🚞『サンライズ出雲』号に揺られて①

2022年6月23日 10:23

　人気の高い寝台特急『サンライズ出雲・瀬戸』号、一ヵ月前から予約が取れることにはなっていますが、ネットやPCから予約しようにも実際のところなかなか予約が取れません🥹
　そこでJ○○の旅行代理店に頼んでみたら、すぐ予約できました👍🏻

【東京駅丸の内口正面】
復元された左右のドームは日比谷通りまで出ても入りませんでした。

　せっかくなので、東京駅始発から予約して貰います。静岡駅到着は日を跨いで00:20分です。終電が終わってしまうので静岡駅には行きようがないため、始発から乗車を選びました。
　代理店でも流石に一番デラックスな4号車・11号車のA寝台個室シングルデラックスは取れませんでした。やはり、人気の寝台特急なのですね。
　何しろ、一編成6室のみの🎫超プレミアムチケットです。でもそこは旅行代理店、B寝台シングルなら取れるというのでお願いしました🙇🏻‍♂️

【サンライズ出雲特急券・B寝台券】
乗り物酔いに弱い私の為に、8号車階下の個室です。
偶数室は進行方向右手側です。

　1994年（平成6年）12月の寝台特急「みずほ」廃止を皮切りに、ダイヤ改正の度に廃止になってしまったブルートレイン寝台特急。
　「みずほ」や「はやぶさ」は一度は乗っておきたかった電車でした。平成6年12月は、東京での仕事に区切りをつけて地元静岡に戻る時でした。
　翌年1月に、阪神大震災、オームサリン事件と大事も立て続けにあり、しばらく控えている内に静岡での仕事も忙しくなり、のんびり鉄道旅というわけにもいかず、今に至り少し時間が取れるようになりましたので、思い切って旅行代理店に入店した次第です😅

　人気の寝台特急「サンライズ出雲」号も気づけば、1998年の運行開始から24年が経ちます。🚅新幹線などの効率化運行からみれば、唯一の寝台特急なので廃止になるかもしれません🥲
　YouTubeでもしきりに「サンライズ出雲・瀬戸」号乗車の動画配信があり、乗車するなら「今でしょ❗️」。
　10月の〝神在月〟に出雲は混むでしょうから、JRの駅ポスターに倣って〝ずらし旅〟です。

　東京勤めの際、後輩の佐々木君が鉄研（大学の鉄道研究同行会に所属）していたので、時刻表の見方を教わりました。
　彼は昼休みになると🍱弁当を食べながら、時刻表を眺めているような人物で、彼曰く
「春夏秋冬の時刻表を毎号を買います」とのこと😱

　臨時列車が載るので、毎号毎号欠かせないそうです。どこが楽しいのか？尋ねてみると、
「今、12:48分ですよね。北海道の宗谷本線なら、快速なよろ1号が🚉名寄駅に到着したばかりです‥‥」

　分厚い時刻表の682頁を開きながら熱く語る様はさすが鉄研❣️　
　筋金入りでした👍🏻

　この時刻表によれば、🚞東京駅は9番線に21:25分に入線するようです。
　未だ時間があるので、東京駅近く銀座に♨️銭湯があるので、🚿ひとっ風呂浴びて来ます。
　サンライズ出雲・瀬戸号には何と❗️
🚿シャワー室があるのですが、大変人気でシャワーカードはA寝台以外は並んで購入します。
　🪪シャワーカードは一枚330円でした。
　出発まで25分あるとはいえ、思いのほか時間があっという間に過ぎてしまうし、購入し辛く僅か6分の使用とのことで、それなら銀座にある♨️銭湯でのんびり浸かって来ます。

【銀座湯入口】
東京駅八重洲口から🚶‍♀️徒歩8分に、銭湯があります。
第二水曜日と第四水曜日は100円割引です。
番台から先は撮影禁止なので、写真はありません。

　熱い湯に浸かると汗はもちろん、疲労も回復します。水で薄めたり、湯加減を調整しようものなら、常連客に怒られそうなので、43度熱い🥵お湯も最初は我慢です😅
　何っせ、江戸っ子は痩せ我慢の文化ですから、〝郷に入れば郷に従え〟です。

