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自閉症の子どもに多いつま先だちと、その理由(の一つかな)

自閉症の子どもたちの特徴的な行動の多くは「そういうものだよね」でやり過ごしそうになるんですが、プロフェッショナルの周りにいると「いや、その裏に理由がある」と気付かされることがあります。

例えばつま先立ち。

もちろん皆がそうではなく、以下は「一般的にその傾向がある」という話として読んでください。

つま先立ちで歩く自閉症の子どもは多くいます。あるとき私のコーチが教えてくれたのですが、爪先立ちの子どもたちには便秘をしている子が多いのだそう。そして常に体に力が入っていて、硬い。体がリラックスした状態に入らない。立っていることを好む(かといって動き回るわけでもなく)。

もしかすると私が知らないだけで周知の事実なのかもしれませんが、これを聞いたときに「おー、確かに思い当たる節がある」と思いました。小さい子どもの場合は排泄のパターンが見えてきますが、ティーンの場合はなかなかわかりません。これは気に留めてみようと思いました。

もう一つ、手の使い方。

バレーボールでトスをするときのような手を想像してください。自閉症の子どもは、その状態で物をグッと押すようなアクティビティが苦手だったり、手が細い傾向があるようです。学校のフィジカル・セラピスト(PT)との立ち話で知ったのですが、その場合、手のひらの筋肉が発達しきってないケースが多いのだと。なぜか。自閉症の赤ちゃんはハイハイの過程をスキップし、突然歩き始めるケースが多いのですが、それが結果的に筋肉の未発達につながり、物を押すのが苦手だったり手が細くなりがちになる。これはメイクセンスです。

もちろんそれが全てではなく、色々な要素が絡んでいるとは思います。ただその原因の一つでも分かればそこにタックルすることができ、彼らの生活がより快適な方向につながります。

ただ「そういうものなんだ」と思い込まず、「何でだろう」と考えるクセをつける必要があるなと思った出来事でした。



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