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🚃江ノ電にガタコト揺られて①

ー👣気ままにゆる〜く鎌倉散策ー

 まんぼうも明けて、📺NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』が放映されていることもあり、久しぶりに江ノ島電鉄、通称〝江ノ電〟に乗って、鎌倉散策してみました👣

 江ノ電には一日乗車券「のりおりくん」800円の購入が便利です。コロナ前、4年ほど前は「のりおくん」で、560円だった気がしますが、諸般の事情があるのでしょう。

【江ノ島電鉄発行 一日乗車券】
「のりおりくん」
江ノ電路線界隈を散策するなら、とても便利です。

 JR東海道線 🚉藤沢駅から江ノ島電鉄 藤沢駅までペデストリアンデッキで渡るため信号や交差点、階段の上がり下がりもなく負担なく通行できます🚶🏻

 藤沢駅で一日乗車券を購入し、入線していた江ノ電先頭車両が何と305系❣️
 これぞ、〝The 江ノ電〟です。
 ついてました👍🏻

【江ノ島305系電車】
帰路 藤沢から鎌倉も305系でした😍

 こんなラッキーなことはありません。最先良い鎌倉散策となりました😄
 先ず最初に訪ねてみたのが、腰越にあります満福寺(まんぷくじ)です。

 江ノ電に乗って、出発❗️
六つ目の🚉腰越駅で途中下車。

【 江ノ電 腰越駅】

 🚉腰越駅は短いホームなので、🚃四両編成の江ノ電の場合は、先頭車両の扉が開きません。
 江ノ電腰越駅を下車して左折し、👣3分も歩いて🪧看板を左に曲がれば、直ぐに踏切が見えます。
 📺大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の放映中ということもあり、観光客が普段より多い気がします。やはり、大河効果は大きいことを実感します。

【NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』】
    伊豆韮山の大河ドラマ館にて。 
        北条義時の成長と厳しさを備わっていく過程が描かれていきます。        

 📺NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』も今週末の放映予定の源平合戦が終結した後の山場は、兄・頼朝と弟・義経の仲違いが決定的となる腰越でのくだり。 

【源頼朝を演じる俳優の大泉洋さん】
伊豆韮山の大河ドラマ館にて。

 平家を倒して意気揚々と帰国の途に付くはずの義経にとって、兄・頼朝の💢怒りは理解出来ませんでした🥲
 📖『吾妻鏡』によれば、文治元年四月二十一日 甲戌(新暦1185年5月22日 水曜日)梶原景時の飛脚が鎌倉の頼朝の許に到着、五月四日 丙戌 景時の飛脚に廷尉(義経)を正式に勘当します。
 永井路子さんの小説の作品の中に義経評があります。 
「源義経は、恐ろしいほどに政治的センスが無さ過ぎた」と。
 義経は兄の💢怒りを鎮めるべく、ここ満福寺で逗留していた際に、釈明の弁明書いわゆる「腰越状」を執筆して、鎌倉の頼朝に届けますが、その(写)が満福寺にあります。 
 真言宗大覚寺派、満福寺。開山は行基が天平16年 甲申(744年)と伝わっていますから、1278年の歴史をもつ古刹です😱

 聖武天皇の勅命で行基が建立したとされ、東国での疫病退散を願ってのことです。そのため、ご本尊は薬師如来で、私も細やかなながら浄財を進上し、コロナ退散を願いました🙏🏻

【龍護山 満福寺】
江ノ電の踏切を渡ると満福寺。

 📖『吾妻鏡』では、文治元年五月二十四日 丙午(新暦1185年6月22日 土曜日)に、因幡前司・中原広元(後の大江広元)を通じて、頼朝へ詫び状を送ったことが記されています。

【満福寺 本堂】
弁慶の🪨腰掛け石もあります。

   『吾妻鏡』にも『平家物語』にも登載されたのが、「腰越状」です。
 満福寺に所蔵されている「腰越状」と言われる書状は、下書きが(写)として、満福寺に残っていますが、因幡前司・中原広元に届いた本状が残っていないようです。

 義経は字が下手と見えて、兄への弁明する釈明書は弁慶が代筆したようです。この(写)を見る限り、武蔵坊弁慶、なかなかの達筆。武芸の達人だけではない素養を感じます。

【満福寺 「腰越状」(写)】

 ご本尊等は撮影禁止であろうことから撮影しませんでしたが、襖絵は先にご了解を取り付けて撮影させていただきました。

【満福寺の襖絵】
義経が弁慶に代筆させている様子を描いたもの
【満福寺の石像】

 満福寺から鎌倉まで二里(8km)にも満たないここで、逗留していた義経と弁慶の気持ちを思うと切なくなるものですし、兄・頼朝の💢怒りは凄まじいものがあったと推察されます。

