相欠きつぎ
木工の技法に相欠きつぎというものがありましてな。互いの材をえぐって組み上げる。上手にカットすればがっちり組みつく。相欠きつぎ以外にも色々とあるんだけど、おれはこれしかやらない。なぜかというと簡単だから。それに他のは丸ノコではできない。丸ノコで何度も溝を掘って手でパキパキと折る。最後ににのみで平らにする。簡単と言ったものの何個も刻むのでそれなりに手間が掛かる。間違えたときの喪失感はすごいよ。やる気が一気に削がれる。上の写真はその時のもの。なんで間違った。。。
トリマーを使うときもあるけどジグを使っても位置決めが難しいしうるさい割には削れないから小さいものしか削らない。
相欠きつぎにはいくつかの良いところがあって、ガッチリ組み上がる意外に、組み上げた時に無駄な出っ張りがないことと、外寸通りにカットできること、ビス留めするときにズレないから組みやすい。これも大きなメリット。刻む手間さえ乗り越えれば後はプラモデル感覚で楽しい。
相欠きつぎはきっと初歩の技法なんだろうけど、正確に刻むのは難しい。刻む深さが合わないと段差ができるし、幅がキツくて入らないからと、少し削ったつもりがスカスカになる。まとめて刻むと互いの材の幅が微妙に違っててうまくはまるものとそうでないものが出てくる。でもそこはスッパリ諦める。あんまり酷いのは作り直すけど。
最近知ったのが、いや知ってたけどスルーしてたのが木殺しという技法?キツめにカットしておいて、木槌で叩いてへこましてから組み付けるんだってさ。しばらくすると凹んだ木が元に戻ってガッチリ組み上がる。今までにあと少し削ろうとして失敗したところは木殺しをやればよかったんだなぁ。
昔の人は手のみだけでやってた。たいしたもんだね。最近は相欠きつぎを積極的にやってるけど、まだ一度も綺麗に収まったことがないどころかどこか切りすぎて失敗してる。精進精進。今週末もたぶんやる予定。
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