見出し画像

他塾に転塾された方のお話@保護者様の声

新年度から、大手学習塾に転塾していった新4年生の子のお母様に記事を書いていただきました。

-----

S君のお母様

息子は小3の6月から1月末までお世話になり、新学年を迎える2月から転塾しました。
これまで「転塾」と聞くとネガティブなイメージしかありませんでしたが、息子はチャレンジのような前向きな気持ちで転塾することができました。
非常に恵まれた環境で先生方との塾生活を送っておりましたので、環境を変えることが良いのか判断できずにいたのは親である私の方でした。

6月に入塾する前までの息子は、今よりずっとひねくれた性格をしていました。
そのくせ、メンタルが弱いのです。
特に、算数を解く過程ではその性格が随所に出ておりました。
そんな息子でしたので、先生方は問題が早く解けるコツを指導するのではなく、いかに自分の頭で考えるかという事や間違いを認めることが大切なのかという事を指導してくださいました。
授業以外でも、態度については幾度も指導をしてくださいました。
親の知らない息子の面を知れた事や、親以外で叱ってくれる大人の存在は、大変有り難く感じておりました。

ほんの少し成長が見られるようになった頃、試験慣れの為に大手進学塾が開催している模試へのチャレンジを勧めていただきました。
もちろん結果は…でしたが、先生からは成績は関係ない、得意分野だけを褒めてあげてほしいと言われていました。
そうして何回か模試を受けているうちに、何か自信のようなものが芽生えた様子がみられました。

しばらくして大手学習塾の冬期講習の募集があり、私が通わせる事を迷っていたところ「行ってみようかな。」と息子が言ったのです。
もちろん先生が助言してくださったこともありますが、自分で伝えてきたのです。
別の塾へ足を踏み入れる事など考えもしていなかったはずなのに…と驚きがありました。
そこで、冬期講習が合わなければこのままこちらでお世話になるのだからと、試しに行かせてみることにしたのです。

息子にとっては初めて勉強漬けになる数日でした。
少し体調も崩しましたが何とか通いきることができました。
体力面で不安はありましたが冬季講習後には入塾するか否かの手続きをしなければなりません。
息子には「どちらでもいいよ〜」と、親はあまり興味のないフリをして自分で決めさせる事にしました。

数日後「チャレンジしてみる!」と息子は決断しました。
正直、驚きました。
弱音を言って今の環境を変えないのでは、と思っていたからです。
決断した息子に「宿題いっぱいあるらしいけど大丈夫?」とネガティブな事を投げかけましたが「仕方ないよね、自分で決めたんだしさ。」と答えが返ってきたのです。
この数ヶ月で先生方に見守っていただき彼なりに成長する事ができているのだと、心から嬉しく思えた瞬間でした。

そして迎えた転塾初日の授業。
ドキドキしながら待っている私の前に現れた息子は、笑顔で「楽しかった!あっという間に終わっちゃった!お腹すいたーー!!」と帰ってきました。
学校以外の新しい友達ができたことも嬉しそうに話してくれました。
今やっと、中学受験のスタートラインに立っています。
そのスタートを笑顔で迎えられたことは、息子にとってとても大切なことだと思っております。

「武者修行だと思って行ってこい!」と言って送り出してくださった先生方には感謝の気持ちでいっぱいです。
本当にありがとうございました。

今後とも息子の成長を見守っていただけますようよろしくお願い申し上げます。

-----

3年生の6月からお通いいただいた子ですが、その憧れの学校は最難関の一つに数えられる学校でした。
その点、私たちの学習塾は、果たしてそのような志を抱いている子を受け入れるに十分な学習塾なのか、現時点ではわからない部分がありました。

以前の記事にも書かせていただきましたが、大手学習塾には大手学習塾のメリットがあり、小規模学習塾にはその機能を担えないデメリットがあります。

情の部分でも、経営の部分でも、本来であれば転塾して欲しくはありませんでしたが、それは私たちの人生の話です。
それは彼の人生には全く関係ない話になります。
3年生からお預かりして、ただ合格する学力を育てるだけであれば最難関だろうと自信が無いわけではありません。
しかし、本当に最難関を目指そうと思えば、学力だけではない部分の争いがあることを大手学習塾時代の経験で理解しております。
だからこそ、彼が彼自身の人生を歩むには、同じように最難関を目指している子達に囲まれる厳しい環境を経験することが大切だと考えています。

彼には、「どこで学ぶ」「誰に教わる」ということに関係なく、自分の人生を自分で考えて歩んでいける力強い人間に成長して欲しいと願っております。
残りの中学受験の期間の御武運をお祈りしております。


この記事が参加している募集

#オープン学級通信

5,673件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?