![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/100567299/rectangle_large_type_2_64cc5a328ee95de9373579777a60c91d.png?width=1200)
女性は管理職になりたがらない... それって本当?
先日、とあるセミナーで、
「女性の管理職登用を阻む一番の要因は、“女性が管理職になりたがらないこと”である」という企業アンケート調査の結果が報告されました。
様々な企業からお話を伺っていても、
「色々やっても結局うちの女性社員はみんな管理職になりたくないんですよ」「女性社員たちの意欲がねぇ…」というフレーズはよく出てきます。
「本人に嫌だって言われちゃったらねぇ…」と、若干、諦め気味のトーンで。
今回は、この「女性が管理職になりたがらない問題」について取り扱ってみたいと思います。
![](https://assets.st-note.com/img/1679124385462-eWEGbsekb1.png?width=1200)
管理職のやりがい
ある建設業大手A社さまから、
「管理職のやりがいについて話してほしい、一定の方々が管理職に挑戦したいと思う状態をつくってほしい」
というお題をいただきました。
確かに、「管理職になりたくない」状態を打破することは女性管理職を増やす上で不可欠な一歩と思いつつ、外部コンサルの私が話をしたところでやりたいと思っていただけるとは思えない…。
なぜならばやりがいを感じるポイントは人それぞれだから。
「管理職のやりがい」は例えば以下のようなものがあると思います。あなたはどこに響きますか?
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
裁量範囲が広くより権限を持って仕事ができること:仕事においてプロフェッショナリティを発揮してきた方は様々なリソースを活用してより広いフィールドで活躍できることを志向します。
預かったメンバー一人一人の成長を促進すること:後輩から頼られる、人の役に立つことが喜びと感じる方は、自身が責任を持ってメンバーを育て成長することに喜びを感じます。
チームで成果を出すべく適切な目標をおいてチームを導くこと:チームで協働することでより大きな成果を出してきた経験が多くある方はチームをつくり導くことに魅力を感じます。フォロワーとして学んだことをいかして、自分らしいチーム作りを楽しめるでしょう。
と、一口に管理職のやりがいといっても様々あり、人それぞれ響くポイントが異なります。
また、自分が響くポイントは普段からなかなか自覚しにくく、でもそれが何かが分からないといつまでも「何となく敬遠した方が無難」な状態を打破できません。
A社管理部長とそんなお話をさせていただき、一歩目として「自分自身のやりがいの源泉を発見するワークショップ」を実施しました。
![](https://assets.st-note.com/img/1679124966212-hid8nNs0P4.png?width=1200)
自分のやりがいの源泉が分かると、人は自ずと未来を想起します。とても充実した一歩目となったと満足いただけました。
検証しよう!自社の管理職
さて、一方で問題があります。
それは、現在の自社の管理職(男女問わず)が、このやりがいを発揮している状態にあるか です。
自分のやりがいの源泉が、管理職になって満たされるのか。そこをシビアにみる社員は多くなっています。
キャリアの昭和モデルでは、「昇進昇格が正義」「キャリアは会社が決めるもの」でした。
ところが令和モデルは、「会社と社員の関係性」と言われています。
会社が提示するキャリアプランも多様になり、社員は成長の方向性を自身で描き、進むべき道を自身で判断する時代になってきているのです。
自社の管理職は魅力的なキャリアの提示になっているでしょうか。
うちの上司は上位者への対応に追われて内向きの仕事ばかり…
仕事を抱えてメンバーに任せないためメンバーもチームも全然成長しない…
会議が多過ぎてスケジュールがびっしり… 夜に作業をせざるを得ない…
とにかくいつも忙しくて話しかけにくい・・・
![](https://assets.st-note.com/img/1679125818947-7W7teGyvZ8.png?width=1200)
このような状態ではそもそも、時間的制約を抱えるケースが多い女性は敬遠せざるを得ないでしょう。
女性活躍推進を進める前に、働き方改革を!と言われる理由の一つはここにあります。
女性活躍推進の一つの重要指標として管理職比率が掲げられますが、管理職比率を相当な数値に上げていくためには、女性が頑張るだけでは済まないのです。
もちろん女性自身も自覚をもってスキルを高めながら、自社の構造改革を実践していく必要があります。
*働き方改革を真に行うためには顧客との関係や社内の制度など改革すべき対象が多いため「構造改革」としています
女性が管理職になりたくなるような管理職や職場をつくっていくことが遠回りでも確実な結果を得るために不可欠です。
自社を今一度検証してみてはいかがでしょうか。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?