見出し画像

死の匂いがする小説は不純なのか?

死の匂いを醸し出す小説。
それに長けていた俺の人生を捻じ曲げた小説家。
そいつが死んだ場所を、弟と散歩してきた。

今では死ねるような深さの川ではなく、草木も生え散らかっていて、風情もあったものではなかった。

しかし、別にがっかりもしなかった。
時が経つというのはそういうことだからだ。

逆に安心した。俺のルーツはこうじゃなくてはいけない。

本題にもどる。死の匂いを醸し出す小説家は不道徳なのか、倫理的ではないのか、だめなのか

皆が、世間が、そいつがくたばるさまにしか興味が無く、文学を見世物小屋にしたのか?

俺は思った。

うるせえよ、それでも俺は太宰治が大好きで、人間失格を呼んだ日から小説を書きたいと思ったんだ。

わからねえやつは読むな。
安心しろ、俺はきっと、そっと居なくなるから。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?