さまざまな職種のものが届くのだ。

なので、そういうものを避けて、自分が希望する案件を探していくのだが、流石に「希望の勤務地でピックアップ!」や「ご利用の沿線でピックアップ!」、「リモート可能な案件」、「年収●●●万円以上」ってのはざっくりしすぎだろー。当然のように営業職をはじめ、事務職や人事スタッフ、コールセンタースタッフなど、まったく畑違いのものが目白押しだ。しかも、各転職サイトから届くもんだから重複もしているし、結構な数の求人情報に目を通すことになる。

また、「企業からのオファーが届きました!」「企業からスカウトが届きました!」もなかなかなもの。編集&ライターとは掠りもしない、タクシーや運送業のドライバー、清掃員や警備員、塾や喫茶店のFC、整備士などなど。エンタメ関連ということでなのか、VTubeコンテンツ制作やアーティストのマネージャーというのもあったな。いわゆるストライクな案件がない…。

でも、それは言ってしまえば、自分に重要がないことの裏返しなのだろう。58歳の求職者は社会的価値がないという現実を突きつけられているようなものだ。これが営業やエンジニアならいろいろあるのだろうが、むしろプロデューサー的なポストで引く手数多なんだろうが、いかんせん編集&ライター。若手が求められるし、フリーランスで事足りる職種だし、すでにAIも進出してきている。そもそもが狭き門なのである。

…こうやって文字にして綴ると、気にしないようにしているとはいえ、グサグサとメンタルが抉られるよなぁ。30年やってきた実績は、経験値以前にイコール年齢となり、もはや松葉杖にもならない。どんどん悲観的な想いに苛まれていく。じゃあ、諦めて清掃員だったり、FCだったり、キャリアチェンジする? 実は収入も良かったりするし。そんな想いが何度も頭を過ぎるのだけど、物作りの仕事を長年続けてきた者としては、産みの苦しみを経て成果物が完成した時の解放感は、出来上がってきた現物を手にした時の喜びは、何物にも変え難いものがあったりする。カッコ良く言えば職人魂なんだろうが、現場に立っていたいし、何ならプレイングマネージャーが理想だったりする。だから、どうしても現役に拘ってしまう。自分でも思っているのだが、めちゃくちゃ難儀なんですわ…。

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