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【読書記録】樺沢紫苑『言語化の魔力 言葉にすれば「悩み」は消える』【みんな毎日悩んでいる】

悩みがあると本に頼る私ですが、このところ、YouTubeにも頼っています。
精神的に悩んでいて、出会ったのが精神科の樺沢紫苑先生の動画でした。


そんな樺沢紫苑先生の著書です。
先生のYouTubeチャンネルでは、本書に引けをとらない内容の動画を無料で見ることができます。
しかもショート動画で端的に話されていたりして、さくっと腑に落ちることができます。
(動画よりも詳しく説明はされていると思います。動画には動画の、本には本の良さがあります。)
でも悩んでいる人というのは、何度も同じことを尋ね、何度も同じことの答えを求めてしまいます。
私もそろそろその段階から抜け出し、自分の手綱を自分で握っていかなくては…と思います。


以下、心に残った部分を引用します。

 悩みを乗り越えることができた時、必ず「自己成長」が怒ります。それによって、問題解決能力はアップし、その後に抱えた「悩み」は、もっと楽に乗り越えられます。

p.4

「悩み」を抱える人は、どうしていいかわからないから不安になり、パニックに陥ります。「対処法」「TO DO」が明確であれば、それを行動にうつすだけでいいのです。

p.28

 多くの人は、悩みに直面した場合、根本的な解決を求めて原因を取り除こうとします。一気に悩みをなくしてしまおうと考えるのです。まずこれが問題です。目標が高すぎるのです。
 解決が難しいために悩んでいるわけですから、いきなりの原因除去は、そもそも不可能なのです。その不可能を無理にやろうとすれば、「つらい」「苦しい」が、さらに増大するのは当たり前。(中略)
 悩みの原因を解決する必要はありません。原因は保留にしたまま、やれることを、やれる範囲で、1つずつ片付けることが重要です。

p.31~33

 悩みは「解決」するな。心のなかのストレス、モヤモヤ、不安を取り除いて「解消」するのです。

p.35

 悩んでいる人は、常に近視眼的になりがちです。目前の「悩み」しか見えなくなってしまう。
 情報不足は不安を引き起こし、不安はさらに「視野狭窄」を招きます。
 自分で意識して、視座を変えることが重要です。

p.126

 ニュートラルとは、
 ▼感情に振り回されて一喜一憂しない
 ▼1つの情報に踊らされず、データを集め、先入観や偏見を取り除く
 ▼部分ではなく、全体を見て判断していく
 ▼中立的に判断、行動する
 ▼すぐにあきらめずに、冷静に観察しながら、粘り強く続けていく
 ということです。こういう考え方ができる人は、苦境に陥っても一喜一憂しないので、ストレスを受けづらい。

p.132

 ほとんどの人は、1段も上らない状態で「上る」「上らない」を決めます。
 とりあえず、10段目まで上ってから、「上る」「上らない」を決めても手遅れにはなりません。むしろ「より正しい」判断ができるというものです。
 1段も上らずに、遠いゴールを見上げて「あーどうしよう、どうしよう」と悩んでいるのは時間の無駄。とりあえず1段、とりあえず10段上ってみましょう。
 つまりは、上りながら考える。実際に、行動、アクションしながら悩めばいい。

p.144

 認知バイアスの1つとして「ネガティブ・バイアス」というのがあります。
 人間は、ポジティブよりも、ネガティブに引っ張られやすいという傾向です。
 ▼自分の長所よりも、欠点に注目してしまう
 ▼仕事の「うまくいっている部分」よりも「うまくいっていない部分」に注目してしまう
 ▼「ほめられた言葉」よりも「批判された言葉」が記憶に残る
 ▼ポジティブなニュースよりも、ネガティブなニュースを見てしまう
 これらは全て「ネガティブ・バイアス」です。
 つまり、自己肯定感が「高いか低いか」の二択で「低い」と判断してしまうのは、認知バイアスであり、脳の基本的なプログラムなのです。

p.152~153

「職場の人間関係で悩んでいる」人は、どのくらいいるでしょうか。
 調査の結果、「人間関係で悩んでいる」と答えた人は67.2%。3人に2人が人間関係で悩んでいます。
 自分の職場の人間関係が良くないと「どうしてこんな会社に就職してしまったのだろう」「なんて自分はついてないんだ」と思うでしょうが、世の中の3分の2の職場で、人間関係が良いとは言えないのです。つまり、人間関係がギスギスしている職場が普通。多数派なのです。

p.156

 言語化のメリット
 1 悩みの可視化
  見える化、取り扱い可能、自己客観視できる
 2 整理される
  分析、自己解決能力、「どうしていいかわからない」からの脱却
 3 外化
  棚卸し、脳が軽くなる、ワーキングメモリの解放
 4 ガス抜き
  心が軽くなる、ストレス解消
 5 共有可能、伝わる
  コミュニケーション、共感による癒やし
 6 行動化
  行動が促される、言葉を変えると行動が変わる

p.208

 人は、なぜ相談できないのか。「相談できない症候群」の原因は何でしょう?
 人に相談するのに、心理的障壁が高くなってしまう理由は、「相談することが自己開示」だからです。
「自己開示」とは心理学の用語ですが、「ありのままの自分」をさらけ出すこと。(中略)
 ありのままの自分をさらけ出すことに「恐怖」を感じるのは、人の自然な心理です。

p.231

「人は、目標が完了していないタスクの方を、完了したタスクよりもよく覚えている傾向がある」
 つまり、「一件落着した出来事は忘れやすい。継続案件は忘れない」。

p.257

 歩きながら考えれば、考えごとはすぐに解決します。
 歩きながら悩めば、悩み事は解消に向かいます。

p.280



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