おさえておきたいバーの立ち振る舞い方
バー初心者必見!
デートや飲み会の二軒目選び、あなたはどうしていますか? カラオケも楽しいですが、ちょっとマンネリ気味。そんなとき、バーにエスコートできたらスマートですよね。でも、バーの雰囲気には憧れるけど、ドレスコードはあるの? 料金は? カクテルの名前が分からない…等々、慣れない人にとってバーはちょっと敷居が高いイメージも。そんなビギナーに、オーセンティックバーを中心にバーでの立ち振る舞いや楽しみ方を紹介します。
1.バーってどんなところ?
バーの種類について知っておくこと
カジュアルなお店から落ち着いた雰囲気のお店まで、バーには大きく分けて4つのタイプがあります。同伴する相手の好みや人数、目的に応じて使い分けましょう。服装はバーのタイプにもよりますが、その店の雰囲気に合うものであれば問題ありません。
オーセンティックバー
オーセンティックには「本物の〜」という意味があり、このタイプのバーにはお酒の専門的な知識とカクテルの技術を持つバーテンダーがいます。インテリアは重厚で照明やBGMは控えめ。「バックバー」と呼ばれる酒棚には年代物のウイスキーや洋酒が並びます。落ち着いた雰囲気の中で静かにお酒を楽しむことができます。ショットバー
オーセンティックバーよりカジュアルです。しかし、ショットバーにも優れた技能を持つバーテンダーが在籍するなど、最近ではオーセンティックバーとの境目がなくなってきています。ちなみに昔の日本では、今でいうスナックの様なボトルキープの店をバーと呼んでいたため、それと区別するためにショットバーというようになったそうです。スタンディングバー
スタンディングバーとは、椅子がなくカウンターに寄りかかって飲むスタイルのバーです。洋風の立ち飲み屋といった気軽さが魅力で、長居せずに待ち合わせや電車の時間調整に利用するのがクールです。キャッシュオンデリバリー(1オーダー毎にお金を払う)という会計システムを採用しているお店も多くあります。ダイニングバー
ダイニングバーは、言葉のイメージ通り食事ができるバーのことです。料理人がいて豊富なフードメニューが他のバーとの大きな違いでしょう。お酒をメインに楽しむというよりは食事をしながら飲む感じで、個性的なカクテルや年代物のお酒といった要望はあまり期待できません。メニュー表の中から選びましょう。
2.オーセンティックバー金額の目安
チャージ料
テーブルチャージとは席料のことです。オーセンティックバーの場合はかかるケース多いので想定しておきましょう。金額は500円〜1,500程度ですが、事前に確認しておくと安心です。
1杯あたりの金額の目安
ドリンク代はお店によって異なりますが、目安としてカクテルやウイスキーは1杯1,000円〜です。メニューを用意していないバーもありますが、金額は設定されています。注文の際にバーテンダーに金額を聞いてもマナー違反ではありません。
会計の仕方
会計はレジカウンターでの会計か席でのテーブルチェックのどちらかになります。お店によって異なりますので、まずはバーテンダーに会計してほしい旨を伝えましょう。
3.ドリンクは何を注文したらいい?
バーでは基本的に何を注文しても自由ですし、オーダーの順番やセオリーはありません。しかし、バーに慣れていないとメニューを見ても迷ってしまい、何を注文したらいいのか分からないという人も多いことでしょう。ここでは、迷わないで注文するために、参考にしてほしいカクテルの種類やバーテンダーへの相談の仕方を紹介します。
まずは、ロングかショートかを決める
カクテルはロングドリンクとショートドリンクの2種類に分けられます。アルコール度数が低めのロングドリンクと高めのショートドリンク。それぞれの特徴を理解しておきましょう。
アルコール度数が低めなロングドリンク
ロングドリンクは氷が入っているスタイルのことで、グラスの高さのことではありません。ロックグラスのドリンクもこの部類に入ります。氷で冷たさがキープされるので、ゆっくり時間をかけて飲むことができます。入っているアルコールの量はショートドリンクと同じくらいですが、炭酸などの割り物も入っているのでアルコール度数は低めになります。氷が溶けて薄まってしまう前に、大体30分くらいで飲みきるようにしましょう。
アルコール度数が高めなショートドリンク
ショートドリンクは三角形のカクテルグラスで出てきます。氷を入れないため冷たさを持続できません。時間が経つとぬるくなってしまうので、その前に飲み切るのが基本です。男性であれば3~4口程度で飲み干せる量ですが、その分少量でもアルコール度数は高めのものが多いのが特徴です。15分程度でグラスを空けるようにしたいものです。
ベースのお酒を何にする
次にベース酒を決めましょう。ベース酒とはカクテルの土台となるお酒のことでジン、ウォッカ、ラム、テキーラの「四大スピリッツ」とリキュールが中心です。銘柄にもよりますが、ジンには爽やかな風味があり、ウォッカはほぼ無色無香でクリアな味わい、サトウキビを原料とするラムは甘い風味が特徴です。
ベース酒とそれを使ったおすすめカクテル
それぞれのベース酒を使った定番のカクテルを紹介します。カクテル選びの参考にしてみてください。
ベース酒:ジン
