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いもつぎ(芋継ぎ)

昨日、洗濯機が壊れたので、これを機に洗濯機置き場をプチリフォームしておりました。
天井部分に古い雨漏りの染みがついてるので交換したいのと、
元の照明がランプレセプタクル+裸電球 だったので引掛けシーリングに交換したかったんです。

左がランプレセプタクル、右が引掛けシーリング

この場所は1畳ぐらいの狭い空間でお風呂場への通り道になってます。
(文章ではわかりづらいのでサイズ感だけ察してくれればOK)

天井のプリント合板を剥がしてみたら下地がぐねぐねでした。
天井を固定する下地はアカマツの40*25 ぐらいの端材の組み合わせでした。
細い赤松ってよくひん曲がります。
最初からぐねぐねなんだろろうか、経年でぐねぐねになったんだろうか。
しかも、格子部分がいもつぎ100%でした。

いもつぎとは

素人が木工を語ると突っ込まれそうですが、DIY寄りな話題なので積極的に書いてみよう。
以前、相欠き継ぎの記事を書いたことがあります。

相欠き継ぎはちょっとだけ手間がかかるけどDIYにはお勧めな接合方法です。
いもつぎは 相欠き継ぎよりも更に簡単です。
この記事で言及するのは、直角に留める芋継ではなくて斜めに留めるタイプです。

シンプルな絵で表現するとこんな感じです。(Fusion360で書いた)
無加工の材を縦横にくっつけてネジを斜めに打つ。釘でもOK。

これを 「いもつぎ」とか、「いも」「いもすけ」などと呼ぶそうです。
材を刻まないで接合できるので簡単といえば簡単ですが、斜めに留めるとぜんぜん強度がでません。
おれは極力やりません。ほんとにヨレヨレになる。

でも、こちらのサイトを見たところ、必ずしも悪いわけではなさそうな印象でした。

2つの部材を平滑に仕上げただけで、ドン付けで接合すること、もしくは接合方法。
芋継ぎは手抜き仕事のようだが、芋継ぎできちんと仕上げるのは、きわめて難しく高度な技術が要求される。

きっと、使いどころと技術にもよるんだと思います。
天井下地のような細い材で芋継ぎをやるのはダメだと思うんですよ。
仮に2本入れたとします。

すると、狭い範囲の部位に接合場所が集約します。
こんなんじゃ、ぐらぐらですよ。何本打ってもいっしょです。そのうち材が破損します。

下図のような金物を使えば、がっちりくっつくそうです。

1個150円。大引きや梁が150円でがっちりくっつくなら安いもんだ。

でもね、これに頼ると金物が沢山必要になります。ネジもいっぱい使う。
うちの洗濯機置き場のサイズを例に書いてみると、天井部分の下地はこうなります。田の字ですね。

印を付けてるところが金物を使うところです。
たったこんだけなのに6か所も使う。
軽くて狭い場所なので使う金具はもっとシンプルでL型金具です。
1個80円ぐらい。

6個買ったら480円です。L型なので両サイドにつけたら更に2倍です。
地味に高い。
ここだけならまだいいけど、6畳の部屋でこんなことしたらいくらになるのかわからん。
天井裏の下地の接合なでやっちゃいけないってことです。

今回は以下のように組みました。
・センター部分は片側のみ十字相欠きつぎで交差して真ん中をねじ止め
・周囲はL型金具と芋継の組み合わせで固定
・使った金物は L型金具 4個 と ねじ 21本

せまい洗濯機置き場の天井下地

ほぞを使えば、ねじもいらないんだろうけど常人はやらんよね。
おれは一度もほぞを組んだことはないです。
DIYなら「相欠き継ぎ」と「ダボ継ぎ」と「直角の芋継」の3つを使って、場所的に厳しい場合は「斜めのいも+金具の組み合わせ」じゃなかろうか。
(大きな構造物はほぞを組みましょう)

さて、完成したのですが今回は見苦しいので写真はありませーん。
使った材料は割と安上がりでした。
・2*8 の化粧合板 1枚:2800円
・L型金具 4個  :320円
・ひっかけシーリング用のこじんまりとした照明:2000円
・コーキング:400円ぐらい
・壁のペンキ塗り直し:1100円

朝9時から始めて全部の作業が終わったのは23時でした。
(途中、ペンキが乾くのを待ってたので風呂にも入った)
もう足腰がくがくですだ。
あとは新しい洗濯機が届くのを待つばかりです!

素人DIYでは 「いも」はやらないほうがいいと思います。
プロの世界はよくわから~ん。よく見かけるけどね。
見えないところにしまい込んでしまう場所では金物をほどよく使ったほうが後で後悔しなくて済むと思います。
逆に見える場所では金物を見せたくないので、がんばって仕口を刻むってことになるのかなと思います。

行き当たりばったりで組むと接合で失敗します。
ちゃんと考えて組みましょう。

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