 📖『吾妻鏡』にはその後の義経への頼朝の言動や佇まいなど記録に残っておらず、義経は失意の中、同年六月九日 庚申(新暦7月7日 日曜日)頼朝に会えないまま、京都に帰ります。
 義経の立場を悪くしたのは、梶原景時が頼朝への軍忠状(戦況報告書)で、あることないことを書き連なったとする方がいますが、景時はあくまで事実を包み隠さず披露したまでのこと。

 頼朝は、上総介広常・木曾義仲・一条忠頼らを成敗しているため、自分の許しも得ず勝手に後白河法皇の罠とも知らずに任官し、浮かれていた義経が許せなかったのです。
 義経以外にも勝手に任官した他の御家人たちを断罪しているだけに、頼朝としては示しがつかなかったのでしょう。
 義経は自ら地雷を踏んでしまったのです🙅🏻
 📖『吾妻鏡』を読んでいくと、そんなやりきれない想いになってしまう出来事のオンパレードです。

【満福寺 参道】
ここも運良く305系が通過し、前回コロナ前に参詣した写真よりこちらを掲載しました。
やはり305系、絵になります。

 ところで、義経はなぜ満福寺に逗留したのでしょうか?
 昔、相模国腰越はいわゆる「衢」 (ちまた)と言われて、鎌倉の西の出入り口で旅人・芸能者がより集まる宿でした。

【『笹竜胆』】


 「衢」とは、四ツ辻を指し交通の要所であると同時に、寺紋が笹竜胆(ささりんどう)で、満福寺が源氏ゆかりの寺院であるからと、愚考します🤔

 満福寺を出る際に、可愛い🐈猫のおみくじ付きお土産を買って辞しました。ちゃんと、右手が招いているし、左手で鯛を抱えています😍

【満福寺のおみくじ】
「時は得難し」と、ありました🙇🏻‍♂️

 満福寺の前の通り、左に行けば国道134号線を跨いで海にでて、右に出れば、「神戸橋」。英語表記では〝Godo Bridge〟とありましたから、「ごうどはし」と、読むのでしょうね。
 左手には、江ノ島が見えます。
 堀越駅から江ノ島駅間の一部を江ノ電は路上の真ん中を通ります。両脇には商店街が龍口寺まで続きます。

【神戸橋から商店街を見る】

 道の真ん中を江ノ電が走ります。
 この商店街を西へ🚉江ノ島駅に向かって歩いていると、開店前から行列が出来ている🍜ラーメン屋さんを見かけました。
 『元祖 つけ麺 もりそば 大勝軒』さんです。鎌倉・江ノ島界隈を散策して来たつもりがこんな穴場を見落としていたとは、未だ未だです😥

【『大勝軒』さん】
外に並んでいた方が中に入ったことを見計らっての一枚。
 自家製麺でやや太麺ですがツルツルもっちりとした食感。

 店主様のお薦めはやはり、つけ麺だったのですが最初ということもあり、敢えて🍜ラーメンに。
 焼き海苔、シナチク、🍥にネギ。トッピングの選択もないのに、煮卵と器の半分は覆いそうなチャーシュー❣️
 醤油味はとっても美味しゅうございました😋

【『大勝軒』のラーメン】

 次に来た際には、来店客の半分の方は注文されていたつけ麺を食べてみたくなりました。
 この先に、日蓮上人が幕府の咎を受けて幽閉されていた龍口寺があります。龍口寺山門前の交差点で、江ノ電はここで国道467号線を大きくS字に蛇行して江ノ島駅に着きます。
 ここのことを〝龍口寺前の変則五差路〟と、いいます。この変則五差路の右手側には〝江ノ電最中〟で有名な扇屋の前を蛇行して通過します💦
 龍口寺前ねカーブは半径28m、江ノ島駅に向かって半径320mのカーブを曲がり100m下り、下りは19.6‰の急勾配です。
  
 箱根登山電車の小田原〜箱根湯本駅間の勾配が6.1km間で13.4‰であることを思えば、100m足らずで19.6‰が如何に鉄道にとって、急勾配か?が解ります。

【江ノ電の龍口寺カーブ】
一般車道・国道467号線を遮断して曲がるため、警備員の方々が立哨しています。

 写真左側が龍口寺山門、右手は江ノ電の車庫になりそのまま江ノ島駅に繋がります。
 この龍口寺山門の交差点で古くから和菓子屋を営んでおられるのが、『扇屋』さん。 
 ご覧の通り、お店には江ノ電の車両の一部と運転台があります。
 緑色の椅子は、運転士さんが座る運転席。

