見出し画像

現代怪奇体験短編集〜地球の未知の世界へ〜※これらの話は全てフィクションです。第一編 幸せダイヤ

大阪のビル街に一人の男が嘆いていた。
 「俺だけ何で不幸なんだよ‼︎」
 この男は告白しても承認を得られず、親の借金もたまっている。この男に幸せなど感じることがなかった。

 だが、この男に一つ転機が訪れる。
 男はあるアプリを見つけた。
 「幸せダイヤ」
 早速男はインストールした。そして、アプリから、
「このダイヤはあなたの願いを叶えられます。欲しい方は○○県のガン山にいらしてください。」
と案内が来た。
 

 次の日男はさっそく、山へ入った。山奥まで行くと一人の女性がいた。
「お約束通り、ダイヤを渡します。一つ忠告しますが、曖昧な願いはやめてください。」
すると、女性の姿が消えた。気がつくと、男は家に戻っていた。

 男は半信半疑で願いを言った。
「一億をくれ」
 すると、急に電話がかかった。親が亡くなったと連絡が入り、死亡保険として、一億が手に入った。男は感激した。
 

 男はそのまま、様々な願いをしたが、一つの願いをしてからあることに気づく。
「あの女を殺せ」
 この女は、告白してから男を散々悪く言った女だ。
 そして願いが叶った。

 男が歩道橋を歩いていると、男はふらつき、たまたまいた例の女を蹴飛ばし、そのまま女は道路に落ちた。
 そして、男は気づく。今までの願いはほとんど誰かの不幸から来ていたということだ。

 男は怖くなり、歩道橋をあとにすると、ダイヤを渡されたあの山へ来ていた。そしてあの女と出会った。
「もう願いはない。だから元の生活に戻してくれ。」
 女性は、
「それはできません。全てあなたが願ったものですから。ですが、願いを捨てることならできます。やりますか。」
「おう!やる‼︎やらせてくれ‼︎」

そして、男は気がつくと、あの女性と同じ姿になっていた。そして、男は気づく。
「あの女も元は俺と同じ不幸な者で、、このダイヤに頼って願っていたが、最後にはこの山に閉じ込められたんだな。」
 そのまま男はそこで、自分と同じような者が来るのをひたすら待っている。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?