　その代わり、〝烏の行水〟のように、湯船には1分ほど浸かったら直ぐに出ます。常連客の方々もさっと入って、さっと出る、です。

　銀座湯から出て、湯冷しにもちょうどいい距離に、東京駅八重洲口があります。八重洲ブックセンターに寄ればまた、買いたくなる📙本を見つけてしまいそうなので、ちょっと我慢して素通りです🤣
　八重洲口から入り、東京駅9番線ホームでしばし入線まで待つことにしました。
　9番線は🚉東京駅ホームの中で東海道線下りホームです。ホームの路面には、所々にサンライズ出雲・瀬戸の乗車位置が記されています。

　14両編成で前より1〜7号車が高松へ行くサンライズ瀬戸号、後ろ寄り8〜14号車が岡山駅で分岐して出雲市に向かうサンライズ出雲号です。

　東京駅から夜空を見上げると丸の内ビジネス街の夜景が広がるます。あの窓🪟窓🪟一つ一つの奥では、残業を厭わない日本のサラリーマンの方々が働いていらっしゃいます💦
　東京駅ホームで待っていると、時刻表を駆使してトリックを採用した社会派ミステリーの草分け、松本清張さんの代表作📙『点と線』を思い出していました。
　13番線ホームから見える寝台特急『あさかぜ』。
　この推理小説も寝台特急ブルートレインが登場します。
　物語は上級公務員と不倫のカップルが「あさかぜ」に乗り込むシーンを偶然、東京駅ホームで見かけるところから始まります。

【新潮文庫刊『点と線』】
📺テレビドラマでは、鳥飼刑事をビートたけしさんが熱演なさっておられました。

　何気なく読み進めていく内に、実は13番線ホームに停車中の「あさかぜ」が東京駅ホームの端から端まで見えることが出来るのは実は、一日の中で僅か3分であることを老刑事・鳥飼が見つます。
　確かにホームにいると東京駅ホームが見渡せる時間をよく松本清張さんが見つけたなぁと、実感します。本当に絶え間なく東京駅ホームに電車が立発着しています🤣

　今は、寝台特急「あさかぜ」も廃止になっているので、若い方々は『点と線』を読んでもピンと来ないでしょうけど、私が小学生の頃のブルートレインは大変人気の高い電車でした。
　Nゲージ(レール幅9mmの1/150の鉄道模型）では、ブルートレインの編成はあるのですが、部屋が狭くて走らせること能わず、飾って眺めていただけでした。
　雑踏の中ホームで待っていると、🕘21時を廻った辺りから少しずつ電車の立発着時間の間隔が開き始めました。
　入線時間が近づくと、アドレナリン出まくりです。サンライズ出雲・瀬戸号は品川から入線するので、左手・西側から入線して来るはずです。
　予想通り、西側から定刻通り21:25分、9番線ホームに入線して来ました。
　はしゃいでいるカップルや鉄子の独り旅、鉄男仲間の📸カメラを構える同志‥‥。

誰にとっても、楽しみにしていたサンライズ出雲・瀬戸号の乗車時間が迫りました。
　電車側面の行き先表示板も、LED照明ではなく昔ながらの幕式で、どっぷりレトロ感が漂います。

【サンライズ出雲号の行き先表示板】
入線時には、「回送」でしたが出発準備が整うと「出雲市」に変わります。

　昨日、行き先表示板などを盗んでお縄になってしまった教諭がいましたが、盗るのではなく撮りましょう。
　入線して間もなくは回送表示のため、乗車出来ませんが準備が整うと行き先表示幕が変わり、駅構内のアナウンスからも乗車の合図が促されます。
　列車番号5031M、E 285系の寝台特急です。

　車両扉が開くと、8号車は寝台ソロなので明々分かれて指定寝台券の号室に向かいます。

　席に着くなり、車掌が検札に来ます。
　8号車4室は1階、進行方向右手側です。

【B寝台ソロ個室】
車内は住宅メーカーのミサワホームが手がけているだけに落ち着いた雰囲気となっています。

　🏠住宅メーカー・ミサワホームが手掛けた内装は木目調で、エムウッドという木材と樹脂の合板で、裏側にはアルミ版が貼り付けられているそうで、強度と燃えにくい内装となっています。

