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熱性痙攣

大学病院を退院してすぐに、娘が熱を出した。
38度の発熱が2日続き、病院に行くとアデノウイルスと言われた。

アデノウイルスは特効薬がなく対症療法で様子を見る他なかった。解熱剤を6時間おきに使っても、なかなか熱が下がる事はなかった。

3日目全然熱が下がる気配がなくにヤキモキしながら過ごしていると、大吾が娘の様子がなんかおかしいと言った。見ると娘が痙攣していた。
熱性痙攣と分かっていても、いざ我が子がなると焦ってしまう。

5分以上続いたら救急車と思っていても、5分なんて待てるはずがない。2分過ぎたあたりでギブアップ、大吾に救急車を呼ぶように言ってしまった。

救急車を呼ぶと同時位に痙攣は治った。
その後5分もしないうちに救急車が到着した。都会に住んでいることに感謝した。痙攣は治っていたけれど、まだぼーっとしている為、かかりつけ医に搬送された。そこで、痙攣どめ坐薬を入れてもらい、点滴を受けて帰宅した。

看護師の私でさえ、痙攣する我が子を5分間も眺めていることなんて出来なかった。救急隊の皆様、初めての熱性痙攣の救急搬送は、どうぞ温かく見守って下さいと思ってしまう。

看護師はと言ったが、アクティブママ友と1歳頃、おしゃなプールサイドのカフェでランチをしていたら、女医の北村さんが突然、⭕️君!!と叫び出したので見ると痙攣していた。北村さんから、⭕️君を死んじゃう、どうしようと泣きつかれた。

そうなると冷静になる。まずは気道確保、その後体幹を触って熱がないか見ると、熱感がある。北村さんに、熱があるっぽいから、おそらく熱性痙攣なので、救急車を呼ぶように伝える。

その間⭕️君の痙攣時間を測る。5分を経過しても痙攣が治らない。救急車も来ない、顔色も真っ青になって泡も吹いている。5分間脳に酸素が行き渡らないと、何かと後遺症が残ってしまう場合がある。

5分を過ぎた所で、もう一度気道確保をする。チアノーゼは治らない。口の泡を拭き、気道確保をして様子を見ても唇は青いままだった。ハンカチを取り出して、マウスツーマウスを2回した所で、顔色が良くなってきて泣き出した。

その後救急車が到着して、北村さんも同乗しことなきを得たが、目の前で、我が子が痙攣をしたら看護師、医者関係なく焦る。
税金泥棒と言われるかもしれない。でも、はじめての熱性痙攣で救急車を呼ぶのだけは、医療関係者の皆様お許し下さいと、この時思った。


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