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祖父への手紙草案

 祖母が亡くなった。数日間は気がついたら涙が出ていて止めるのも一苦労だったのに、もう涙は出なくなった。悲しいのに、なんで涙は出なくなるんだろう。私のこども時代、夏休みといえば祖父母の家で過ごした思い出ばかりだ。セミ捕り、花火、プール、公園遊び、スイカ、そうめん、自由研究。ぜんぶぜんぶ、おばあちゃんと、おじいちゃんとの思い出だ。

おじいちゃん
90歳の誕生日おめでとう

本当はおじいちゃんの90歳を大々的に祝いたいねってパパと話していて
長崎に子を連れて遊びに行きたかったんだけど
今はみんな色々な思いがあるかなと思って、手紙とプレゼントにします。

こどもが生まれて、素敵な命名書を書いてくれてありがとう。
嬉しかったし、こどもにもいつか写真を見せて
この命名書はおじいちゃんが書いてくれたんだよって話したいな。
あとやっぱり、こども(ひい)おじいちゃんに会わせてあげたいな。

こどもを産んで、パパがこどもにとって「おじいちゃん」になって、思うのはおじいちゃんもおばあちゃんも、私達姉妹を夏休みいろんなところに遊びに連れて行ってくれたこと、すごすぎない?!!!ってことです。
子ども二人つれてプールいくとか、パパの体力じゃ絶対無理だと思う笑
暑いのにね、日焼けもつらいのに、市民プールにいっぱい連れて行ってくれたね。市民プールの前で売ってるアイスを食べるの、好きだったな。

子供の頃の夏の思い出は、ほとんどが長崎で過ごした日々です。
おばあちゃんと街にいって、ホットサンドを食べたこと
なんちゃら会館のお子様ランチを食べたこと
美味しいうなぎのお店に行ったこと
おじいちゃんとプールや公園に行ったり、夜は立岩神社で花火をしたこと。
ラジオ体操はいつも眠くて行けなかったこと。
寝る前にはおばちゃんの部屋のたくさんの絵本の中から何冊か選んで読んでもらえたこと。
イオスでおばちゃんが足を滑らせてプールに落ちたこと。
ゲームセンターであと1回あと1回と何回も遊びを延長してもらったこと。
おばあちゃんのスリッパをいつもお姉ちゃんと隠していたずらしたこと。
ストーブの上で焼かれたかんころ餅を食べたこと。
車酔いして、「あと何分?あと何分?」とずっと聞いたこと。
げんくんも一緒にハウステンボスに行ったこと。
稲佐山の公園にはターザンロープがあって楽しかったこと。

私にとって夏休みの思い出はほとんどが長崎で過ごした日々で、
宝物みたいな思い出ばかりです。
こどもにも、そんな夏休みを経験させてあげられる親になりたいな。

おじいちゃんに改めて感謝を伝えたことってあったっけなと思って、恥ずかしいけど手紙を書きました。
おばあちゃんにも伝えたかったな、この手紙がおばあちゃんにも届くと信じています。
おじいちゃん、おばあちゃん、いつもありがとう。大好きだよ。


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