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おかあさんといっしょ

NHKの長者番組のおかあさんといっしょのコンサートが、住んでる街にやってくるというお知らせがあった。

親バカ全開の夫婦、娘を一目しょうこお姉さんと、ゆうぞうお兄ちゃんさんに会わせたいという願いで葉書を書いた。

後日、落選はしたものの、この日に、葉書を持参するとチケットぴあで、若干名チケットが販売されるというお知らせが来た。

チケットぴあって今でもあるのだろうか?今はネット申し込みが主流とは思うが、平成はまだコンサートのチケットをゲットするのに、チケットぴあに、徹夜で並んでいたりした。

ここは、ロックバンドおっかけの血が騒ぐ。何度も徹夜でチケットをゲットした実績から、私が、チケットに並ぶから娘を頼むと大吾に娘を託し、夜中の5時に一番近いチケットびあに並んだ。

だれもいないチケットぴあ。簡易式椅子に座り寒さを耐え忍びながら並んだ。本当に今日が発売日なのかすら不安になった6時頃、1人また1人と、お父さんであろう男の人が並び出した。

チケットがこのチケットぴあに何枚割り振りされているかもわからない孤独な戦いだった。トイレにも行かず、葉書だけを握りしめひたすら待つ。

9時、チケットぴあが開いた。1番のりで葉書を見せ、必要枚数の大人2枚子供1枚という、いい席ではなかったけれどチケットはゲット出来た。

入れ替わりに、2番目のお父さんが、カウンターにきた。「申し訳ありません、完売しました」と言われていた。たったの1組だけの夢見る葉書を、ロックバンドおっかけで培った根性でゲット出来た。

後に知ったが、このコンサートのチケットは、Yahooオークションで10万円で売買されていた。それくらいのプレミアムチケットだった。

過去の経験が活かせる事を身をもって体験出来たと同時に、娘に、しょうこお姉さんと、ゆうぞうお兄さんを見せてあげれる喜びは鮮明に覚えている。

当日の、おかあさんといっしょファミリーコンサート会場は夫婦と幼い子供達で賑わっていた。所々に今で言うインスタ映えの写真スポットがあって、私たち家族3人も仲良く写真を撮った。

コンサート内容は正直何度もテレビで観てきたので、覚えてはない。でも、おかあさんといっしょの空気を生で体験できた事は感動ものだった。

成人した娘は全くコンサートのことは覚えていないらしいが、いつか親になった時、おかあさんといっしょに、自分がちらっとでも参加していた事を、誇らしく思える日がくると信じている。長寿番組が減る中、おかあさんといっしょが、いつまでも続くこと願っている。

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