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【読書記録】小川哲『君のクイズ』【クイズとは人生】

テレビ番組でも紹介され話題の本だった本書。
その当時に図書館で予約をして、昨日私の番が回ってきました。
(予約者100人越えだったような…)


クイズ番組に出場した主人公。
緊迫の最終問題。
司会者が問題文を読み上げる前に回答をし、なんと正解してしまう対戦相手。
問題文を読む前に何故答えが分かったのか。
ヤラセか、魔法か?
はたまたどこかにヒントがあったのか。
それを考察していく内容です。

 クイズに答えているとき、自分という金網を使って、世界をすくいあげているような気分になることがある。僕たちが生きるということは、金網を大きく、目を細かくしていくことだ。今まで気づかなかった世界の豊かさに気がつくようになり、僕たちは戦慄する。戦慄の数が、クイズの強さになる。

p.44

 気がつくと、クイズの外でも「恥ずかしい」と思うことがあまりなくなっていた。クイズも現実世界も同じだ。なんでもやってみるに越したことはない。誰かに笑われたって構わない。恥ずかしいという気持ちのせいで自分の可能性を閉ざしてしまうことの方がもったいない。

p.91

「『熊の場所』とは、あらゆる恐怖の源となっている原因のことです。『熊の場所』から運良く逃げだすことができて安全を確保したとしても、『熊の場所』は心の中に残り続けます」
「誰にだって、『熊の場所』があるのではないでしょうか?」
「そうです。私にとって、山形は『熊の場所』でした。『熊の場所』を取り除くためには、『熊の場所』へ戻らなければなりません。戻って、自分の手で熊を退治しなければなりません」

p.177~178


クイズの答えが何故分かったのか気になり過ぎて、さくさくっと読んでしまいました。
読み終えた後、正直あんまりすっきりしなかったのは、私が純粋過ぎるからかもしれません。


こんなアナタにオススメ!

  • 普段あまり本を読まない方に★

  • クイズが好きな方に★


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