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保護者面談、日本とアメリカのムードが違いすぎる件

日本とアメリカの学校の学校を両方経験して、違いがなかなか面白いなと思ったのですが、保護者面談のトーンはその中でも劇的に違うので、今日はそれについて書いてみます。

日本の保護者面談

親として日本の保護者面談を経験したことはないのですが、知り合いやソーシャルメディアを見る限り、基本ダメ出しのような印象です(もしかして本当は違うかも??)特に発達障害児の親にとっては厳しい。間違えても面談行くのにウキウキしなさそうです。実際にはそんなブルーな面談だけじゃないとは思いますが、ピンクではない。

アメリカの保護者面談

私が先生になって一番最初の年、一緒に教室で教えている先生から衝撃の一言を言われました。「親に伝えるのはポジティブなことだけね」。子どもに問題があってもですか?「ポジティブなことだけです」。まじか・・・

この傾向はその後に働いた2つの学校でも同様でした。子供の問題点を挙げずに、ポジティブなことに焦点を当てると。

ここでの気づいたのは、アメリカでは面談の立ち位置が違うんだなということでした。「前回の面談から子どもがどれだけ成長したかをシェアし、これからの目標について話し合う」のが保護者面談です。そうではない学校もあるかもしれませんが、それが多数派でしょう。

ここで誰でも疑問が湧くと思うのですが「ではどうやって子どもは問題点を改善していくんだろう」という点。見て見ないふりなのか。

これもいろんな学校勤務を経験を通して見えてきたのですが、アメリカのアプローチはうまい具合にひっくり返して伝えていることがわかりました。

例えば、ブレインちゃん4歳はお友達のおもちゃを取り上げて遊ぶことが多いとします。

おそらく日本でありがちなのは:

ブレインちゃんは遊びたいオモチャがあるとお友達の手から取り上げて遊ぶことが多いので、順番を待つ必要があります。

アメリカの明るいアプローチは:

ブレインちゃんは自分がどのオモチャで遊びたいのかをよく分かっていて、それを自分で取りに行くことができます。オモチャをお友達の手から取り上げてしまうときは、先生の掛け声の「遊び終わったら貸して、と聞こうね」で順番を待つことを学んでいます。

みたいな感じです。とにかくポジティブに持ってく。アートです。

あと教室で困った点があったら、面談以前に小出しにする傾向もあります。トラブルがあったらその都度「〇〇があったけど家庭で何か変わったことはありますか?」なんて風に。困った点を溜め込んで面談で吐き出さない。「面談が近いから今のうちに親に話しとく!」って先生は多いです。そうすれば面談が前向きで気持ち良く終えられるから。おそらくアメリカでは保護者面談って保護者を元気付けるための日なのかもしれません。かくいう私も親として参加する面談は好きです。あれこれ褒めてくれるので、大袈裟ではなく子どもが希望に満ちているような気分になれます。

ちなみに発達障害が疑われる場合、保護者には観察の様子を伝えた上で「専門家からのアセスメントを受けることをお勧めします」とアドバイスすると思います。先生が「落ち着きがないのでADHDかもしれないです。医者に相談をして薬の服用を考えてみてください」みたいなことはぜーーーったいに言わないです。あくまでも私の周りでは無い。診断めいたことはチラッとも言わない。ましてや薬なんて絶対に勧めない。医者の領域には立ち入らないっす。

もちろんアメリカ、なんだこれ?みたいな面談も親として経験しています。なんの用意もしていない先生で、完全にサレンダーしてました。代理の先生だったのでしょうがないと言えばそうなんですが、だったらキャンセルすればいいのに。お互いにとって完全に時間の無駄でした。笑

保護者面談を色に例えるとして、日本がブルーだとしたらアメリカはレインボーかもしれません。スパークルが飛び散っていてレインボーの向こうにはユニコーンが見えるかも。でもそのユニコーンはやる気満々でハッピーな子どもの姿だったりして!



アメリカと日本、ここも違うよ ↓↓↓


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