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奇跡

娘の出産の時もそうだったけれど、職業柄子供が五体満足に産まれてくる事自体奇跡って思っていた。

障害の子が誰かの元に産まれてくるとしたら、結構な確率で産まれそうな予感があった。
だから、娘が生まれた時も、双子が生まれた時も、麻酔から覚めた時、双子が産まれた瞬間医者に、うちの子大丈夫ですかと聞いた。

1番にその言葉が出るのって、あまりないかもしれない。でも、障害を持って産まれた子や、病気の子をずっと看護してきた私にとって、五体満足に産まれることが奇跡とさえ思っていた。

息子の障害が分かった時も、悲しくて打ちのめされるとかの感情より、やっぱりかの気持ちの方が強かった。

何故か、その感情は、大吾と一緒だった。
丁度大吾の友達で相次いで障害を持って生まれたのもあるのだろう。
息子の障害を伝えた時、「まあ、3分の2健康な子が産まれたから良いっちゃない」と言われた。

「お前が勝手に産んだ」の言葉を放った人とは思えない反応にホッとした。

子供を授かり健康な子を産むことは、奇跡と言って良い。何%の確率で健康な子を産めないこともあるという事を頭の片隅に置いておくことも必要かもしれない。

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