【2024年受験】第1回サピックスオープンを受けての雑感

 今年の6年生は、これまでとは異なり、早くから受験勉強を始めている子が多いので、実力的にサピックスオープンを受けに行ってもらう子が多いです。そこで、今回の記事では、サピックスオープンを受けていただいた結果への雑感を記事にまとめたいと思います。

 さて、結果から申し上げますと、やはりSAPIX生の壁は厚いと感じました。SAPIXの中で上位に進んでいくためには、並大抵の努力では足りないと感じています。「慣れ」の問題もありますので、SAPIXの模試に慣れていない教室の子達には、多少の不利があると考えています。偏差値40を超えられなかった子でも、「出来ない」とか「やっていない」とは言えず、その子なりに真面目に頑張っていると思いますので、そこは素直にSAPIX生の頑張りを称えるべきでしょう。以前の記事でも書きましたが、SAPIXの偏差値はもう少し評価されるべきだと思います。

 そんなSAPIXの偏差値ついて、その偏差値40に到達していれば、ある程度の学校までは、既に合格者最低点を超えられる実力が備わっていると考えています。

 私たちの教室の事例で言いますと、今回偏差値40程度だった子は、すでに東京女学館と山脇学園の過去問で合格者最低点を超えることが出来ています。

 1日午前の山脇学園は偏差値38で、東京女学館はデータが取れていないためか、偏差値表に載っておりません…四谷大塚や日能研の偏差値表だと偏差値50前後のところに位置する学校も、SAPIXでは偏差値40に届かなくても、十分合格できるレベルにあることがうかがえます。

 そういう学校の合否判定は、SAPIX生の動向に左右される危険性があります。

他塾の模試で良い判定が出ていたとしても、その学校にSAPIX生が流れ込んでくるようなことがあると、途端に荒れた受験になるものです。ゆえに、他塾生は常にSAPIXの動向を確認しなければなりません。
 最善の策は、SAPIXに通うことです。大手学習塾に通うのであれば、SAPIX一択と言っても過言ではないのは、他塾の動向に揺れるようなことがないのが一番大きいと考えています。SAPIXの偏差値40を超えられる実力があるのであれば、他の大手学習塾よりも圧倒的に安定感がある中で受験できるはずです。
 次善策は、サピックスオープンを受けておくことでしょう。そこで結果を出すことを目的とするというよりは、SAPIX生の動向を情報収集しておくことです。それによって、併願校、押さえ校の安全性を高めることができます。日能研・四谷大塚の偏差値55以上の学校を目指すためには、サピックスオープンを受けておいた方が、何かと安全です。

 私たちの教室では、一定のレベルを超えた子には積極的にサピックスオープンを受験してもらっています。その理由は、以上の通りです。中学受験は、「SAPIXを知り己を知れば百戦殆からず」だと考えています。他塾の模試の結果は、SAPIX生の動向次第で崩れる危険性があるので、そうならないように、常に注意深くSAPIX生の動向をチェックしております。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?