【2024年受験】9月の模試を終えて

 9月の模試の結果が全部出ました。私たちの教室では、その子の実力に合わせて、複数の模試を受験してもらっています。その全ての結果が出揃ったところで感じたことをまとめます。

 これまでの記事でも触れてきましたが、今回の結果も例によって、模試毎に結果がまちまちでした。

 全ての模試の結果で、必ずしも実力通りの結果になるわけではなく、模試によって成績順が異なっています。特に意外だったのは、SAPIXの模試で偏差値50を超えた子が、日能研ではSAPIXの偏差値40程度の子に負けたことです。その結果には様々な要因があると思いますが、SAPIXで偏差値10以上差がある関係でもアップセットが起こるものだということがわかりました。

 一人の子の結果で考えても、模試毎に結果は揺れています。一つの模試だけしか受験していないと、その模試の結果が悪ければ不必要に追い詰められてしまう危険性があるでしょう。子供によって、模試毎に相性も変わるので、やはり複数の模試を受けておくことは大切だと感じています。

 個人的な感覚で言えば、偏差値5の差は誤差の範囲内だと思います。それほどの実力差があるわけでなく、戦略次第で十分戦えるはずです。以前、記事にもしましたが、合格確率30%は十分な勝負圏です。

 それから、「9月の模試は安定しない」ということも感じました。模試との相性は別としても成績の乱高下があります。まだ、「試験慣れ」をしていないと言いますか、精神的に試験と向き合いきれていない印象です。そのため大きな失敗をしでかすことも多いようです。一つの模試だけしか受けていない中で、そういう結果にハマってしまうと、本来の実力を見失って迷走してしまう危険性もあると思います。

 全ての不安を取り除くことはできませんが、2つ以上の模試を受けることで取り除ける不安もあると考えております。それゆえに、私たちの教室では複数の模試を受けることを推奨させていただいております。
 模試の結果は、次の月の過ごし方を考える上で重要な情報にはなります。しかし、それが絶対の何かを決めてしまうものではありません。結果と上手く付き合うことができれば、それがどんな結果であれ、より良い中学受験に繋げられるものです。ゆえに、良い結果も悪い結果も冷静に受け止めることが大切です。

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