①ジン・トニック(ロングカクテル)/ファーストオーダーの定番といわれるカクテル。ジンの少し薬草のような風味と、トニックウォーターのほのかな甘味が特徴。スッキリした味わいのカクテル。
②マティーニ(ショートカクテル)/カクテルの帝王と呼ばれ、バーテンダーの腕が試されることから『マティーニに始まりマティーニに終わる』という言葉があるほど。辛口ですが、ハマると虜になるカクテルです。ベース酒:ウォッカ
1.①モスコー・ミュール(ロングカクテル)/ウォッカをジンジャエールで割ったカクテルで、ウォッカベースの中では1番有名なカクテル。ジンジャエールを使っているので、少し甘みがあるのが特徴。
②ソルティードッグ(ロングカクテル)/ウォッカをグレープフルーツジュースで割ったもので、グラスの飲み口に塩がついてるのが特徴。さっぱりとして口あたりがいいので、飲み過ぎに注意しましょう。ベース酒:ラム
①モヒート(ロングカクテル)/ラムとソーダをベースにミントをたっぷり入れたカクテル。ミントの爽快な香りとさっぱりとした後味は、夏の定番カクテルです。
②X.Y.Z(ショートカクテル)/ラムとオレンジ系リキュールのキュラソーにレモンジュースを組み合わせたカクテル。甘さと酸味のバランスの取れたすっきりした飲み口が特徴です。
ベース酒:テキーラ
①マタドール(ロングカクテル)/スパイシーなテキーラと、甘酸っぱいパイナップルの相性を生かした、とても飲みやすいカクテルです。飲みごたえも十分です。
②マルガリータ(ショートカクテル)/ホワイト・キュラソー の甘みとレモンの酸味がマッチしたカクテル。テキーラとグラスのふちの塩との相性が良く、味が引き締まり飲み飽きしません。
ベース酒:リキュール
①カンパリオレンジ(ロングカクテル)/香草系のリキュールである「カンパリ」を使った人気カクテルです。オレンジジュースの自然な甘さと酸味が香草の苦味とマッチします。
②カルーア・ミルク(ロングカクテル)/970年代頃からアメリカのボストンで流行したカクテル。コーヒー牛乳のお酒のような味わいであり、甘く飲みやすいため女性に人気があります。
バーテンダーに好みを伝える
お酒の種類や名前がわからないときや、何を注文したらいいのか迷ったときは、気軽にバーテンダーに相談してみましょう。
なんでもいいはNG
バーテンダーとは、bar (酒場)と tender (世話する人、相談役)の合成語です。お客様の世話をするわけですから、お客様が求める飲み物を提案するも仕事の一つです。ですから、迷ったら気楽にバーテンダーに相談しましょう。しかし、このときやってはいけないのが「なんでもいい」というオーダー。せめて「甘口か、辛口か」「アルコール度数は高めか、低めか」「炭酸が好きか、嫌いか」など、簡単なイメージを伝えてください。これらの情報があればバーテンダーも幾つかのカクテルを提案してくることでしょう。
ドリンクと相性のいいおつまみ
一般的にオーセンティックバーで用意しているおつまみは簡単なものが多く、ナッツやチョコ、チーズ、燻製、ドライフルーツなどです。あくまでもお酒を楽しむためのおつまみにです。
ラムやウイスキーなど、香りの強いベース酒のカクテルにはチョコなどの甘いものが、逆にカルーアミルクなどの甘いカクテルにはクラッカーなどの塩気のスナック菓子が合います。また、マティーニなどの度数の強めのショートカクテルにはオリーブ、ジントニックなど少し軽めのロングカクテルにはドライフルーツがおすすめです。
4.オーセンティックバーをよりスマートに楽しむために
オーセンティックバーは、お酒を飲みながら非日常の雰囲気と時間を楽しむ場所です。一人ひとりが大人としての自覚を持ってマナーを守ることが大切です。
食事は済ませてから
オーセンティックバーは基本的にお酒を楽しむところなので、お店にもよりますが空腹を満たすようなおつまみは期待できません。食事を済ませてから立ち寄るのがいいでしょう。小腹が空すいていたら、ダイニングバーやフードメニューが充実したショットバーをチョイスしましょう。
多くても3人程度で利用
他の人に迷惑をかけないように人数は少なめで、多くても3人程度で利用したいものです。また、大きな声は論外です。グラスを合わせる乾杯行為もNGです。薄いカクテルグラスは欠けたり、割れたりしてしまいます。
不安な場合は下調べを
最近はいろいろなコンセプトを持つバーが増えてきました。いきなり飛び込む前に目的にあったバーなのかどうか、ネットや口コミで調べておくといいでしょう。また、予約なしで入れるとは限りません。2軒目や3軒目で立ち寄る時間帯は必然的に込み合う場合も想定されます。3、4軒の候補を持ち、移動前に予約の電話を入れると安心です。
まとめ
本格的なバーの雰囲気を味わうなら、やはりオーセンティックバーがおすすめです。今回は、そのオーセンティックバーを中心にバーでの立ち振る舞いを紹介してきましたが、いかがでしたか? バーに対する緊張感は薄れましたか? バーの方でも初心者大歓迎なので、気軽に立ち寄ってみてください。最近は、フレッシュフルーツを使ったカクテルをお目当てに行く女性も増えてきたそうなので、男女共にバーは2軒目の候補どころか、自分へのご褒美にバーという展開もありそうですね。気がつくと、自分の隠れ家になっているかも知れません。
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