秋から冬へ

　洗濯物の乾きがだんだん遅くなってきた。外が涼しくなってきたからだ。過ごしやすい気候になってはきたが、洗濯物が乾きにくいのは、せっかちな僕としては、困りものである。
　もっとも最近はポリエステルの安い材質の物が主流になってきているので、そいつらは乾きやすい。綿１００％が一番厄介である。
　だからなるだけ僕はポリエステル製の物を着ている。ただこいつの厄介なところは、冬になると静電気が起きやすくなることだ。あの金属に触れたらバチッとなるやつである。そのために静電気除去ツールを買っておく必要があるが、意外と僕は帯電しないようで、あまり人よりはバチッとこない。あまり金属を触ることがないからだろう。
　ホームセンターに勤めていた頃は、ビニルのテーブルクロスの量り売りを切る時に、引っ張り出していくのだが、それで、バチッとくる。アース代わりのチェーンとか、ビニル手袋をその場所に置いて、なんとかバチッを食い止めようとするのだが、なる人はなる。僕は結構大丈夫である。チェーンを握ったりして、電気を放電するからである。
　ところで、テーブルクロスが1年で一番売れる時季っていつだかご存じですか？
　答えは圧倒的に年末だ。他の時季はあんまり売れない。皆、新年を新しいテーブルクロスで新鮮な気持ちで迎えたいのであろう。もっともコロナ流行の初期は透明のクロスを、我も我もと買って行っていた。そのため売場があっという間にカラッポになってしまった。あいかわらず災害需要に強いのがホームセンターである。
　秋になればもうじき冬が来て年末である。九州は春と秋が短い。もう冬物商品を並べている頃だろう。夜に外で作業する人は、既に防寒用品は必需品である。カイロなんかも聞かれる時季である。
　僕はまだTシャツにジャージの格好で暮らしているけれども、寝る時はさすがに毛布がいる季節である。
　冬になれば雪も降る。今年の冬は寒いそうだ。昔は雪が降ると通勤に支障をきたすので、雪が嫌だったが、今は子供のように喜べる。それだけでも会社を辞めてよかったかな、と思ったりする。