【『扇屋』さんの店構え】
特徴がありますので、直ぐ解ります。

 かしわ餅なども売っていますが、名物は「江ノ電最中」。
 🚃江ノ電の電車の絵が箱絵になっているスティック状の最中で、中には餡がたっぷり❣️
 甘さ控えめで素朴な味わいの最中は、昭和ノスタルジーを彷彿させます。

【『江ノ電最中』】

 龍口寺は、山号を寂光山。日蓮宗本山です。日蓮宗の開祖・日蓮がこの場にて法難に遭います。
 日蓮は度々、他の宗教勢力が疎まれていたために破却や幕府の命で流罪に処せられていました、

【龍口寺 山門と本堂】

  今回の法難は🐉「龍ノ口法難」と呼ばれ、日蓮はここで処刑されてしまうことになっていました。
 文永八年九月十二日 癸酉(1271年10月17日 土曜日)のことです。
 斬首されようとした際、日蓮は刑死するようなことあらば、幕府に大きな災いを招くであろうと述べると、江ノ島の方から夕刻であるにも関わらず、強い光を放ち、太刀を持った武士の目を眩ませるほどで、恐れ慄いた幕府の侍所所司・平頼綱が斬首を止めた地であると、伝わっています😱

【龍口寺本殿と多重塔】

 ⛩鳥居を潜り二十段ほどあがると、山門があり、山門からの景観は圧巻です。

【龍口寺】 本堂、五重塔

 本堂は天保三年に造られ木造欅作り。五重塔は明治に入ってからの建立されたようですが、この景観は、京都の寺院も一目置くことでしょう。
 右手には躑躅が綺麗に咲き誇っていましたが、構図が難しいので、撮るのは諦めました。

【龍口寺 本堂】
中では写経をなさっておられる方々が大勢いました。
【龍口寺 五重塔】
どうしても電線が入ってしまいます。

 龍口寺には、日蓮上人が捕らえられ石窟に囲われていた跡とされる「御霊窟」があります。

【龍口寺 御霊窟】

 仏に帰依奉る方の志、尊いものがありますね🙏🏻
 凡人には真似出来ません。
龍口寺の参詣を終えて、👣腰越駅まで歩き、鎌倉散策を続けます。

 腰越の話題で、もう一つ。
 🎞映画に纏わる話しです。古い映画ですが黒澤明監督の『天国と地獄』、主演・三船敏郎、助演・仲代達矢、犯人役・山崎努。

【🎞『天国と地獄』】

 本編143分、白黒映画で原作エド・マクベイン『キングの身代金』を日本に置き換え1963年に制作された映画です。
 三船敏郎さんの侍姿もいいですが、👠靴屋さんの役員役も中々の重厚な演技ですし、刑事役の仲代達矢さんが若いこと❗️

 三船敏郎さんが抱えている厚さ7cmの🧳カバンの秘密は映画の中で。乗ってらっしゃる電車は特急「第二こだま」号。映画🎞『ALWAYS 続・三丁目の夕日』にも大事なシーンで登場しました。

【🎞『ALWAYS続・三丁目の夕日】
第二こだま号は新幹線が無かった時代、東京・大阪間を高速で結ぶ特急電車でした。

  旧国鉄カラーの特急です。懐かしいですね。

【国鉄時代の特急第二こだま号】

 この映画のシーンの一部に、腰越が描かれています。誘拐犯人を追う手がかりの中で、腰越の魚市場の塩水と魚油が混じって跳ねる泥水、江ノ電のレール軋み音から犯人を追い詰めていくストーリーが見事です。

 🎬サスペンス映画にご興味がお有りの方はぜひ一度、黒澤映画もご覧下さい。
 🚃江ノ電の独特な走行音は、短いレールの繋ぎ目を踏む車輪と、短い車輪間隔が影響して発する特徴的な音が映画の大事なシーンとして、描かれています。🎞内では、一両で稲村海岸沿線を走行するシーンもあり、映画ファンと鉄道ファンには堪えられないと思います👍🏻

 江ノ電 藤沢駅売店に以前は、バンダイ社製のBトレインショーティーという、組み立て簡単、彩色済みの鉄道模型を売っていました。
 ここ藤沢駅でしか買えない限定品もありましたが、今回はお目にかかれませんでした🥲
 
 Nゲージサイズのレール幅はそのままに、長さだけショートカットした模型です。狭い我が家にはジオラマ作ることはムリ。
 でもBトレインショーティーなら、可能かも🤔
いづれ時間が出来たら、少しずつ作っていく予定です。バンダイ社もガンダムだけでなく、他の商品にも力を入れて欲しいです🤣

【バンダイ社製 Bトレインショーティー】
珍しい305系の限定版です。

 午前中の散策はここまで💦








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