　以前、乗車したブルートレインの金属部分剥き出しの無機質な車内とは一線を画します。
　「サンライズ瀬戸・出雲」号の車内放送前の車内メロディは271系サンライズ号独特の「はるかチャイム」です。
　昔、国鉄時代の車内チャイムは「鉄道唱歌」でしたが、最近では各車特徴ある車内チャイムになっていますね。
　出発時間、3分前になると車内放送で車掌が伝えます。日本語と英語、🗣二か国語対応です。
　東京駅出発は定刻通り21:50分、いろんな雑誌には22:00丁度の出発となっていますが、昨年のダイヤ改正で10分繰り上げて21:50出発です。

　初乗車を祝し独り乾杯🥂です。

　🍻ビールもいいけど、たまにはスパークリングワイン🍷にしてみました。

　出発の際の騒々しいシチュエーションを期待していた私には、拍子抜けするような静かな滑り出しで、車掌の定刻通り出発致しましたのアナウンスが無ければ、いつ出発したか？判らないくらいです。
　アガサ・クリスティ原作の推理小説📕『オリエント急行の殺人』では、車掌が各車内を忙しなく出発を知らせるシーンが🎞にもありましたが、サンライズ出雲・瀬戸号は音無しの構えです。

【オリエント急行の殺人】
映画化も何度かされています。12人の登場人物が名優揃い。
故ショーン・コネリー、ジャクリーン・ビセット、イングリット・バークマンetc.

やはりクリスティ、松本清張、西村京太郎、寝台特急を舞台にしたドラマを描きたくなるのは、きっと作家自身も寝台特急に揺られて旅行に出かけたいからだったのでしょうね。

　サンライズ瀬戸・出雲号は東京駅を出発すると一路　、西に向かいます。最初の停車駅は横浜駅。
到着時間22:15分、所要時間は11時間25分です。
　東京駅　0.0km 21:50発　
　　↓ 28.8km
　横浜駅　28.8km 22:15発
　　↓ 75.8km
　熱海駅　104.6km 23:23発
　　↓ 21.6km
　沼津駅　126.2km 23:39発
　　↓ 20.0km
　富士駅　146.2km 23:53発
　　↓ 40.0km
　静岡駅　180.2km 00:20発
　　↓ 76.9km
　浜松駅　257.1km 01:12発
　　↓ 36.5km
　豊橋駅　293.6km 00:14分発
　　↓ 72.4km
　名古屋駅　366.0km 😴
　　↓ 147.6km
　
この頃、🌓月は🌏の赤道を通過して北半球へ。🌓月齢22.6、下弦の月が21日ですので🌑に向かって少しずつ暗くなっていきます。

　京都駅　513.6km 通過
　　↓ 42.8km

　04:18分🌓月が火星に再接近して、古天文学ではこの現象を「犯」と、言います。視野円は01°32'ですから、厳密には「犯」ではありませんが、再接近します。
　因みに、「犯」の状態は視野円01°00'以内はだそうで、朝廷内の観測班にあたる天文方はその都度、「天文密奏」なる報告書を天皇に奏上していました。天皇がご覧になられた後、摂政・関白・左大臣、右大臣・内大臣の順で天文密奏を拝読するしきたりとなっていました。

　大阪駅　556.4km 04:29発
　　↓ 33.1km
　神戸駅　589.5km 😴
　　↓ 23.0km
　西明石駅　612.5km 05:26発　😴
　　↓ 31.8km
　姫路駅　644.3km 06:27発
　　↓ 88.6km
　岡山県　732.9km 06:34発　
　ここで、サンライズ瀬戸と出雲が分岐します。この分岐作業は人集り。8号車に乗車していたので早くに現場に到着したはずですが‥‥。

