見出し画像

視力

 眼が悪い。小学校高学年から近視になった。乱視も入っていた。両親とも眼鏡を掛け、視力が良くなかったので、完全な遺伝であろうと思われる。
 若い頃は成長と共に、視力が悪くなるスピードも早い。最初の頃は授業中だけ眼鏡を掛けていたのが、中学生になると、常時眼鏡をつけるようになった。
 いつの間にか視力検査の紙を前にして、裸眼で一番上のCさえ見えずに、一歩前へ前進させられた。0.1未満の視力になったということだ。
 レンズは分厚くなり、フレームからしっかりはみ出してしまっていた。今でこそ薄型レンズが当たり前になっているけれど、当時はそうだった。
 歳を取るにつれ、今度は老眼になった。ただ目がいい人が老眼になるよりはマシだった。眼鏡を外せば、小さい字も見えたからだ。だが眼鏡をつけたり外したりするのも煩わしい。それで遠近両用眼鏡にした。おかげで、パソコン作業をするときなどは、眼鏡をつけたままで問題ないのだが、小説などは眼鏡を外さないと読めない。
 男の子は劣性遺伝子を貰いやすくできているようで、おかげで痔にもなったし、身長も低いし、花粉症だし、親を恨みたくなる。我が息子も視力が悪い。身長も大して高くない。花粉症はないようだが、痔は将来、不安なところである。まあ仕方のないことではあるが。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?