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キハ40系セレクション-西日本編

先日、東日本編をお送りしたキハ40系セレクション。今回は西日本編です。JR西日本が最近進めている単色化の影響でバリエーションが減ってきているのが残念なところです。一部、観光列車などの特殊な車両などもあります。

(1)首都圏色(山陰本線・鎧-餘部)

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最近、JR西日本が進めている単色化。ディーゼルカーについてはこの通称「首都圏色」と呼ばれるオレンジ一色の塗装になっています。この首都圏色自体は、JR西日本以外にも、いろいろな路線でリバイバルカラーで走っていますが、私は正直、あまり好きではありません。昔はこのカラーばかりでしたから、せっかく地域独自のあるのにもったいないと思うのですが。ちなみにこの写真は、新装なった餘部橋りょうで撮影しました。

(2)豊岡色(播但線・竹田-青倉)

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えんじ色に窓周りを緑で囲った車両が豊岡色と呼ばれる車両です。播但線や山陰本線の一部で走っています。キハ47型と呼ばれる片運転台の車両を両運転台にした改造車も多くあります。個人的には前面の運転席下にある青いエンブレムがいいアクセントになっていると思います。

(3)銀の馬車道特別塗装(播但線・長谷-寺前)

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播但線の沿線にある生野はかつて鉱山で栄えた街です。そこから産出された銀は、姫路の飾磨港に運ばれました。明治初期、馬車専用道路として開通したこの道路は「銀の馬車道」そして「鉱石の道」と呼ばれました。それを偲ぶ車両として2009年に登場した特別塗装車がこの車両。ピンクのポップな車体はとても目立っていました。

(4)姫新線色(姫新線・三日月-播磨徳久)

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童謡「赤とんぼ」の作詞者・三木露風が生まれたたつの市を沿線に持つ姫新線では、その「赤とんぼ」にあやかったカラーリングの車両が走っていました。一時期は運転席の下にとんぼのマークもあったほど。姫新線の風景にこの塗装は本当によく似合いました。その後、上月駅までの高速化事業に伴いキハ40は引退。今ではこのカラーリングを模したステンレス車両が走っています。

(5)岡山色(姫新線・坪井-美作追分)

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岡山周辺を走っていたのがこの岡山色と呼ばれる車両です。窓周りを塗ったものと塗ってないものがありました。この写真の一両目が塗ってないもの、二両目が塗ってあるものです。この塗装、山陽本線を走る115系などにも施された塗装に似ていまして、初めて見た時はとてもスタイリッシュでかっこよかったのですが、今は単色化されてしまっています。

(6)広島色(芸備線・上深川-狩留家)

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広島地区で走っていた、上部を黄色、間にグレーの帯を巻いた車両。キハ58系などにもこの塗装が施されていました。キハ58系では、上部の黄色が赤く塗られた通称「広島急行色」と呼ばれる塗装もあり、対してこちらは「広島一般色」と呼ばれたこともありました。こちらもいいカラーリングと思っていたのですが、単色化されてしまいました。

(7)四国色(徳島駅)

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ほとんどが非電化区間のJR四国では、JR発足時は多くのキハ40系が走っていましたが、その後、新型車両が次々と投入され、今では徳島地区のみでの運用となっています。JR四国は徹底してこのカラーリングを施していますが、この爽やかなスカイブルーの塗装、私は大好きです。

(8)伊予灘ものがたり(予讃線・伊予上灘-下灘)

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松山から、通称「海線」と呼ばれる予讃線の海側区間を通って伊予大洲や八幡浜を結んでいる観光列車「伊予灘ものがたり」は、青春18きっぷのポスターでも有名な下灘駅をはじめ、絶景ポイントを巡り、また、車内でおいしい食事も食べられるという人気の観光列車。春には閏住地区で線路の築堤に群れ咲く菜の花といっしょに撮ることができます。

(9)九州色(唐津線・厳木)

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白地に、窓下に太い青帯を巻いたシンプルな塗装の九州色。国鉄から引き継いだ電車にもこの塗装がされています。JR九州といえば、水戸岡鋭治さんがデザインする奇抜で、派手な塗装の車両が多いイメージがありますが、まだまだ九州各地のローカル線でこの塗装のキハ40系に出逢うことができます。

(10)はやとの風(肥薩線・嘉例川)

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肥薩線を走る観光特急列車「はやとの風」はキハ40系の改造車両。車体中央部に大きく窓を取り、車内も木材を多用した温かみのある車両で人気を集めています。肥薩線には1903年の開業以来の姿を保つ、重要文化財にも指定されている嘉例川駅をはじめ、古い木造駅舎がたくさんありますが、そのレトロな風景にもよく似合う車両です。

むすびに

というわけで、東日本編に引き続き、西日本で撮ったキハ40系のカラーリングをご紹介しました。全国にはラッピング車両も含めればもっといろいろな塗装の車両が走っていますが、とても撮りきれそうにありません。ですが、本格的に鉄道写真を始めてからわずか15年ほどで、よくこれだけ撮ってきたなと思います。

そこに行かないと会えない地域独自の塗装をした車両。これからも大切に撮っていきたいと思います。

(掲載写真はすべて筆者撮影。トップ写真は指宿枕崎線・西大山にて)

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