　　↓ 15.9km
　倉敷駅　748.8km 06:47発
倉敷といえば、故星野仙一元監督の故郷です。

【故星野仙一元監督】
2003年の阪神タイガースの優勝は記憶に残る強さでした。
思わず、合掌🙏🏻

　　↓ 36.0km
　備中高梁駅　782.8km 07:14発
　　備中高梁を舞台にした🎞『男はつらいよ』がありましたね。マドンナ役に竹下景子さん、住職を継がず📷で写真を撮る弟役が中井貴一さん。

【🎞『男はつらいよ　口笛を吹く寅次郎』】
は、備中高梁のロケの回で、寅さんが住職のピンチヒッターをしていて、さくら夫婦が弔問に訪れびっくりするシーンがありました。

　　↓ 30.4km
　新見駅　813.2km 07:44発
　　↓ 78.8km
　米子駅　860.1km 09:05発
　　↓ 38.7km
　安来駅　900.8km 09:14発
　　↓ 20.1km
　　安来《やすぎ》は、あの伝統芸能「安来節」の安来です。どじょう掬いをコミカルに演じる安来節はいつしか📺テレビに放映されなくなりました。

　　日本には各地に民謡や伝統芸能がありますね。
そう言えば、生前の父がどじょう鍋が好きでした。
　新清水駅前にある割烹「魚清」さんのどじょう鍋やどじょうフライを好んで一献🍶。
　最近では、いいどじょうが手に入らないと女将さんが嘆きます🥲

　381系特急電車、カラーリングも変わりましたが、私自身は国鉄JNR時代のカラーリングが好きです。

　松江駅　920.9km 09:31発
　　↓ 16.6km
　宍道駅　937.5km 09:46発
　　↓ 16.1km
　終点　出雲市駅　953.6km 09:58着

岡山駅を定刻で出発したサンライズ出雲号は、新見駅辺りから山間のカーブの多い区間を速度を落として運行します。
　サンライズ瀬戸・出雲号には車内販売がないので、前日に駅で購入していた🍱お弁当を食べます😋

　ラウンジなり、食堂車があるともっと楽しめる鉄道旅になるはずです。　
　雨男の私にしては、昨日の☔️雨もあがり、まずまずです。サンライズ出雲は出雲に向かって単線区間をゆっくり走ります。　
　水田には水が張り、☀️太陽の陽射しが反射して眩しく感じる時があります。

　米子辺りからサンライズ出雲号の車掌さんが米子・安来のご案内をして下さいます。もしかして、と思いましたが車掌の案内放送で確信しました。

【宍道駅ホーム】
宍道湖、初めてこの眼で拝見しました。
海原かと見紛うほどの広さは琵琶湖を連想させました。

　終点、JR出雲市駅には3番ホームに到着します。
下りサンライズ出雲号の鉄旅もこれで終焉です。心地よい電車の揺れもしばらく、身体が覚えていて三半規管が麻痺していました。

　改札を潜って、🎞『Railways』でも登場した〝ばた電〟こと一畑電車にはJR駅舎を出て右折するようです。

【JR出雲市駅舎】
「日が沈む聖地・出雲市駅」です。
　　今日は、いよいよ初の山陰地方、見参。⛩出雲大社にも初めて参詣しようかと思っています🙏🏻

　ちなみに、島根県のゆるキャラは〝しまねっこ〟
街のあちこちに顔を出していました。

【島根県のゆるキャラ〝しまねっこ〟】
ばた電こと、一畑電車にも乗車していました😍

　※②は、帰路の出雲市から静岡市の上りサンライズ出雲号を登載する予定でしたが、須磨海浜公園駅での人身事故があり、最大95分もの運行見合わせと事故による方の生死も解らないことから、②は登載することを控えることにしました。

リニア新線が当初予算5兆円から8兆円に膨らみ、最終的には10兆円に上るだろうと言われ始めています。スピード・効率も大切ですが駅構内での電車と乗降客との接触事故が絶えない中、構内の安全柵を設けるなど安全運行に廻す費用が疎かになっていたなら、問題ではないでしょうか？

　なぜ、日本のマスコミはその点を追求しないのか？また、国鉄時代にこさえた膨大な借金47兆円の債務を受け持った国鉄精算事業団は完済したのでしょうか？

　日本のマスコミ批判の記事内容の底の浅さが気になります。

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