22│11│無題

■某日
　謎の覆面4ピースバンド"633"のツアー「Bier Fest Tour 2022」のためにKT Zepp Yokohamaへ。元々ストレイテナーとAge Factoryがゲストということでこの2組が見たくてチケットを取り、正直633がなんなのかは全く分かっていなかった。ただ謎の覆面4ピースと言いつつ曲を聞いたら一瞬で誰がボーカルをやってるかわかるぐらい記名性が高い声で事態を察する。
　KT Zepp Yokohamaは初めて来たが他のZeppに比べるとエントランスが広い。ぴあアリーナといい2023年にできるKアリーナといい、ここ数年のこの横浜エリアの再開発でこの辺に来る機会はこれからも増えそう（12月もPUNPEEのライブでまた来る）。
　1組目のストレイテナーはロッキン以来3か月ぶり。フェス仕様でライト層向けだった8月とは打って変わって、今日来てるのがテナーのコアファンメインだと知ってるようなセットリスト。"VANDALISM"、"PLAY THE STAR GUITAR"、"Lightning"、"冬の太陽"と好きな曲が沢山披露されテンション上がる。何より11月にしかやらない（多分）"The Novemberist"が聴けて感極まる。もうこの日のチケ代分の感動は得られた。
　2組目はライブは初めて見るAge Factory。曲は好きで聴いていたが、ライブではもっと低音が効いている。冷静と情熱が同居しているようで、クールでアツい。「おれらは自分たちの音楽で誰かを救うことが出来たらな、と思っている。」、真っすぐにこういうことを言ってくれるミュージシャンがいれる時代であってほしい。あとベースの人はDragon AshのIKUZONEさんにも見えたな。
　ラストは633。ステージと客席の間にスクリーンが入り、メンバーの表情は暗く見えない。MCもボーカル以外は別録りの音声が流れ、スクリーンに映像を流しながらのライブ。ただ顔は見えないものの、楽器を持った時のスタイルが２組前のバンドと完全にシンクロしている。楽曲は全編英詞によるパンクとエモ。初期衝動のようなステージがどこか懐かしい気持ちになる。ラストに某バンドの某曲のカバーをやってくれたが、とてもカバーには聞こえなかった。
　帰りに反町のMEN YARD FIGHTへ寄る。前は通勤路だったから週一はいけたが、今は往復2時間の距離になってしまったのでこういうチャンスはマジで逃せない。新メニューを試したいと思いつつ今回もたまラーメンを注文してしまう。本当に美味い。2時間の距離をものともせず、いつだって来たいよ。

■某日
　３か月ぶりに会社の人たちとバスケ。かつては参加者が6人の日もあり2時間ひたすら3 on 3をするという素人バスケサークルに似合わないストイックさを見せていたが、この日は20人以上集まり4チームのグループ戦までできることに。当たり前だけど5対5がちょうど良い（それはそう）。ただこの日はシュート1本も決めれなかったのであまりいい出来ではなかった。あとバスケすると自分の視力がどんどん悪くなっているのがわかる。人に目悪い話をして裸眼だという度に「コンタクトしないの？」と聞かれ、その度に『見え過ぎるから』という藤原基央丸パクリの回答をしていたがそろそろ潮時かもしれない。
　家に帰って洗濯するときにジャージの上着を体育館に忘れたことに気づく。集中力が欠けている。これから寒くなるのにジャージなしは厳しいので、どこかで取りにいかないとな。

■某日
　仕事で某イベントのために渋谷のライブハウスへ。全4組が出演するイベントで、2組ははじめまして。1組は見て「〇〇っぽいな」と思ってしまい、もう1組は「いい音楽だけどこれはどういうシチュエーションでどういう人が聴く音楽なんだろう」と思ってしまった。でもその人たちにももちろんファンはいて、自分が気づけていない良さがその人たちには見えているんだろう。見つけられない自分の悲しさを嘆きたくなるが、でも自分だから見つけられたものをより大事にしていこうと気を持ち直す。
　帰りは会社の人たちとサクッと飲む。ピザが500円で食べれるワインバーで、一人で馬鹿みたいに食べてしまった。

■某日
　さいたまスーパーアリーナで行われたACIDMAN主催の「SAI」へ行く。自分が中学生の頃にちょうど聴いていたようなバンドばかりが出演するため、5年前に行われた1回目はすごくワクワクしていたけれど、今回は前回ほどの熱を持てなかった。四節棍の時にも感じたけれど、こういう自分のノスタルジーを消費するようなイベントに対して昔ほどのめり込めなくなってきている。それはどんどん年老いていっているという現実に抗いたいという自分の気持ちが態度に出ているせいな気もするが。
　ライブで初めてエルレの新曲の”Strawberry Margarita"を聴けた。大好きな昔の曲を聴けるのはもちろん嬉しいが、自分は新しい景色をともに見ていきたいと思った。
　家に帰りがてらW杯の日本対コスタリカ戦を見る。本当にもったいない試合だったなと落胆する。ドイツに勝てたことによる期待が、余計に気持ちを落ち込ませてる気がする。やはり期待するから辛い。
　もう何も期待せずに生きていたい。