フィラメント冷却ファンのダクトを作ろう その1
このダクトの正しい名前がわかりませーん。タイトルは合ってるかな。
3Dプリンタには4種類のファンがついてます。言うまでもなくどれも冷却用です。
今日の記事では、そのうちの1つである印刷したフィラメントを冷却するためのファンのダクトを作ります。
経緯としては、プリンタの静音化をやってまして、ホットエンドのファン交換が効いたんです。
今度はフィラメント冷却ファンがうるさく感じるようになりました。80%に下げるとそこそこ静かになります。冷却効率を上げるば回転数を落としても品質を維持できる!(はず
フィラメントってノズルから出てきた直後は200℃~240℃とかの高熱なんです。
出力後、外気に触れるとすぐに冷えて固まります。
これが遅いとたれてしまうし、早すぎると下や隣の層とくっつかないそうです。普段は割と雑にやってもOKなんですが、シビアな形状(細かいとかオーバーハングが多い)になると失敗が増えてきます。
そんなわけで昨日からしこしことファンダクトを作っております。
ファンダクトって必ず標準装備してあるんですが、片方向からの風を送るので造形とノズルの新工法によっては風が当たらない場合があります。
ボルトを印刷してると、片方向の溝が冷却不足でたれてしまいます。
この形状だとノズル直下に壁があると絶対にあたりまへんなぁ。下の写真はThingiverseで見つけたものです。試したけど、今度は吹き出し位置が上過ぎてノズルそのものを冷やしてます。これもダメでしょう。きっと。
Thingiverseって、検索機能がしょぼいのよね。お宝があってもわからんし、ごみもたくさんあるから探すのも大変です。
しょうがねぇなぁ。作るしかない。
どう考えてもメンドクサイから嫌なんですけど~。
はい。できました。
(実際は1日かかった)
真ん中のリングはサポート用です。印刷後に切り落とします。
水平断面はこんな感じです。ぐるっと回って反対側からも吹いてくる。
一部おかしなところがありますね。
垂直断面です。斜め下方向に吹き抜けるデザインです。
これがなかなか難しくて、ガントリーからノズル先端までの距離が6mmぐらいしかないので、気道を確保しつつ風を下に向けるのがむずい。
本格的な人は流体力学的なシミュレーションをするのだろうけど、おれはわからんしメンドクサイからやりません。ひょっとしてFusion360にそんな機能があったりして!?(調べません)
その変わり口で加えて吹いてみる。出口を片方ずつ塞いで確認します。
予想通り右側は抵抗が少ないけど、左側は経路が長い分抵抗があります。
でも、空気がちゃんと斜め下にでてるのがわかりました。
一応、ここまで形になりましたが、すんごいメンドクサイよ。
きちんと採寸してやらないとだめやね。
試作の数々です。
もうちょっと考えてから印刷すればいいのにねぇ。
古い話ですが、昔はプログラムのコンパイルはすんごい時間がかかっていたらしい。(PCではなくまだオフコンの時代で高価だったから端末を皆で使っていた時代です)
開発者の待ち行列ができてたらしい、そしてコンパイルエラーを出すと先輩に怒鳴られていたそうな。「机上デバッグしたのか!この野郎!」みたいな理不尽な怒られ方をしていたらしい。
30年ほど前の話です。それより前になると穿孔テープに穴開けてたんだってさ。おれはWindows95が出た翌年に入社したのでそういうのは知らないけど、小中学校の頃にMSXというパソコンもどきを触ってたんですが、さすがに穿孔テープなんかないよ。保存はカセットテープでした。穿孔テープっていうたら、ウルトラマンとかウルトラセブンの科特隊?とかが結果の解析とかしてたやつですね。あれはINではなくOUTですが。
そして、どうにかここまでできた。出来はまだまだですが装着できました。
もうかなり飽きてきたので、次でいったん終わりにしよう。
ちなみにデザインは大掛かりな変更を繰り返したせいでぐちゃぐちゃです。
構成がまずいのであちこちで整形を繰り返してます。
今日の最終版です。PETGで細かい造形をやると糸引きがひどい。
頑張って掃除しよう。
ねじ穴の整形は木工用の下穴キリがちょーどいい。
デザインナイフ、ピンセット、トーチを使ってようやくきれいになりました。30分ぐらかかったかも。
装着!
いいんでないの?
うまいことノズルの直下を冷やしてくれ~。
左側の風量対策をしないといけないけど、のんびりやりま~す。
今回はEnder3用です。
ほんとはX5SA用を作るつもりだったんです。
どっちも同じだろうと思って手元にあるEnder3のサイズを計ってたらX5SAとは違うことにあとで気づいた。
まぁいい、これをコピーして作ろう!
※まだ試してません。次回書きます。
3Dプリンターをいろいろと改造してる人がいます。
おれもその一人なんですが、最初から用意しといてよって思うところがしばしばあります。コスト的に見合わないものは理解できるんですけどね。
改造する行為そのものは嫌いではないんですが、おれは3Dプリンターで遊びたいわけではなくて、モノが作りたいのです。
こういうところに時間をかけるのは本末転倒だよあなぁと思ったりします。
ただし、正しい動作を理解するという点ではとても意味のある行為だと思います。
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